「銅鑼焼」って読める?身近なものを表す漢字5つ

「鋏(はさみ)」に「糊(のり)」、「箪笥(たんす)」など……。日常生活でごく当たり前のように使っている物にも、漢字があります。
しかし、これらの漢字のみを見せられたとしても、正しい読み方を答えられる人はそう多くはないでしょう。
そこで今回は、読み方を知っておきたい“身近なものを表す漢字”をご紹介します。

1.「燐寸」

「燐寸」とは火をつける用具の一
出典: Serge Vo/Shutterstock

「燐寸」とは火をつける用具の一種で、具体的には発火性のある薬剤を先端につけた細い棒のこと。先端を摩擦することで火をつけます。
火をつけるための細い棒は小さな箱に入っていて、持ち歩きも可能な大きさです。現在では、持ち歩きができて火をつける用具といえばライターが主流。「燐寸」の需要は以前よりも減少しているそうですよ。
あなたも一度は見た、あるいは使ったことがあるかも? そんな「燐寸」の正しい読み方は……

まっち」です。「マッチ」という言葉は、元々ラテン語からきているそうですよ。

2.「暖簾」

つい「だんれん」と読んでしまい
出典: PixHound/Shutterstock

つい「だんれん」と読んでしまいがちな「暖簾」。「暖簾」はお店の入り口に掲げてある布のことで、屋号、あるいは商号などが書かれているのが特徴です。
よく「暖簾をくぐる(入店すること)」や「暖簾に腕押し(手応えがない・張り合いがない)」といったように用いられています。
そんな「暖簾」の正しい読み方は……

のれん」です。この「のれん」という読み方ですが、元々、近世中国語で「のんれん」と呼ばれていたのが「のうれん」になり、さらに「のれん」になったとされています。

3.「銅鑼焼」

「銅鑼焼」と聞くと、“銅ででき
出典: Nishihama/Shutterstock

「銅鑼焼」と聞くと、“銅でできた焼き物”のことかと勘違いしてしまう人もいるのでは。「銅鑼焼」とは和菓子の一種で、「銅鑼焼」の形が「銅鑼(金属製の打楽器)」に似ていることからその名がついたとされています。
あなた自身も、これまでに一度は「銅鑼焼」を食べたことがあるのではないでしょうか。
そんな「銅鑼焼」の正しい読み方は……

どらやき」です。ちなみに関西方面では「銅鑼焼」のことを「三笠(みかさ)」「三笠焼」などと呼んでいる地域もあるそうですよ。

4.「お襁褓」

「お襁褓」という漢字を見て、初
出典: Rawpixel.com/Shutterstock

「お襁褓」という漢字を見て、初見でさらりと読める人はかなり漢字に詳しいかも!? そんな難読漢字の「お襁褓」。
「お襁褓」の「襁褓」は元々「むつき」と読み、赤ちゃんに着せる衣類のことを意味する言葉です。
ヒントは「赤ちゃん」、そして「衣類」。このヒントで何となく分かった人もいるのではないでしょうか。そんな「お襁褓」の正しい読み方は……

おむつ」です。赤ちゃんに関する漢字というと、漢字自体も簡単なものをイメージする人もいるかもしれませんが、「お襁褓」は読み方も漢字自体も難しい言葉です。
それだけに、さらりと読めたら、周囲の人たちから「賢い人」という印象を持たれることでしょう。

5.「小芥子」

「小芥子」とは、江戸時代の後期
出典: Sergey Bezgodov/Shutterstock

「小芥子」とは、江戸時代の後期ごろから東北地方で作られるようになった木製の人形のことを言います。球のような形の頭部と円柱形の胴体でできていて、人形のつくりとしてはごくシンプルと言えるでしょう。
ご家庭によっては家に「小芥子」が置いてあるという人もいるかもしれません。そのほかにも、現在ではお土産屋さんなどで売られていることがあります。
そんな「小芥子」の正しい読み方は……

こけし」です。ちなみに「こけし」の語源は諸説あり、中でも「木で作った芥子人形」という説が有力とされています。

 

「暖簾」に「銅鑼焼」など、身近なものを表す漢字たち。あなたはいくつ読めたでしょうか? 「言葉自体は知っていたのに、読めなかった」という漢字もあったかもしれません。
もし今回読めなかった漢字があれば、次こそはさらりと読めるよう、正しい読み方を覚えておきましょうね。

参考文献
加納喜光『読めそうで読めない漢字Q&A―もう間違わない!実例集 』講談社

文/大内千明 画像/Shutterstock(Serge Vo、PixHound、Nishihama、Rawpixel.com、Sergey Bezgodov)

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