井桁弘恵さん「先のことを決めすぎず、フレキシブルに動ける自分でいたい」20代最後に思うこと
CLASSY.11月号で初のカバーを飾った俳優の井桁弘恵さん。
転職や結婚など、これからのライフプランを意識することも増える一方で、失敗を恐れて挑戦をためらったり、将来への不安から「本当はどうしたい?」という気持ちを後回しにしたり。そんな迷いも増えてくるCLASSY.世代。
同世代の井桁さんは、「将来から逆算して生きることはしない」と話します。先のことを決めすぎず、その時の“やりたい”に素直に、ピックルボールや初舞台など未知のことにも飛び込んでみる。そのうえで未来の自分が選びたいと思ったときに動けるよう、今できることはしておく。そんな20代最後の今、仕事や挑戦、失敗との向き合い方、そしてこれからの人生について考えていることを聞きました。
「逆算して生きても、その通りになるわけじゃないし」タイパより“やりたい”を優先
——30歳を目前にして、これからこうなりたい、というイメージはありますか?
「実は私、“何歳までにこうなりたい”みたいなことは、あまり決めていないんです。
逆算して生きても、その通りになるわけじゃないし、未来のことって誰にも決められないじゃないですか。
自分ではコントロールできないものをどうにかしようとするよりも、その時に自分が何をしたいかを大事にしたい。
“将来こうなりたいから、今これをやる”という考え方はあんまりしたことがなくて。今やりたいと思ったことをやってみて、その先でまた考えればいいのかなって。意外と行き当たりばったりです(笑)。
タイパを意識しすぎず、迷ったり、さまよったりする時間があってもいいと思うんです。その時は何につながるかわからなくても、あとになって“あの経験がここにつながったんだ”と思うこともある。面白いと思って始めたことなら、最悪、何にもつながらなくたって損はないですし(笑)。
だから、先のことを決めすぎずに、フレキシブルに動ける自分でいたいです」
計画しすぎない。でも未来の自分のための選択肢は持っておきたい
——将来に不安はないですか?
「もちろん将来のことを考えることはあります。でも、不安になりすぎないために、今できることはっやっておきたいなと思っています。むしろ、決めていないからこそ、いろんな選択肢を持っていたい。
その時の自分が何をしたいと思うかは、今の私にはわからないので、だったら、元気と時間がある今のうちにできることはしておいて、未来の自分が選びたいと思った時に、選べるようにしておきたいなって。
例えばお金のことや体のことって、何もしないままだと、それ自体が将来への不安要素になると思うんです。そこはできる範囲で準備しておいて、その上で、やりたいことには挑戦していきたいです」
最近はピックルボールにも。「何につながるか」より「面白そう」に素直に
——「その時にやりたいことをやる」という考え方は、仕事以外でも同じですか?
「そうですね。最近だとピックルボールもそうかもしれないです。最初から仕事につなげようと思って始めたわけではなくて、やってみたら楽しくて。そこから大会に出たり、テレビ番組にもつながったりして。
そういうことって、始める時にはわからない。
だから私は、“これは将来何の役に立つんだろう”と考えてから始めるより、今面白そうだと思ったらやってみたい。やったことがないことをやる方がいいな、と思うんです。そこに自分でも知らなかった可能性があるかもしれないから」
モデルや俳優だけでなく、MC、ラジオ、スポーツキャスターと、活動するフィールドを広げてきた井桁さん。その好奇心は、仕事でも新たな挑戦につながっています。
むしろ、「やったことがないこと」がしたい
——今年は、バレエと朗読を融合させた舞台にも挑戦。朗読自体、井桁さんにとって初めての経験だったそうですね。(※インタビューをしたのは舞台開演の約1カ月前)
「朗読とバレエを組み合わせた劇というもの自体が初めてで、どうなるんだろう?という感じでした。でも、前例がないなら、正解もないし失敗もないわけだから(笑)。だったら、やってみればいいんじゃないか、と思って挑戦しました。
それに、私ももともとバレエをやっていたので、今回のお話をいただいた時に、子どもの頃にやっていたことと、今まで仕事でやってきたことがつながった感じがして。バレエや演技、それぞれの“点”だった経験が、思いがけず一本の線でつながったようで、すごくご縁を感じました。
バレエをやっていた頃は、もちろん“これが将来、仕事につながるかもしれない”なんて、絶対に考えていなかった。でも、こうやって何年も経ってからつながることがある。それって面白いですよね」
「今のうちに、失敗の経験もいっぱいしておきたい」
——新しいことに挑戦すると、当然失敗する可能性もありますよね。
「あります(笑)。でも最近、今のうちに失敗の経験をいっぱいしておきたいなと思うようになりました。失敗したとしても、やった意味はあると思うんです。29歳の今はまだフレキシブルに動けると思うし、次は30歳ですけど、だからといって急に何かが変わるわけでもない。だったら、元気も時間もある今のうちにいろいろやって、失敗も経験しておきたい。
もちろん失敗したら落ち込みますよ(笑)。全然、“失敗しても平気です!”というタイプではないです。でも、落ち込んだあとに“まあ、これも人生か”と思えるようになりました」
——失敗を引きずることは?
「もちろんその時は引きずりますけど、あとになると面白い話になったりするじゃないですか。始球式で暴投したこともそう(笑)。その時は“ああ〜!”って思いましたけど、今はこうして笑い話として話せるし。結局、それを失敗と捉えるか、経験と捉えるか、なのかなって。最近は、“しょうがない、これが私です”って受け止めることもできるようになりました」
「無理だったらやめよう」と思うと、意外と続けられる
——それでも、一歩踏み出すのが怖いことはありませんか?
「私は、“無理だったらやめよう”と思って始めることが多いかもしれないです。絶対に成功させなきゃ、とか、一度始めたら続けなきゃ、と思うと苦しくなるじゃないですか。最初から“限界だったらやめよう”と思っていると、意外と続けられたりするんです。やったことがないことなら、やってみないと自分に合うかどうかもわからない。だからまずやってみる。無理だったら、その時また考えればいいかなって」
「その時の自分が何をしたいか」を選べるように
——20代最後の今、これからも大切にしたいことは?
「やっぱり、その時の自分が何をしたいか、だと思います。未来の自分がどう思っているかなんて、今はわからない。だから、将来を決めすぎるより、その時にちゃんと選べる自分でいたいです。そのために、今できる準備はしておく。
でも、準備をしたからといって、その通りに生きなきゃいけないわけじゃない。やりたいことが出てきたらやってみたいし、途中で違うと思ったら変わってもいい。失敗しても、“これも経験だったな”と思えたら、それでいいんじゃないかなって。これからも、やったことがないことには挑戦していきたいです」
——ちなみに、いろいろ考えすぎて疲れた時は?
「フライドチキン食べます(笑)」
カットソー¥11,550(スローン/ザ ショップ スローン 新静岡セノバ店)肩に巻いたニット¥38,500(アルアバイル)パンツ¥35,200(デ・プレ)バッグ¥638,000・ファーハンドル¥104,500(ともにヴァレクストラ/ヴァレクストラ ジャパン)靴¥128,700(セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ カスタマーサービス)イヤカフ〈右耳〉¥27,500ダブルフィンガーリング〈右手〉¥46,200ダブルフィンガーリング〈左手〉¥59,400(リューク)
モデル/井桁弘恵 カメラ/渡辺宏樹(TRON) ヘアメイク/𠮷﨑沙世子(io) スタイリスト/川瀬英里奈 コーディネート・文/増田奈津子
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