CMでも広告でも母娘は〝仲良しで当然〟かのごとく描かれるばかり。身近な友人でさえSNSで〝いかに母と仲良しか〟を強調するポストをしていたり。ですが、本当に母娘は絵に描いたような仲良しじゃないといけないのでしょうか?いいえ、無理しなくていいんです。人には人の、母との距離。
信田さんから、30代の“娘たち”に伝えたいこと
「お母さんと仲良しじゃないとダメ」なんてことはありません。母娘問題はどの家庭にもあること。自分自身を否定せず、あなたらしさを貫いて。
「お母さんとの関係に悩んでいる」この時点であなたは十分いい娘。親孝行=正義、という風潮は都合よく作られたもの。
「TVCMなどメディアに登場する母娘は関係が良好なことが当たり前のように描かれていますが、それって作り物だからですよね。〝子供は親孝行をしないと〟という風潮も社会によって勝手に作られたもの。それによって家庭のモラルが保たれてきた側面もありますが、それは国をうまく回すために植えつけられた価値観でもあります。母娘関係について思い詰めているのは大抵の場合娘サイドのみ。お母さんは不満こそあっても、悩んでさえいないことがほとんどです。娘はもっとワガママになっていい!お母さんの理想を生きず、自分の人生を優先させましょう」
一緒に考えてくれたのは…
公認心理師・臨床心理士/信田さよ子先生
原宿カウンセリングセンター顧問、NPO法人RRP研究会代表理事。カウンセリングのほか、親子関係、DV、虐待を扱う著書も多数。最新著『アダルト・チルドレン』(学芸みらい社)
イラスト/ヤチナツ 取材/野田春香 再構成/Bravoworks.Inc
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