ついに開幕! 京本大我主演『ニュージーズ』初日の模様をレポート

昨年5月開幕予定だった京本大我さん主演のディズニー・ミュージカル『ニュージーズ』がついに開幕! 満を持して初日を迎え「正直言うと、1年前の自分では演じきれなかったなと思います」と語った京本さん。1年5カ月を経て迎えた待望の初日の模様をお伝えします。

ディズニーならではの正統派ミュ
写真提供/東宝演劇部

ディズニーならではの正統派ミュージカルの今作で、ダンスシーンはもちろんエモーショナルな楽曲を声量豊かに情感深く表現する京本さん。SixTONESで魅せる姿とはまた別の顔を堪能できる作品です。まずは、開幕を前にした主なキャストの皆さんによるコメントをご紹介します。

路上で新聞を売る少年たち“ニュージーズ”のリーダー的存在
ジャック:京本大我(SixTONES)
「人生最大のチャレンジと言っても過言ではない程、高く大きな壁を目の前に感じながら日々稽古してきました。『ニュージーズ』を知っている方からすれば、ジャックと僕のイメージはかけ離れていると思いますが、僕だからこそ演じられるジャックを必ず皆様にお届けしたいです。これから長丁場になりますが、エネルギッシュでパワフルなカンパニーと共に、最後まで駆け抜けたいと思います。ミュージカルの素晴らしさが存分に詰まったこの『ニュージーズ』を、これからもよろしくお願いします」

ジャックに心動かされ、ストライキを取材する新聞記者
キャサリン:咲妃みゆ
「昨年4月に涙を飲んでから今日まで開幕を願いに願い続けて1年以上。多くの方々のご尽力あってこそ、ようやくここまで辿り着けたのだと感謝の気持ちでいっぱいです。怯むことなく立ち向かう勇気、支え合い助け合う中で育まれる強い絆…胸が熱くなるシーンに溢れた素晴らしいミュージカルだと感じています。ご覧くださる皆さまに笑顔と心の栄養をお届け出来ますように…。劇場でお待ちしております!」

ジャックと同じニュージーズの仲間であり、足の不自由な友人
クラッチー:松岡広大
「ついに幕が上がります。感に堪えないとはまさにこのことです。苦節の月日が流れました。お客様と共に辛抱をしました。これまでの皆様の憂色をどうにかして晴らしたいと思っています。お座席に着かれましたら、どうぞ心は解放してご観劇下さいませ。劇場はそれができる空間だと感じています。日頃の束縛から放たれ、『ニュージーズ』の世界を存分に楽しんで頂けたら幸いです」

父親が失業したことによって幼い弟とニュージーズに加わった
デイヴィ:加藤清史郎
「こうしてようやく皆さんの元へ『ニュージーズ』をお届けできると思うと、『この日のために、これまでの涙や汗があったのかもしれない』なんて思ったりして。ワクワクとドキドキが止まりません。『ニュージーズ』を通して、少しでも多くの方が元気になってくれたら、それ以上に幸せなことはありません。大我ジャックの“FOREVER NEWSIES”という言葉を信じてきて本当に良かった。最後まで突っ走らせて下さい!!」

“ニュージーズ”たちを支える劇場のオーナー
メッダ:霧矢大夢
「昨年の中止という雪辱から、パワーアップしていよいよ『ニュージーズ』日本版が開幕します。私が演じるメッダは、ジャック、キャサリン、ニュージーズ達を支え、見守る立場ですが、親心の如く、自慢の若者達を早く皆さまの前にお披露目したくてウズウズしています。メッダの劇場シーンでは、華やかに、貫禄たっぷりに“That’s Rich”を歌わせて頂きます。芸術の秋に相応しい、劇場でのパワーを体感して頂きたいです。お越しをお待ちしております!」

「ワールド」紙のオーナー。売上げを伸ばそうとニュージーズへの新聞卸値を引き上げる。
ピュリツァー:松平健
「私の演じる新聞社オーナーのピュリツァーは、若きパワーのニュージーズたちに立ちはだかる権力者の象徴です。少年たちのリーダー・ジャックとの対決では、底知れぬ若いエネルギーと底の厚い老巧なエネルギーのぶつかり合いをお楽しみいただきたいと思います。挑み来る少年たちとの熱い戦いを通して、近代アメリカのニューヨークという未成熟な街の魅力、そこで生きる者たちの未完成ながらも果てしない情熱も併せてご覧いただけたらうれしいです」

以下、万雷の拍手で迎えられた初
写真提供/東宝演劇部

以下、万雷の拍手で迎えられた初日のカーテンコールの模様をお伝えします!

京本「本日はありがとうございました。(場内拍手)昨年の中止から1年半、本当にお待たせしてしまって僕たちももどかしい思いをしてきたんですけれど、報われたと言いますか、まず初日開幕できたことが何よりも本当にうれしく思います。そして僕たち、カンパニー、スタッフの皆さん含めて一人一人がどれだけ『ニュージーズ』を愛しているか、僕もそうですし、その愛が届いたんじゃないかなと思えるような初日を迎えられたと思っております。これから長丁場になっていきますが、誰一人欠けることなく、最後まで和気あいあいとしたエネルギッシュでパワフルなカンパニーでスタッフさんと一緒に突っ走っていきたいと思いますので、応援のほどよろしくお願いいたします。(場内拍手)本当に見ていただけてわかると思うんですけど、僕たちもめちゃくちゃ動いてますし、台詞もたくさんあったり、みんなすごいいろんな思いを抱えていろんな大変な思いをしながらステージに立ってるんですけど、間違いなく一番大変だったと言っても過言ではない方をお呼びしたいと思います。いらっしゃいますよね、演出家の小池修一郎さんです。(場内拍手)」

小池「みなさんどうぞ、ご着席ください。(子役の)レスが時間もあって帰りました。改めてここで、カンパニーとしてニュージーズのメンバーを紹介します。どうぞ前へ。(場内拍手)いま無事に終わって、スタッフたちもみんな一瞬、緊張がゆるんでいるところだと思います。1年半の延期ということでどうなるかと思いましたけど、これはもう時の運ということもありますけれど、京本くんはすごいもっている方です。去年やったとしても(今のほうが)数倍うまいと思います。(場内拍手)歌も演技も、今日皆さんもご覧になったように堂々たるもので、ここまでやれるようになると思いませんでした。2014年に『エリザベート』のルドルフを探している時、ジャニー喜多川さんにご相談した時に一人送りますということでオーディションをした時に、歌えるからいけるかなと思ったんですけど、それにしてもこういう日がこようとは夢に思っておりましたけど、実際に実現するとは。こんなに嬉しいことはありません。今日のこの舞台は、たぶん天国のジャニーさんが見てくださっているかなと思い、本当に感謝の意を捧げたいです。本当にありがとうございました。(場内拍手)この素晴らしいメンバー、ニュージーズのメンバーも少し去年と変わった方もいらっしゃるんだけど、みんな本当に頑張って一丸となって、3日おきにPCR検査を繰り返し、本当に緊張したといいますかストイックな生活時間を過ごして今日という日を迎えたと思います。そしてこの2週間で台風と地震の両方ございましたし、みんな雨にも負けず風にも負けず頑張ってるんだけど、大きな災害でどうなるかと思いますが、コロナにもそういった災害も何もかも乗り越えるというか、それを耐えて、またいつか打ち勝っていくという強い精神を私たちはこの1、2年で身に付けたんじゃないかと思います。それを体現しているのが彼らです。皆さん、日々まだまだ不自由が続くと思うんですけど、そういう日々の糧というか、生きるエネルギーに私たちの舞台が力になるように心から願っております。はい。で、すみません、松平さんと咲妃さんに一言ずついただきたくて、まず咲妃さんからどうぞ」

咲妃「本日は初日の舞台をご観劇くださいまして、ありがとうございました。(場内拍手)本当に大千穐楽まで誰一人欠けることなく、そしてお客様がお楽しみいただける舞台をお届けするべく、精進してまいります。今日のこの日をずっと忘れません。本当にありがとうございました(場内拍手)」

松平「今日はありがとうございます。(場内拍手) 私もですね、大我くんという素晴らしいリーダーのもとに、ニュージーズの皆さんのパワーあふれるような情熱を間近で見させていただきまして、エネルギーを私もいっぱいいただいております。その勢いで最後までこの役をやり遂げたいと思っています。どうもありがとうございました。(場内拍手)」

小池「じゃあ最後に……(京本さ
写真提供/東宝演劇部

小池「じゃあ最後に……(京本さんを促す)」
京本「もう一度ですか?」
小池「『本日はありがとうございます』の前に何か言って…」
京本「リハーサルじゃないんで(笑)。ダメ出しみたいに言わないでください(笑)。本当にあの僕たち、配信とかいろんな形もあるかもしれませんけど、こうやってお客さんに来ていただいて初日を迎えられるのが何よりも嬉しいなと思いますし、咲妃さんがおっしゃったように僕も忘れられない一日になりました。中止になってしまってから、心の中が空っぽになってしまったくらいの喪失感というか、いろんな思いがあったんですけど、こうしてまたスタートを、ミュージカルの世界に先生とまた一緒にスタートできたので、これからも突っ走っていろいろ吸収して勉強して、皆さんからもたくさん学ばせていただいて、最後までまずはこの『ニュージーズ』をしっかり大成功させて、皆さんの記憶に残るような作品にしていきたいなと思います。なので、明日からも大変ですけどお願いします。(場内拍手)そして何より皆さんの応援があってこそだと思うんで、この『ニュージーズ』をずっと愛していただけるように僕たちも頑張りますので、これからもよろしくお願いします。本日はありがとうございました!」

鳴りやまない拍手に京本さんがひとり再登場して――。
京本「本当にあの、皆さん、声出せなかったりとかいろんなフラストレーションあると思いますけど、拍手だけでも本当にめちゃくちゃ伝わるので、また見に来てくださる方だったり、これから他の舞台を観劇なさる方はたくさん拍手を送ってあげてほしいなと思います。僕たちもそれで、今日一日頑張れる、明日も頑張ろうと思うので、どうかこれからも温かい拍手を…僕たちがいいお芝居をできた時だけ、ぜひお願いします。本日はありがとうございました!」

『ニュージーズ』

ディズニーの大ヒットミュージカルの新演出による日本初演。舞台は1899年のニューヨーク。新聞社の一方的な新聞卸値の値上げを原因として、実際に起こった“ニュージーズ”(路上で新聞を売る貧しい少年、少女たち)のストライキをもとに描かれた、少年たちの団結と闘いの物語。演出・日本語訳・訳詞は小池修一郎、主演は京本大我(SixTONES)が務める。他の出演/咲妃みゆ、松岡広大、加藤清史郎、霧矢大夢、松平健ほか●東京・日生劇場 10月9日(土)~30日(土)、大阪・梅田芸術劇場メインホール11月11日(木)~17日(水)https://www.tohostage.com/newsies/

取材・文/駿河良美 構成/CLASSY.編集室

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