【大人のOG訪問】スポーツ業界で働くには?好奇心を仕事に変えた先輩に聞く『理想のキャリアを引き寄せるコツ』

オリンピックやWBCなど、数々の名シーンで私たちに感動を届けてくれるスポーツの世界。その裏側には、スポーツビジネスを支える多くの人の存在があります。今回は、Bリーグに所属する「サンロッカーズ渋谷」で働くCLASSY.世代の二川友里奈さんをクローズアップ。

与えられたミッションには常に全力。

“置かれた場所で咲く”という選択肢も一手!

今回のOGは...二川友里奈さん

サンロッカーズ渋谷アカデミー事業運営
二川友里奈さん
1994年生まれ。横浜市立大学卒業後、大手航空会社で客室乗務員として勤務。2023年4月、エージェント経由でBリーグ(ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ)所属のサンロッカーズ渋谷へ転職。この日はスクール開校日のため、バナナ・リパブリックのトップスに韓国で購入したワイドパンツを合わせたきれいめパンツスタイル。

二川さんHISTORY

  • 22歳
    横浜市立大学を卒業大手航空会社に就職
  • 28歳
    退職後、半年のブランクを経てサンロッカーズ渋谷へ転職
  • 29歳
    スクール立ち上げチームに抜擢
  • 30歳
    アカデミー事業運営へ異動

目の前の“面白そう”に飛びついてみたら、

結果的にやりたい仕事に辿り着いた

学生時代、ワーキングホリデーでカナダ・トロントに1年間滞在し、語学や海外の文化を学びました。その経験を活かせる環境に身を置きたいと思い、「一生に一回はやってみたい」と憧れていた客室乗務員(CA)として、大手航空会社に入社。さまざまなお客様と出会える環境やホスピタリティの世界は新鮮で魅力的でした。国内線・国際線の両方を経験し、たくさんの土地を訪れることができたのも嬉しかったことの一つ。そして、大手企業ならではの豊富な人材と安定したサービスを提供する中で、目の前のお客様への対応に全力を注ぐ仕事であること、お客様の反応がすぐに返ってくる環境にやりがいを感じました。

その一方で、「一対一ではない場面でも通用する、総合的なビジネススキルを身につけたい」という気持ちも。コロナ禍でフライトのキャンセルが相次ぎ、他社への出向も経験。改めて自分のキャリアを考える時間が増え、「この先どんな社会人になりたいか」と考えたとき、まったく違う仕事に挑戦したいという思いが強くなり、行動に移す決意をしました。

“会社員”という括りは同じでも世の中の見え方が180度変わった

航空会社を退職した後、エージェントを通してBリーグ所属のサンロッカーズ渋谷へ転職しました。スポーツ業界というワードに惹かれ、直感的に「面白そう」と思ったのがきっかけ。業界もオフィスワークも未経験の状態からのスタートでした。最初に配属されたのは、広報・試合演出を担当する部署。入社当初は、シーズンの流れや試合運営の全体像を覚えるのに必死でした。試合中の企画を考えたり、ゲストのキャスティング、イベントの運営など、仕事量は膨大。毎回のホームゲームを無事に終えること自体、大きな達成感がありました。前職とは違い、拡大途中の40名ほどの組織なので、誰一人同じ業務をしておらず、それぞれが自分の役割を全うしなければ、仕事がスムーズに進みません。そのため、一人ひとりの裁量が非常に大きく、自然と広い視点で物事を見るようになりました。

世の中の見え方もガラッと変わりました。以前はお店やホテルを見た時に、そのサービス内容に注目していましたが、今は立地や広告物など、ビジネス面で成功している理由を考えるように。
また、ホームタウンである渋谷をはじめ東京の区役所や商店街と協力してイベントを行う機会もあり、BtoBの仕事を通じて、社会とのつながりをより一層実感できるようになりました。

新規事業を、0→1で作り上げられるスタートアップ感が魅力

入社して1年で、バスケとダンスのキッズスクール事業の立ち上げチームに抜擢されました。ローンチに向けて、先生や場所の選定、年間スケジュール作り、募集告知など、0からのスタート。手探りで準備を進め、昨年春にようやく開講しました。アカデミー事業は数字が明確なため収支管理も欠かせず、必要に応じて企業への営業も担当。一つの小さな会社を運営している感覚で取り組んでいます。まだ始まったばかりでノウハウの蓄積段階のため、試行錯誤しながら運営していますが、子どもたちの成長を感じた瞬間は何にも代えがたい喜びです。

ダンススキルだけでなく、表情や自信、チームで協力する姿勢など、心も体も大きく成長しているのを実感しています。発表会で笑顔で踊る姿や、保護者の方が感動する場面を見ると、「このスクールに携われてよかった」と心から思います。学生時代に教育系のゼミに所属していたこともあり、以前から教育にも関心が。スクールを通して、子どもたちに人生を豊かにする体験を提供したいです。「ここに通ってよかった」と思ってもらえる場所にしたいという思いが、日々の仕事の原動力になっています。

【Q&A】
意外と知らないスクール運営のリアルを聞いてみた!

Q1.スポーツ業界ってどんな雰囲気?

A.会社の目標に向かって一丸となって動ける人が多い

働いてみて感じたのは、会社やチームへの愛情が強い人が多く、コミット力が高いことです。スポーツや競技経験がないとハードルが高いのでは?と思うかもしれませんが、実際はあまり関係ありません。私も含め、バスケ未経験の社員もたくさんいますし、まだスポーツに興味のない層を獲得するうえでは、未経験者ならではの視点が活かされると思います。働いてからチームの魅力に気づき、ファンになる人も!

Q2.プライベートとの両立は?

A.休むことの大切さを実感、フレックスは最大限活用します

30代になってから、仕事の忙しさを理由にプライベートを妥協したくないと思うようになりました。フレックス制度なので、就業前後に予定を入れやすいです。休日は友人と飲みに行ったり、旅行する時間も大切にしています。体を動かすことも大切なリフレッシュの一つ。終業後には、幼少期から続けているバレエのレッスンへ行くことも。最近はランニングも日課になり、初めて大会に出場してみることにしました。切り替えをしっかりすることで、仕事のモチベーションにもつながります。オンオフのメリハリをつけながら、日々の生活を楽しむようにしています。

Q3.一日のタイムスケジュールは?

A.イベントがある場合は土日に稼働する場合も

完全フレックス制度で、出社・退勤時間は自由。満員電車を避けるため通勤のピークタイムを外し、朝は少し遅めに出勤します。日中はミーティングや外回りなどの打合せが中心。ランチは同僚たちと社員食堂で過ごすことも。食堂にはダーツやビリヤード台、コーヒーを無料で飲めるラウンジがあり、社内設備も充実。気分転換をしながら働ける環境が整っています。

Q4.お仕事のマストアイテムは?

A.ウォーターボトルとお気に入りのハンドクリーム

保温・保冷機能が優秀なスタンレーのウォーターボトル。基本的にはお湯を入れて、体を温めるようにしています。絶妙なパープルカラーもお気に入り。友人からもらったハンドクリームも欠かせません。何種類かを気分で使い分けているのですが、スタメンはル ラボ。ウッディなヒノキの香りで、サッと塗るだけで仕事の合間のリフレッシュになっています。

Q5.福利厚生を教えてください

A.休暇や制度は充実していて気を遣わず活用できる空気感

年間休日が121日、夏季休暇も5日間取得できます。私は毎年夏に、2週間ほど連休を取って海外へ。自由度の高い働き方が浸透しているので、有休が取りやすく、周りの目を気にすることもありません。女性社員も多く、産休・育休など将来的に制度を利用することになっても、気を遣わずに活用できる環境です。

Q6.異業種からの転職は可能?

A.業界もバスケも未経験でOK自分らしいスキルを活かして

スポーツ業界の経験がなくても、営業やマーケティングなど職種としての経験を活かして活躍しているメンバーも多くいます。中途採用の人がほとんどで、20代後半がボリュームゾーン。業界・職種関係なく、培ってきたスキルを発揮できます。

ズバリ!
この業界に向いてるのはどんな人ですか?

①視野が広く調和が取れる人

行政や町の商店街、地元企業などと連携しながらスクールを運営しています。まだローンチしたばかりの事業部ということもあり、明確なマニュアルがなく、イレギュラーな事案に試行錯誤する場面も多々。その場の状況に応じた柔軟な対応が求められます。目の前の利益や数字だけにとらわれず、長期的に見てより良い運営につながるかどうかまで考えて判断する視点が大切です。

②相手の立場を想像して動ける人

選手や先生、スクールの生徒、保護者など、さまざまな立場の人と関わることが多い仕事です。その中で私が大切にしているのは、相手の意見を最後までしっかり聞くこと。相手の考え方を理解し、どんなことを求めているのかを汲み取るスキルは、CA時代の接客経験が活かされているなと実感しています。

③好奇心旺盛で挑戦できる人

バスケやスポーツ業界全体を盛り上げるため、新規事業や企画に挑戦する機会も多々あります。試合運営だけでなく、関わる領域も幅広いため、どんなことでも「やってみたい!」と思える好奇心がある人がチャンスを摑みやすい。知らないことや未経験なことでも、まず挑戦してみる姿勢は周囲にも伝わります。チームで動くプロジェクトのときは、前向きな姿勢がチーム全体の雰囲気づくりに不可欠!

撮影/有馬秀星 取材/小森香沙音(PON) 編集/平賀鈴菜 再構成/Bravoworks,Inc.
※CLASSY.2026年5月号「次の扉をノック!大人のOG訪問」より。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。