今年も多くの人を悩ませている花粉の季節がやってきます。すでに花粉の到来を感じている人もいるのでは?ウェザーニュースによるとスギ花粉は晴れて暖かくなる日に飛びやすく、西・東日本太平洋側では早いエリアで2月の上旬〜中旬に飛散が開始するとの予想です。また、スギ・ヒノキ花粉は関東から西日本では2022年よりも多くなる予想です。西日本では前年の約1.7倍で、2~3倍以上の飛散量となる地域もあります。一方、北日本や北陸では飛散量が減少すると予想しています。今回は、花粉対策になる衣類に付いた花粉ケア、4つのポイントを洗濯のプロが伝授します!
■約8割の人が衣類に付着する花粉が気になっている!
1時間屋外にいるだけで、衣類に付着する花粉は10万個??
ライオン株式会社が実施したアンケート調査によると、約8割の方が「外出した際に衣類に付いた花粉が気になる」と答えていますが、衣類に付いた花粉までしっかりケアされている方は少ないかもしれません。衣類に付着して室内に持ち込まれる花粉量と外気で室内に侵入する花粉量をモデル実験で比較すると、ウールセーターやフリースに付く花粉の量は約10万個で、換気のために窓を開けた時に侵入する花粉数<※参考文献:佐橋ら(1995).スギ花粉のすべて メディカルジャーナル社, 28-29>で示されている「1時間の換気で窓から侵入する花粉数」)の6倍以上にもなることが推察されました。こうしたデータからも、衣類に付いた花粉への対策がポイントですね。
■衣類の花粉対策に大切な4つのポイント!
8割の方が気になっている衣類に付着した花粉。衣類の花粉対策としては、以下の4つがポイントです。
1.花粉が付きづらいコーディネイト
2.室内に入る前に花粉を落とす
3.お洗濯時の柔軟剤の使用
4.部屋干し
4つのポイント別にとったアンケートを見ると、外干ししないで部屋干しをする、家に入る前に花粉を振り払う方が多く、花粉が付きづらいコーディネイトや柔軟剤を使う方が少数派でした。
■対策1.まずは、日々のコーディネートで“花粉がつかない”工夫を!
花粉の付着量は、生地の素材によっても違います。ポリエステルやナイロン、綿のトレンチコートなどのつるんとした生地に比べ、生地の凹凸に花粉がひっかかりやすいウールセーターやフリースなどは花粉が付着しやすくなります。また、静電気も花粉の付着に影響します。ウールセーターやフリースでも、静電気の発生を抑えておくと花粉の付着量は少なくなります。
①表面の凹凸が少ない衣類でおでかけ
外出の時、外側に着る服は、凹凸が少ない生地でできた衣類(トレンチコート、ジャンパー、トレーナー、チノパン等)がお薦め。
②静電気が「起きにくい」衣類の組み合わせにする
花粉が付着する原因の一つである静電気を起きにくくするコーディネ―トがポイントです。衣類には、素材ごとに電気の帯びやすさの違いがあり(右図参照)帯電列の離れたものを組み合わせると静電気が起きやすくなります。
乾燥する季節の静電気のパチパチは嫌ですよね?衣類の静電気防止は花粉対策にもとても大切なんです。重ね着したときに静電気が「起きやすい」組み合わせと「起きにくい」組み合わせを紹介します!
プラスとプラス、マイナスとマイナスのように、帯電列が近い素材の衣類を重ね着した場合、また吸湿性の高い綿や麻などの素材との組み合わせは、静電気が起きにくい性質があります。
■対策2.家に入る前に花粉を落とす
花粉は「家に入る前」に手または洋服ブラシで出来るだけ払い落としましょう。肩や腕だけでなく、静電気が発生しやすいかばんがこすれる部分、コートやスラックスの裾、ふくらはぎの部分をしっかり払いましょう。髪や帽子、マフラーなども忘れずに。さらに、衣類用粘着ローラーを使うと手では払いきれなかった花粉を取り除くことができます。花粉を払ったあとの手はすぐに洗うようにしましょう。
■対策3.お洗濯するときは柔軟剤でパチパチ防止!
静電気対策に有効なのが、お洗濯の仕上げに使う柔軟剤(ソフラン プレミアム消臭など)です。柔軟剤には、衣類をやわらかくしたり、繊維の表面を滑らかにし、すべりが良くなることで静電気が発生しにくくなります。また、電気を逃がす働きもあります。
■対策4.部屋干しで
花粉シーズンは、花粉の付着を防ぐために部屋干しがおすすめです。部屋干し臭が気になる方は、「汚れをしっかり落とすこと」と「菌の増殖を防ぐこと」でニオイ対策を。お洗濯では、ニオイの原因となる汚れをしっかり落とし、抗菌*効果が高い洗剤(トップ スーパーNANOXなど)と消臭・防臭効果の高い柔軟剤(ソフラン プレミアム消臭など)で部屋干し臭を抑えましょう。また、洗濯物の周りで扇風機や衣類乾燥除湿機などの家電やお風呂の乾燥機を使って早めに乾かすことでニオイ発生の抑制にもなります。
*すべての菌に対して効果を有する訳ではありません。
花粉シーズンでも外干ししたい人必見! 外干しする時にはこんな工夫を!
花粉シーズンのお洗濯は部屋干しや乾燥機を使用して乾かすのがおすすめです。でも、シーツなどの大物のお洗濯など、どうしても「外干し」したくなる時もあるのではないでしょうか。そんな花粉シーズンの外干しは、「飛散量の少ない『早朝』に干す」、「乾いたらすぐに、花粉をよく振り払ってから取り込む」「花粉をよく振りはらってから取り込む」ことで、洗濯物への花粉の付着や室内への持ち込みを減らすことができます。
教えてくれたのは…
ライオン株式会社 お洗濯マイスター 大貫 和泉(おおぬき いずみ)
(消費生活アドバイザー、繊維製品品質管理士健康予防管理専門士)
洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年従事。母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。
情報提供:
スーパーNANOX ニオイ専用 https://top.lion.co.jp/products/nanox-nioi/
アクロン https://acron.lion.co.jp/
ソフラン プレミアム消臭 https://soflan.lion.co.jp/soflan/
ソフラン アロマリッチ https://soflan.lion.co.jp/aromarich/
エレガード https://guard.lion.co.jp/eleguard/
お問い合わせ:ライオン株式会社