【結婚式レポ】国際結婚カップルの「横浜」と「パリ」、それぞれのウェディング

さまざまなカップルの結婚式を紹介している連載「CLASSY.結婚式レポ」。今回は、フランス人の彼と結婚した菱沼里穂さんのウェディングレポートをお届けします。地元・横浜で叶えた和モダンな披露宴と、パリでのセレモニーやセーヌ川のランチクルーズ…双方の文化を大切にした心温まるウェディングとは?二人の細やかな気づかいは、きっと参考になること間違いなしです!

Profile

菱沼里穂さん(31歳)/ベンジャミンさん(30歳)
フランス人の夫と国際結婚。彼が出張で来日していた東京で出会い、その後、思い立って一人でヨーロッパを旅した際にパリで再会し交際がスタート。フランスで同棲を経て、2024年にパートナーシップ制度を結び、2026年に入籍。2025年11月に日本で披露宴を開催。フランスでは入籍時にミニセレモニーを行いました。

ブランドの“ストーリー”に惹かれて。「Gemmyo」で選んだウェディングリング

プロポーズの際に贈ってくれた婚約指輪は、フランス発のジュエリーブランド「Gemmyo(ジェミオ)」のALTEREGOコレクション。

Gemmyo(ジェミオ) ALTEREGOコレクション

比較的新しいブランドならではの自由でユニークな感性で、好みに合わせて石を選べるパーソナライズ可能なデザイン。

ラウンドカットのストーンには、豊富な選択肢の中から私の誕生石である“サファイア”を選んでくれました。相手を想って選ぶ一石が、より“特別な意味”を添えてくれるのも魅力のひとつです。

リング選びでは、フランスの長い歴史を持つブランドを含めていくつか候補がありました。夫がサプライズで選んでくれたのですが、Gemmyoの“温かみと誠実さが溢れるブランドストーリー”に惹かれ、「ここで選びたい」と思ったことが決め手になったそう。

実際に私もパリ6区に佇むブティックを訪れた際は、温かみのある丁寧なホスピタリティに感動しました。特別なリングだからこそ、デザインだけでなく、“お気に入りのお店で選ぶ”も大切にしたいと思える体験でした。

伝統と美食でゲストをおもてなし。「横浜迎賓館」で叶えた、日本らしさを感じる披露宴

@横浜迎賓館

横浜 披露宴の様子

フランスでも入籍セレモニーを行う予定だったため、日本では“家族や友人への感謝を伝えること”を目的に、披露宴のみを行うことにしました。

フランスから夫の友人が数名来てくれることもあり、日本の風物詩である紅葉を楽しめる11月に。

過ごしやすい気候で天候も比較的安定しているうえ、美食も楽しめる秋は、結婚式にちょうど良いシーズンでした。

横浜迎賓館 外観

会場は、“日本らしさ”と“料理の美味しさ”を軸に、実家からもアクセスしやすい「横浜迎賓館」に。

ふたりで日本旅行中に会場を見学し、竹林が美しいエントランスや、和の趣を感じる内装、そして何よりもプランナーさんの親身な対応に心惹かれ「ここにしよう!」と即決でした。

開放的なテラスと、上質な和モダンの空間が広がる会場。天井には畳の装飾が施されるなど、“温もりを感じる日本らしさ”が、まさに理想にぴったりでした。

フランス人の夫にとっては、会場の美しさや、きめ細やかなおもてなし、見学時の試食体験まで、日本ならではの結婚式文化は驚きの連続だったようです。

“季節感を楽しむ”がテーマ。秋らしさにこだわった装花と料理

見学後はフランスに帰国していたため、打ち合わせはすべてオンラインで対応していただきました。

会場装花は、“秋っぽい色味×和の雰囲気”をコンセプトに、フローリストさんとビデオ通話で相談しながら決めていきました。

自作のペーパーアイテムは、“クラシカルな世界観”をイメージして

横浜迎賓館 披露宴 ペーパーアイテム

ペーパーアイテムは、Adobeを使って自作し、理想のサイズに合わせて用紙もカット。

“海外のレセプションディナー”のような世界観に憧れ、字体や紙質にこだわったクラシカルなデザインに。写真は使わず、タイムスケジュールや簡単なプロフィールなど、必要最低限の情報をまとめた案内カードにしました。

席次表は、QRコードで読み込む“WEB席次表”を使用。直前の変更にも柔軟に対応できるうえ、ペーパーレス。名簿を取り込むだけで作成でき、ゲストも簡単に席を確認できるので、とても便利でした。

試着を重ねて選んだ運命の2着は、マーメイドドレス&和装

特に夫にとって 「特別な体験になるね」と話し合い、お色直しは日本文化を楽しめる和装に。

衣裳探しは、一時帰国中の3週間という限られた期間だったため、思っていた以上に大変でした。それでも、 “理想の一着”に出会うまで妥協せず、ネットや店舗を巡りました。今では、その慌ただしい準備期間も大切な思い出です。

夢のランタン演出。ゲストとの大切な時間を最優先にしたスケジュール

特に遠く離れた国で暮らす私たちにとっては、当日はゲストと会える貴重な時間。ケーキ入刀や余興などの演出は思い切ってすべてカットし、“歓談の時間を最優先”にしたプログラムにしました。両親への手紙も人前で読む恥ずかしさもあり、事前に家族控室で渡すことに。その分、テーブルラウンドは異なる衣裳で2回行い、1回目は写真撮影をメインに、2回目はゲストとの会話をゆっくり楽しむことができました。

さらに思い出を形に残したかったため、“一言メッセージ入りカード”を添えて飛ばすことに。メッセージはグループごとに中座中に書いていただき、特に一人で参列してくださったゲストが“周囲の方と会話するきっかけ”になればという想いもありました。

王道ですが、ラプンツェルの曲をピアノで生演奏していただきながら、みんなでランタンを飛ばした光景は本当に忘れられない思い出となりました。迷っている方がいたら、ぜひおすすめしたいです。

引き出物とプチギフトはフランスから。心を込めて包んだオリジナルの贈り物

比較的少人数の披露宴だったこともあり、引き出物は持ち込みで“オリジナルギフト”を準備することに。来日して迎える披露宴だったからこそ“フランスを知ってもらえるような、わくわくするギフト”を届けたいという想いがありました。

引き菓子と縁起物には、フランスから“有名店「Jeannette」のマドレーヌ”や、“ニースの老舗店「Nicolas Alziari」のオリーブオイル”などを厳選して日本へ持ち帰りました。

記念品には、“ゲストが実際に使いやすいもの”を意識して「ACTUS(アクタス)」のカタログギフトや、「hince(ヒンス)」のコスメをセレクト。

プチギフトもパリで準備。夫婦でお気に入りの「Au Chat Bleu」のチョコレートに紅茶を添えてお渡ししました。

日本まで持ち帰る準備や梱包作業は大変でしたが、ゲストに喜んでいただけたことが何より嬉しかったです。

結婚式を悩んでいた私が、「やってよかった」と心から思えた理由

当初は、“結婚式を挙げない選択肢も増えている時代”だからこそ、私たちも披露宴を行うか迷っていました。

しかし、当日は家族が想像以上に喜んでくれ、「やってよかった!」と心から思えました。親戚にも「こんな晴れ姿を見せられて親孝行だったね」と言ってもらえたことも嬉しかったです。

また “大切な家族や友人が一つの場所に集まる空間”は、今でも忘れられない光景です。「こんなにも良い人に恵まれているんだ」と改めて実感し、一人ひとりに感謝の気持ちを伝えられたことも、披露宴をしてよかったと思えた理由のひとつです。

準備など大変なことも多いですが、「なぜ披露宴をしたいのか」「ゲストにどんな時間を過ごしてほしいのか」を夫婦で話し合い、目的を明確にしておくことで、自分たちらしい披露宴につながりました。

もし結婚式を挙げるか迷っている方がいたら、“大切な人に感謝を伝える一日”として考えてみるのもひとつの選択肢になるかもしれません。きっと、準備期間も当日も、かけがえのない時間になるはずです。

フランスでは「アットホーム挙式」を。大切な人たちと過ごす特別な一日

“ブランドストーリー”にも惹かれて。「Gemmyo」で選んだ結婚指輪

結婚指輪は、婚約指輪と同じパリ発ブランドの「Gemmyo(ジェミオ)」で。

婚約指輪や手持ちのリングとの合わせやすさを考え、“2mmほどの細身×ゴールド”のベーシックなデザインを探していました。

当初は「違うブランドを組み合わせるのも可愛いかも」と、パリのヴァンドーム広場にあるブティックを何軒か巡ってみたものの、イメージ通りの華奢な細身リングはなかなか見つからず…。

そんな中、別の日に訪れたのが婚約指輪を選んだGemmyoでした。改めてブランドの想いや温かなホスピタリティに魅了され、「やっぱりこの場所で選びたいね」と夫婦で即決。さらに理想通りの“2mm幅のゴールドリング”が見つかり、迷わず購入を決めました。

夫は私よりやや幅広のデザインをチョイス。シンプルだからこそ肌に馴染み、気兼ねなくつけっぱなしできるのも嬉しいポイント。思い入れのある“特別なマリッジリング”に出会えました。

「ミニ丈ドレス」で、理想の“モードな花嫁スタイル”を

日本のおもてなし文化“プチギフト”を現地でも

プチギフトには、夫婦の名前と日付を入れた“ミニキャンドル”をセレクト。

当日の暑さを考慮して、食品ではなく“持ち帰りやすくて日常で使えるアイテム”を選びました。

席札を兼ねて用意した名前入りポストカードの裏面には、ゲスト一人ひとりへの感謝を込めた手紙を添えて。プチギフトと一緒に、あらかじめ座席にセッティングしておきました。

ちなみにフランスでは、引き出物やプチギフトなどの決まったマナーはないため、スタイルは人それぞれ。日本よりも少しカジュアルな雰囲気で、自由度の高いウェディングを楽しむカップルが多い印象です。

思い出のプロポーズ場所で。ゲストをもてなす“セーヌ川クルーズ”

市役所でのセレモニーを終えた後は、ゲストとともに食事を楽しむのがフランスの主流スタイル。

おもてなしの場所に選んだのは、セーヌ川を巡る“ランチクルーズ”でした。

国際結婚だからこそ2つの国で。大切な人たちへ感謝を伝える一日

日本とフランスの2拠点、異なるスタイルで結婚を祝えたことは本当に貴重な体験でした。お互いの国の結婚カルチャーをより深く理解できたことも、国際夫婦としての大切な発見になりました。

準備には時間も手間も思った以上にかかりましたが、それでも「2カ国でやってよかった」と心から思えた一番の理由は、それぞれの国で大切な人たちに囲まれ、“一人ひとりに直接感謝を伝えられたこと”。

フランスではアットホームな形を選びましたが、少人数だからこそゲストとの距離が近いウェディングを楽しむことができました。夫の故郷、そしてふたりにとっても特別な場所で迎えたこの日は“一生の宝物”となりました。

文/菱沼里穂