CLASSY.ONLINEトラベルライターの山水由里絵(やまみず ゆりえ)です。夫の仕事の都合でアメリカへの引っ越しが決まり、2022年2月18日に東京発、サンフランシスコ行きのフライトに搭乗しアメリカに入国しました。
日本でも海外からの入国緩和がされはじめた現在ですが、今回は当時アメリカ入国に必要だったものやプロセスなどをご紹介していきます。日本帰国後の隔離が緩和され、今後アメリカを訪れる方も多くなるかと思います。どなたかの参考になれば嬉しいです。
今回は夫の帯同者としてアメリカへ入国したので、エスタではなく帯同ビザを取得しています。ビザの種類や渡航時期によって状況が変わる可能性もありますので、渡航前に必ず最新の情報を確認してください。
コロナ禍アメリカ入国レポート|1.準備編
まずは、コロナ禍でアメリカへ渡航するために必要だった、事前準備について書いていきます。
▽事前準備が必要な書類
ビザ取得(エスタも含む)
ワクチン接種証明書(海外用)
陰性証明書(フライトの前日採取)取得
ワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)は海外用と国内用の2種類
ワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)は、海外用と国内用があるので、必ず海外用を申請する必要があります。ワクチン接種証明は、デジタル証明書(アプリ)の選択肢もありますが、アプリの登録にマイナンバーカードが必要になります。私はマイナンバーカードの申請が終わっていなかったため、デジタル証明書は発行不可。
紙のワクチン接種証明書の発行を希望する場合、有効期限内のパスポートや必要書類を用意し、接種券が発行された市区町村の役所に申請します。
必要書類はパスポートと接種券(接種済証)または接種記録書など(申請前に各自治体のHPで確認しておくことをおすすめします)。
※接種証明書は、市区町村によって、申請方法や必要書類が異なります。郵送のみで、窓口では受け付けていない場合も
渡航前PCR検査について
アメリカ行きのフライトに搭乗する場合、英文で書かれた陰性証明書が必要です。今回は、出発前日の午前中に都内のクリニックを事前予約して、PCR検査を受けました。鼻から採取するタイプのPCR検査は久しぶりでしたが、一瞬で終了。午前中に検査を受けて、午後には書面で検査結果を発行してもらうことができました。
通常のPCR検査だけであれば、数千円から高くて2万円ほどですが、英文の陰性証明書を書面でもらう場合には別途料金がかかり、今回は合計で28,000円を支払いました(問い合わせてみたところ、合計で2〜3万円台のクリニックが多いようでした)。
また、価格が安いクリニックから予約が埋まっていく傾向にあるので、渡航が決まった段階で、まず検査の予約をしておくとよかったなと少し反省。
なお、2021年12月6日以降、陰性証明書におけるPCR検査及び抗原検査の検査日に関するルールが、「出発前3日以内」から、「出発前1日以内」に変更されたので注意が必要です。
コロナ禍アメリカ入国レポート|2.フライト編
チェックイン
羽田空港の国際線ターミナルは相変わらず閑散としていました。出発便をチェックしてみたところ、欠航が目立ったせいか、人が少ないのも納得です。
▽出国時(チェックイン時)に必要な書類
1.ビザ
2.ワクチン接種証明書(ワクチンパスポート海外用)
3.陰性証明書(フライトの前日採取)
4.宣誓書(チェックインの際に航空会社係員へ提出)
羽田空港の様子
飲食店や免税店は臨時休業または時短営業で、ブティック系の店舗は来店に事前予約が必要でした。羽田空港のJALサクララウンジは利用客が少ないことから、ファーストクラスラウンジに集約。JALのラウンジは私たちを含め3組ほどの利用者しかいませんでした。
機内での様子やサービス
私たちが利用したフライトはビジネスクラス3名、エコノミークラス40名ほどと空席が目立ちました。コロナ前と異なる点といえば、除菌シートを配られることくらいで、ドリンクや機内食などの機内サービスは通常通りでした。
コロナ禍アメリカ入国レポート|3.入国編
サンフランシスコ国際空港に到着し、入国審査へ進みます。通常であれば1時間以上並ぶこともあったアメリカの入国審査が、今回はなんと待ち時間ゼロ。朝早い到着だったこともあり、想像以上にスムーズな入国審査に拍子抜け。
ちなみに、入国時に陰性証明書などを見せたり提出したりする機会はありませんでした。米国行きのフライトの場合、チェックイン時に全ての書類チェックがあるので、不備があった場合は日本の空港で搭乗できないと判断がされるケースが多いようです。
ちなみに、搭乗時に使ったワクチンパスポートは、現地のレストランに入る際などに提示を求められることがあるので、入国後も保管しておく必要があります。
コロナ禍アメリカ入国レポート|4.入国後の規制
アメリカ入国後のルールは、州、さらには群によって異なります。私が実際に入国した時点のカリフォルニア州でのルールを参考までにご紹介します。
入国後3〜5日以内に、PCR検査を受けることを推奨。万が一、入国後の検査で陽性が出た場合は、自宅もしくは滞在先での自主隔離になります。
ちなみに、3カ月以内にコロナウィルスに感染したことがある人は、完治していても偽陽性が出る場合があるので、検査を受けることができません(カリフォルニア州サンタクララ郡の規定)。
最初に州や群によってルールが異なるとご紹介しました。例えば、私たちが入国したサンフランシスコ市では特に必要がなかった入国後のオンライン健康申告は、同じカリフォルニア州でもロサンゼルス市では必須となっていました(提出を怠ると罰金あり)。
アメリカ国内共通のルール
私が入国した時点では、アメリカ入国、アメリカ国内での移動、またはアメリカから出国する際に利用する公共交通機関(飛行機を含む)、および米国の交通ハブ(空港を含む)の屋内では、鼻と口を覆うようにマスクを着用することが義務付けられていました。
※CDCによる公共交通機関でのマスク着用義務は2022年5月3日をもって解除となり、着用推奨に変更されました。
Fully vaccinated(ワクチン接種完了)とは?
アメリカでのコロナ関連の話題でよく耳にする言葉の一つに“Fully vaccinated(ワクチン接種完了)”。
現在のアメリカでの“Fully vaccinated”の定義は、ファイザーやモデルナなどの2回接種ワクチンの場合、2回目の接種から2週間以上が経過していること。ジョンソン・エンド・ジョンソンなどの1回接種ワクチンの場合に1回目の接種から2週間以上が経過していることを指します。
現状は3回目のブースター接種を受けていない人も“Fully vaccinated”となっていますが、今後はブースターを接種後の状態を指すように変更する可能性も示唆されています。
コロナ禍アメリカ渡航レポート|5.まとめ
コロナ禍でのアメリカ渡航レポートいかがでしたか?入国のルールは日々変化していますので、渡航前には必ずアメリカ大使館やCDCのwebサイト、そして渡航する州の最新情報をご確認ください。次回の記事では、現在のカリフォルニアとニューヨークの様子をご紹介していきます。
※このレポートの内容は2022年3月渡航時の体験談です。時期や州によってルールなどが変更になっている可能性があります。
このレポートを書いたのは…
文・写真/山水 由里絵(やまみず ゆりえ)
大学卒業後は広告代理店などに勤務し、結婚を機に中国へ。現在はアメリカ在住。旅行・美容関連の記事をメインに、CLASSY.読者と同世代のフリーランスのトラベルライターとして活動中。2019年9月よりCLASSY.ONLINEで執筆をスタート。
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