普段はカタカナで表記されることが多い外来語。そんな外来語にも、実は漢字表記が存在するのです。
そこで今回は、そうした“外来語の漢字”をピックアップしてご紹介。知っているとためになり、話題のネタにもなる外来語の漢字。あなたはいくつ読めるでしょうか?
1.「土瀝青」
「土瀝青」とは「瀝青材料(れきせいざいりょう)」の一つで、道路舗装や防腐剤・防水材などに用いられる物質を言います。
こう書くと何だか難しそうに感じるかもしれませんが、「土瀝青」は私たちの生活にとってとても身近なものです。多くの人が、毎日のように「土瀝青」で舗装された道路を歩いていることでしょう。
そんな「土瀝青」の正しい読み方は……
「アスファルト」です。ちなみに「アスファルト」は、元々英語の「asphalt」からきている言葉ですよ。
2.「護謨」
オランダ語の言葉が元になっている「護謨」。「護謨」には2つの種類があり、護謨の木の樹液から作られる護謨を「天然護謨」、人工的に合成されて作られる護謨を「合成護謨」と言います。
普段の生活では、力の加減によって形を変えるその特性から物をまとめたり、また天然護謨においてはタイヤに用いられたりしています。
そんな「護謨」の正しい読み方は……
「ゴム」です。ゴム製品を取り扱う企業では、カタカナの「ゴム」だけでなく漢字の「護謨」が用いられることも多くあります。
3.「加加阿」
アオギリ科の常緑樹として知られる「加加阿」。
「加加阿」の種子はチョコレートやココアの原料になっていて、チョコレートの中でも特に「加加阿度数」が70%以上のものは「高加加阿チョコレート」と呼ばれています。
そのまま素直に「かかあ」と読んでしまいがちですが、誤りです。正しくは……
「カカオ」と読みます。ちなみに「カカオ」はスペイン語が元となっているそうですよ。
4.「瓦斯」
「がしん」? 「がきん」? 一目見ただけでは読み方のイメージがつきにくい「瓦斯」。
「瓦斯」とは燃料用などに用いられる気体のことで、オランダ語が元となっている外来語です。「瓦斯」はお風呂や調理、暖房器具など日常のさまざまなシーンで使われています。
そんな、多くの人が毎日のように使っている「瓦斯」の正しい読み方は……
「ガス」です。この「瓦斯」という漢字は当て字のため、漢字のイメージから読み方を推測しづらく、一目で正しく読むのは少々難しいかもしれませんね。
外来語の漢字、4つのうちいくつ正しく読めたでしょうか?
日常的に見聞きするような親しみのある外来語でも、いざ漢字になると読めなくなってしまいがち。とはいえ、会社名などあえて漢字表記を用いている場合もあります。
ぜひこの機会に、外来語の漢字とその正しい読み方を覚えておくと良いでしょう。
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参考文献/ことばの森編集室〔編〕「読めない漢字が読める本 分野別読み方便利帖」
文/大内千明 画像/Shutterstock(Artem Avetisyan、Sharomka、Africa Studio、Marian Weyo)
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