簡単に読めそうでも、実は読み間違えて覚えている漢字は意外と多いもの。特に普段から馴染みのある漢字の場合、「ずっと読み方を間違えていた!」という驚きもあることでしょう。
そこで今回は、“多くの人が微妙に読み間違えている漢字”をピックアップしてご紹介。いくつ読めるか、ぜひ試してみてくださいね。
1.「質す」
つい「しつす」と読んでしまいそうな「質す」。確かに「質」は音読みである「シツ」や「シチ」を使う場合が多いですが、「質す」の場合は訓読みで読むのが正解です。
そんな「質す」の正しい読み方は……「ただす」。「質す(ただす)」には「不明点を問い確かめる」という意味がありますよ。また、「ただす」の他に「たち」という訓読みもあるので併せて覚えておくといいでしょう。
2.「象る」
「暮らしを象る」「葉っぱを象った模様」などのように「写し取る」や「似せて作る」、「象徴する」ことを「象る」と言います。
ぱっと見た目の印象で、つい「ぞうる」「しょうる」などと読み間違えてしまうことが少なくありません。「象」というと「ぞう」もしくは「しょう」と読む言葉が多いですが、今回はまた別の読み方をします。
そんな「象る」の正しい読み方は……
「かたどる」です。ちなみに「象る」は、同じ読み方で「模る(かたどる)」と書かれることもあります。
3.「柔弱」
「体や精神が弱々しいこと」や「気力に欠けている」「はっきりしないこと」を「柔弱」と言います。
そんな「柔弱」の正しい読み方は……
「にゅうじゃく」です。この場合、「柔」は「にゅう」と読みます。「柔道(じゅうどう)」「柔軟(じゅうなん)」などと「柔」を「じゅう」という読む場合も多く、「じゅうじゃく」と読んでしまいがちです。
実は「じゅうじゃく」でも間違いではありませんが、一般的な読み方ではないため、「にゅうじゃく」で覚えておいたほうがよさそうです。
4.「微睡む」
ほんの少し、うとうとと浅い眠りに入る様子を「微睡む」と言います。通常だとひらがなで表記されることが多いため、漢字自体あまり見慣れていない人も多いかもしれませんね。
そんな「微睡む」の正しい読み方は……
「まどろむ」です。また「微睡む」の送り仮名「む」がない場合は「微睡(びすい)」と読みますが、意味は「微睡む」と同じです。
あなたはいくつ正しく読めたでしょうか? 言葉を知っていても、漢字表記になると読み間違えてしまう。そうした漢字は少なくありません。
まずは今回ご紹介した漢字からでも、少しずつ覚えていくといいでしょう。
参考文献
出口宗和『読めそうで読めない間違いやすい漢字』二見文庫
一校舎漢字研究会〔編〕『きっと誰かに教えたくなる読めるようで読めない漢字2500』永岡書店
日本語倶楽部〔編〕『読めないと恥ずかしい漢字 完全制覇本』河出書房新社
大人の漢字力研究会『読めそうで読めない漢字 書けそうで書けない漢字』光文社
文/大内千明 画像/Shutterstock(Jacob Lund、Colorshadow、Halfpoint、fizkes)
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