ニュースで耳にしたり、日常会話に登場する言葉であっても、漢字になると読めないものは少なくありません。読み方が想像していたものと違って驚くことも。逆に、漢字を見て「おそらく読めるだろう」と高をくくっていると、思わぬ読み間違えをして恥ずかしい思いをしてしまうこともありますよね。今回は、そんな“意外に正しく読めない漢字”をピックアップしてご紹介します。あなたは正しく読めるでしょうか?
1.「外連」
「外連」は元々、演劇の演出用語で「一般の人々に気に入られるよう狙った演出」という意味があります。また現在では「はったり」や「ごまかし」といった意味もあり、「あの人の言うことには外連がない」といったように用いられています。そんな「外連」の正しい読み方は……
「けれん」です。ちなみに「はったりをきかせること」「ごまかすこと」を「外連味(けれんみ)」と言います。
2.「乃至は」
普段から会話文章などでよく見ることのある「乃至は」。とはいえ普段はひらがな表記されていることが多く、漢字自体はあまり馴染みがないかもしれません。
「乃至は」は「あるいは」と同じ意味で用いられる言葉です。「のしは」ではありませんよ。そんな「乃至は」の正しい読み方は……
「ないしは」です。「乃」という漢字は「の」という読み方が広く知られていますが、「の」以外にも「ない」「だい」といった読み方もあります。ぜひこの機会に覚えておきましょう。
3.「若布」
海藻の一種であり、昆布のように葉が布きれに似ているのが特徴の「若布」。サラダや味噌汁の具などに使われることが多くあります。ちなみに、ぬるぬるとした食感がクセになる「めかぶ」は、この「若布」の茎の下から採れる食材です。
そんな「若布」の正しい読み方は……
「わかめ」です。古くは「海布」と書いて「め(わかめ、あらめなど海藻の総称)」と呼ばれていたそうですよ。
4.「序に」
「序に」は、主に「一緒に」「おまけに」といった意味で使われることの多い言葉です。あなたもきっと、この意味で使ったことがあるはず。ただ、それ以外にも「続いて」「ほどなく」「間もなく」といった意味もあります。といっても普段、これらの意味で用いることはあまりないかもしれませんね。
「じょに」と読まれることも多い「序に」ですが、正しい読み方は……
「ついでに」です。また、「序でに」と書いても「ついでに」と読みますよ。
今回登場した言葉は、普段漢字で見かけるものが少なく、難しかったのではないでしょうか。ひらがなで表記されることが多いですが、漢字表記される場合もあります。
そんなときも迷わず読めるよう、ぜひこの機会に正しい読み方を覚えておきましょうね。
参考文献
日本語倶楽部〔編〕『読めないと恥ずかしい漢字 完全制覇本』河出書房新社
加納喜光『読めそうで読めない漢字2000』講談社
根本 浩『エッ、この漢字、みんなそう読むのに、どこが間違い?』主婦の友社
文/大内千明 画像/Shutterstock(pathdoc、Elena Nichizhenova、maramorosz、Monkey Business Images)
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