「彼の服装が私の好みと合わない」「もう少しオシャレを楽しんでほしいな…」そう思ったとき、ストレートに伝えてしまうと彼も嫌な気持ちに。そもそも「ダサい」って伝えてもいいもの?彼を傷つけずに伝える方法って?コーチングを活用して、彼ともっと“話せる„関係に!
私たち、こんな“ダサい„彼に悩んでいます…
服にこだわり【ナシ】派の彼の場合
人からどう見られるかに関心がなく服装に無頓着なタイプ。自分のセンスに自信がなく、苦手意識からオシャレを避けている場合も。
\読者の体験談/
①百貨店でマネキン買いするオシャレ初心者の彼。着ているもの自体はいいけれど、デートの度同じ服を着てきたり、キレイめな服にリュックを合わせたりと絶妙にチグハグ感…。アドバイスするもなかなか上達しません。(30歳/フリーランス)
②服は定期的に買っているものの、試着をしないのでサイズが合っていない!パンツが微妙に短かったり、シャツの袖が長すぎたり…。本音を言うともう少しオシャレに興味を持ってほしいけど直接言うのは気が引けます…。(27歳/通信関連)
③服への興味が皆無で、無地Tシャツを色違いで揃えて着まわす彼。ブランドや質の良いものにも一切関心がなく、服は最低限だけ、プチプラで買うのが基本。私が毎シーズン服を新調するも理解できないみたい…。(25歳/コンサル)
④いつも同じ服装で、彼が自分で服を買う姿を見たことがありませんでした。不思議に思っていたら、昔母親が買ってきた服をずっと着ていたことが発覚。せめて自分が着るものくらい自分で選べるようになってほしいです。(26歳/メーカー)
彼の「タイプ」に合わせてコミュニケーションを最適化してみよう!
体験談①、②の彼は >>>【A】タイプ
服はイイものなのにどこかおかしい…「サイズ感&合わせ方迷子男子」
センスに自信はないけれど、できるだけ無難な服を選ぼうとする優等生タイプ。実はオシャレになりたいと感じているかも?
【例えばこんな人…】
☑︎ブランドの名品アイテムを着ているのに組合せがチグハグ
☑︎ベーシックな服なのにサイズ感が合っていない
☑︎服は普通なのに鞄や靴など小物だけ浮いている
【解決策】互いの弱みを理解し助け合える存在になろう
ファッションに関心がないながら、彼なりにきちんと見えるよう努力していることが窺えます。もし彼がオシャレに対して苦手意識がある場合、否定をしたり口をはさみすぎたりするのはNG。誰でも苦手なものの話題は避けてしまうものです。彼とのコミュニケーションを通じて自信がないという声をきちんと引き出してあげてからアドバイスしてみて。お互いの弱みや苦手なものを話していれば自然と助け合える関係性が築けるはずです。
体験談③の彼は >>>【B】タイプ
服に時間もお金もかけたくない!「最小限コスト味気ない男子」
人生においてファッションを重要視しておらず、服装にお金を使うくらいなら趣味や付き合いに使いたいと考える効率重視派。
【例えばこんな人…】
☑︎とにかくファッションに興味がなく、必要最低限
☑︎とにかく効率重視で同じ服を日替わりで常に着ている
☑︎服を買わないのでくたびれているものが多い
☑︎同じアイテムを色違いで揃える
【解決策】お互いのこだわりを尊重し合える関係を築いて
オシャレに理解がなくても、他の分野で彼なりのこだわりがあるもの。例えば、他に重きを置いているから服は効率やコスパが大事という人。まずは彼のこだわりに気づくことから始めてみて。彼に100%賛同しなくてもOK。彼にも自分のこだわりを知ってもらい、尊重してほしいと「リクエスト」を。大事なのは全部を変えようとしないこと。「普段はいつもの通りの服で、休日は私の好きに寄せてほしいな」と提案すれば受け入れやすくなります。
体験談④の彼は >>>【C】タイプ
学生時代からずっと買ってもらってる「服までママ管理男子」
服への興味<服を選ぶのが面倒という価値観から、親が買ってくれたものや貰い物を適当に着ている、究極の面倒くさがり屋男子。
【例えばこんな人…】
☑︎清潔感はあるが、少し古めかしいおぼっちゃん風
☑︎母親との関係性が近め
☑︎興味がなさすぎるが故に自分で服を決めるのが面倒くさい
【解決策】自分で選ばない理由を知るところから始めよう
会話の中で彼が次のうちどちらのタイプか探ってみて。着るものに対する意思が一切ないが故に母親に決定を任せている場合、あなたの要望をズバリ伝えましょう。こだわりが一切ないので素直に受け入れてくれる可能性が高いです。逆に、彼自身が母親の存在を意識している場合は、洋服という範囲に限定せず「自身で決定できる男性が素敵だと思う」と彼の生き方に言及してみて。彼自身のマインドを変えることにフォーカスします。
服にこだわり【アリ】派の彼の場合...
自分のセンスが正しいと信じてやまない我が道を行くタイプ。融通が利かず、頑固で他人の意見を素直に受け入れられないことも。
\読者の体験談/
①ある日突然オシャレに目覚めた彼。総柄セットアップやカットワークが独創的なパンツなど他とは違う奇抜なアイテムを着るように。素人から見ると理解しがたいものが多く、隣を歩くのが恥ずかしいときがあります…。(26歳/航空関連)
②イタリア男性への強い憧れなのか、足元は絶対に素足にローファーな彼。TPO問わずカジュアルな装いにも合わせる徹底ぶりです。さりげなく私の好みを伝えてみても「僕はこれが良いから」と聞く耳を持ちません。(27歳/人材関連)
③ニット×シャツの重ね着スタイルが彼の冬の定番。正直見た目が古めかしいので、必ずしも重ね着する必要はないのではと提案するも「ニットのごわごわした肌ざわりが煩わしいから嫌だ」と聞き入れてくれません。(30歳/メディア関連)
④彼はどこのブランドの服を着るかを重視し、ロゴの主張が激しいアイテムで身を固めるんです。私的には良いものをさりげなく身につけている人に好感を持つのですが…職業柄か周りも派手な人が多く半ば諦めています。(26歳/広告関連)
彼の「タイプ」に合わせてコミュニケーションを最適化してみよう!
体験談①、②の彼は >>>【D】タイプ
好きが故に理解不能な域へ「独特オシャレ固執男子」
一度ハマると、とことん「好き」を追求する凝り性くん。自分のオシャレを否定されることを最も嫌い、我が道を行くタイプ。
【例えばこんな人…】
☑︎派手な色・柄のアイテムを絶対に入れたい
☑︎素足にローファーがいつの時代もオシャレだと信じている
☑︎行きすぎたダメージ加工のデニムやTシャツが大好き
【解決策】こだわりをマニアックに磨き合える関係を目指して
相手の思いのエネルギーが強いと、暑苦しく感じて無意識に意見を聞くことを敬遠してしまいがち。まずは彼のこだわりを理解しようとする姿勢を示して細部までとことん聞くことから始めてみて。自分の考えが正解だと考えるタイプは、意外と自信のなさからくることも。彼のこだわりの基準の解像度に合わせてアドバイスをして、互いに高め合っていけるような存在を目指せば彼も少しずつあなたを信頼して意見を取り入れてくれるはず。
体験談③の彼は >>>【E】タイプ
地味に頑固で譲れない「局所的隠れこだわり男子」
独自のマイルールを持ち、常に自分のペースを崩さない隠れ完璧主義者。興味の範囲外はこだわりがなく、好きの落差が激しい。
【例えばこんな人…】
☑︎セーター×シャツの重ね着が「正しい」と思い込んでいる
☑︎シルエットなど自分の体型に合うと信じて疑わない
☑︎肌ざわりにうるさく、少しでもゴワゴワしている服は受け付けない
【解決策】第三者の視点を持たせて視野を広げてあげよう
自身の固定観念に囚われてしまっている可能性大。そんな彼には、コーチングの世界でいうオウム返しが効果的。例えば彼が服の肌ざわりに敏感なタイプなら、「素材にこだわりがあるんだね」「ごわごわしてると不快だよね」など、彼の考えをそのまま返してあげて彼に自分自身を客観視する機会をつくりましょう。これに加えて、第三者の意見を交えてアイテムを「提案」してあげると、彼の視点が広がり意見を受け入れやすくなります。
体験談④の彼は >>>【F】タイプ
着ているだけで自信満々「ハイブラ至上主義男子」
ブランド=オシャレの方程式を信じてやまない。自信家に見える反面、実は周りの人からどう見られるかを最も気にする一面も。
【例えばこんな人…】
☑︎ロゴが目立つハイブランドのキャップやTシャツがマスト
☑︎服のデザイン性というより、ブランドの価値が大事
☑︎主張の激しいハイブランド服で全身固めている
【解決策】主張を恐れずあなたの意見をビシッと伝えてあげて
対話を通してなぜ彼がブランドにこだわるのか探ってみて。深層心理で見栄や自信のなさから周りの意見に左右され他人の基準で物の良し悪しを決めているのかも。そんなタイプには、あなたの基準をビシッと伝えてあげることが大事。世間体を気にしてしまう彼だからすぐにはあなたの意見を受け入れられないかもしれない。けれど、主張し合うことを恐れずに互いの世界観をすり合わせ続けていけば自然とあなたの考えに寄っていきます。
彼を傷つけずに伝えるには「コーチング」を取り入れて!
\彼との対話を増やして言いづらいことも自然と話せる関係を目指して/
コーチングとは、「相手に新たな視点を与え主体的な行動を促す」コミュニケーション手法のひとつ。そのために、対話をする機会をいかにつくることができるかがポイントとなります。
対話で必要なのは相手の価値観を知るインプットと自分の意見を伝えるアウトプットの二軸。人の行動には必ず動機があります。今回の「彼がダサい」というお悩みも、なぜ彼がその服を選んでいるのか、どうしてオシャレに興味がないのかを会話の中でキャッチするところから始めましょう。インプットで十分な情報を得られたらアウトプットを実行していきます。アウトプットの質を高めるために重要なのは伝達力と触発力。自分の要望をただぶつけるのではなく相手に気づきを与えられるような伝え方を心がけて。そして、自分が言った分だけ相手にも話す自由を与えることを忘れずに。
互いに言いたいことを言い合えるベストな関係性を構築できれば自然と彼もあなたの意見を受け入れられるようになります。
教えてくれたのは…共創コーチング株式会社・稲垣陽子さん
20年以上のコーチ歴を持つ、国際コーチング連盟認定マスターコーチ。著書『「言いづらいこと」をサラリと伝える技術』が話題。
イラスト/藤本けいこ 取材/下田真里衣 再構成/Bravoworks,Inc.