「了解です!」は失礼…?実は間違っている敬語表現4つ

仕事中、周囲の人が使っている言葉遣いが気になったことはありませんか? ビジネスシーンにおいては、その場の状況や相手との関係性によって使うべき言葉が変わってきます。そのため、誤った言葉遣いをしてしまうと失礼な印象を与えてしまうことも……。この記事では、そんな“何気なく使ってしまいがちだけど実は間違っている敬語表現”をご紹介します。

1.「(目上の人に)おわかりいただけましたか?」

1.「(目上の人に)おわかりいただけましたか?」
出典: Gorodenkoff/Shutterstock

「後輩がプレゼン後、取引先の社長に『おわかりいただけましたか?』と言っていて、上から目線に聞こえないかとヒヤヒヤしました」(31歳/企画)

自分が提示した資料やプレゼンに不明点がないかを聞きたいとき、つい「おわかりいただけましたか?」と言ってはいませんか? 「わかる」の尊敬語は「おわかりになる」なので、使い方としては間違っていないでしょう。ですが、目上の人に使う言葉としては少し上から目線に聞こえてしまう場合も……。
その場合は、「ご不明な点はございませんか?」とするのが良いでしょう。

2.「ご覧になられる」

2.「ご覧になられる」
出典: NakoPhotography/Shutterstock

「アルバイトスタッフの二重敬語が気になります。『ご覧になられる』とか『おっしゃられる』とか、丁寧に言おうとしているのは伝わるけれど……」(32歳/コールセンター勤務)

「ご覧になられる」「召し上がられる」「おっしゃられる」など、知らず知らずのうちに二重敬語を使ってしまうケースは少なくありません。「ご覧になられる」の場合、「見る」の尊敬語が「ご覧になる」です。そのため、同じく尊敬語の「~れる」「~られる」と一緒に使うことはできません。
相手に使うときは「ご覧になる」「召し上がる」「おっしゃる」が正解です。丁寧にしようとして、かえってくどくなってしまわないよう注意しましょうね。

3.「その後どうでしょうか?」

3.「その後どうでしょうか?」
出典: YAKOBCHUK VIACHESLAV /Shutterstock

「クライアントに進捗確認をする際、毎回『どうでしょうか?』と言う同僚。私と同僚のような関係なら問題ないけれど、目上の人に使うのはちょっとカジュアルな印象ですよね」(32歳/総合商社)

相手に何かを尋ねたいとき、つい使ってしまいがちな「どうでしょうか」。一応敬語ではありますが、使うなら同僚や親しい社内の先輩などに限定されるでしょう。上司など目上の人に使うには、あまり丁寧とは言えません。
こうしたときは「どうでしょうか」ではなく「いかがでしょうか」を使うと良いでしょう。「いかがでしょうか」には「相手の状況や感想などを改まって聞く」という意味があり、目上の人に対して使う言葉として適切です。

4.「(目上の人に)了解です」

4.「(目上の人に)了解です」
出典: Prostock-studio/Shutterstock

「仕事もできてよく気を配れる3年目の後輩が、時々『了解です!』と言ってくるのにモヤモヤ。たまに『わかりました』とも言われるのですが、それもそれで間違っているし……」

先輩や上司の真似をして「了解です!」と使ってしまう人は少なくありません。あなたの身の回りにも、「了解です」を多用する後輩はいませんか? 同僚や親しい先輩など、フランクな間柄であれば「了解です」と使っても問題ないでしょう。ですが、目上の人に対して使うのは不適切です。
この場合は、「了解です」ではなく「承知いたしました」や「かしこまりました」を使うと良いでしょう。また「わかりました」も「了解です」と同じで、敬語ではありますが尊敬のニュアンスは含まれていません。使うときには十分注意しましょう。

 

いかがでしたか? 敬語の使い方ひとつで、相手への印象が大きく変わる場合もあります。その場に合う表現ができれば、好印象を持たれる可能性も十分にあるのです。ぜひこの記事を参考に、正しい敬語表現をしっかり覚えておきましょうね。

文/大内千明 画像/Shutterstock(fizkes、Gorodenkoff、NakoPhotography、YAKOBCHUK VIACHESLAV、Prostock-studio)

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