堀田茜さん「ここ数年SDGsの話題にモヤモヤします」環境活動家・露木しいなさんに聞いてみたら…
堀田茜が「30代になってなんだか気になる…」と感じるタイムリーな話題を、今会いたい識者に直接聞きに行く連載13回目。この話、ほったらかしにしなくて良かったと思える日が必ず来るはず!
行動することも大事ですが、まずは環境問題を知ることが第一歩です
今回のゲストは...露木しいなさん
【今月の茜のモヤモヤ案件】
ここ数年SDGsの話題をよく耳にする中で自分でも何かできることがあれば取り組みたいと思い続けていますが些細なことしかできないもどかしさがあります。オシャレが好きな私たちだからこそできることや、したほうがいいことはありますか?
「具体的な行動も良いですが、問題を知ってもらうというのが、みんなでできる一番の行動」(露木)
茜:色々経緯を聞いたところで、SDGsを考える中で、CLASSY.読者のようにオシャレが日常にある人たちでもできることはありますか?
露木:無駄な消費をなくすことからはじめるのがいいと思います。ファッション雑誌でこんなコメントを出すのも申し訳ないのですが(笑)。消費を減らして無駄な生産が減るとその分環境にやさしくなりますよね。それから物を大切にするのも無駄な消費を避けることのひとつになります。消耗品なら今あるものを使い切ること。私、身につけているものが基本的に家族や友人からのお下がりか、二次流通で買ったものなんですよ。そうではないものもありますが、今日着用しているジャケットは祖母から、時計は母から譲り受けたものです。もちろん好みが合うからそうできていますが、手元にある限られたものでオシャレを工夫するのも楽しいですよ。
茜:パンパンのクローゼットの前で「着る服がない」と言ってしまう自分が恥ずかしくなってきました…。
露木:衣類廃棄が環境に与える問題も、こういう回避の仕方があると知っていていただけるといいですね。ただ、ストレスのない範囲で良いと思います。私が講演会をやっているのも「今こういう環境問題があるんだよ」と知ってもらうことにあって、何かをしろと強制することではないんです。知っているか知らないかだけで人の行動って変わりますよね。買物の選択肢が変わったり無駄な買物をひとつでも減らせるかもしれない。なので、具体的な行動も良いですが、まずは問題を知ってもらうというのが、みんなでできる一番の行動だと思います。
茜:エコを意識するならとことんやらないといけない気がしてしまいますけど、0か100か、でなくてもいいってことでしょうか…。
露木:もちろんです。小さなひとつの行動をみんながやれば大きな力になるし、いざというときに大きな選択ができることが大事です。たとえば茜さんみたいにマイボトルを持つとか、ビニール袋をもらわないようにするとか、そういう些細なことでもいいので。
茜:自分の中でも少しずつを積み重ねていけばどんどん大きくなりますもんね。
露木:はい。この行動、環境にやさしいだけでなくお財布にもやさしい行動になって一石二鳥なので、ぜひ実践してみてください。
\茜の取材ノート/
「無駄な消費をなくす」「物を大切に」と言われてドキッとしました。なんとなくで買ってしまう無駄な消費があるのは間違いないので、改めて自分の持ち物や消費行動の見直しをしたいです。まず私は手持ちの服を整理してもっと着回しが楽しめるんじゃないかなど考え直したいと思います(笑)。露木しいなさんの意志の強さ、行動力の高さ、ピュアなところがすごく伝わってきて応援したくなる方でした。今後どう活躍されるかもすごく楽しみです。
環境活動家 露木しいなさん
2001年横浜生まれ。「Green School Bali」卒業生。帰国後慶應義塾大学環境情報学部に入学するも、気候変動の問題を重んじ1年で休学。環境活動家として全国の中学高校で講演会をスタートさせる。肌が弱い妹のためにコスモス認証の取れたコスメティックブランド「SHIINA organic」を立ち上げる。クラウドファウンディングで1100万円・支援者1500人以上を集め、現在3色のリップスティックを販売。2月末には新作展開予定。Instagram@shiina.co
ジレ¥23,100パンツ¥18,700(ともにanuans)ニット¥14,300(ルーニィ)
※露木しいなさんの衣装は私物です。
撮影/杉本大希 スタイリング/阿部絵莉香 取材/野田春香 再構成/Bravoworks.Inc
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