堀田茜さん「30代になって卵子凍結や不妊治療が気になる」産婦人科専門医・高尾美穂さんに相談してみたら…

堀田茜が「30代になってなんだか気になる…」と感じるタイムリーな話題を、今会いたい識者に直接聞きに行く連載12回目。この話、ほったらかしにしなくて良かったと思える日が必ず来るはず!

30代になって周りと話すこともあり、卵子凍結や不妊治療が気になっています

今回のゲストは...高尾美穂さん

【今月の茜のモヤモヤ案件】 3

【今月の茜のモヤモヤ案件】
30代になってから不妊治療や卵子凍結の話をよく耳にするようになりました。やったほうがいいのかなと思いはするものの自分の気持ちのうつろいやどの情報が正しいのかなど不安もあり行動にうつせていません。妊娠・出産に備えて今何をしておくべきですか?

「ほんの少し前まで妊娠出産って他人事だったのに今そうじゃなくなった自分に困惑しています」(茜)

茜:30代に入ってから、不妊治療や卵子凍結など、妊娠・出産にまつわる話題を友人たちとすることが増えました。苦労している友達の話を聞くと、私も今から何かしたほうがいいのかなと焦る気持ちがあって。

高尾:30代になって急に気になり始めましたか?

茜:私、少し前までは結婚は遅くていい、誰かのために生きるより自分の人生を生きたいって思っていたんです。それなのに最近になって「もしも家庭を作るとしたら…」と考えるようになってきて、自分の心の変化に戸惑っていて。仕事をある程度覚えて、落ち着いて向き合えるようになった余裕もあるのかもしれません。

高尾:そうですね。まず周りの友達の影響は大きいはず。それは当然のことなので大丈夫。周りはライフイベントに変化があるのに自分はそれをしていない経験の違いから、気持ちの変化が生まれたんじゃないかと思います。

茜:そういうことですか…。意識の向く場所が変わってしまった不安もあって。仕事に集中できていないのかな、私大丈夫なのかなって。

高尾:仕事に対して情熱が薄れたのではなくて、周りの変化によって心が揺さぶられたり興味が変わっただけなんだと思います。仕事かプライベートか、どっちかしか選んじゃいけないなんてことはない。もっと欲張りでいいんですよ。茜さんがこの先結婚して子供を持つ未来があったとしたら、その頃には今よりも子育てしやすい環境になっているはずだから、仕事も家庭も全部選び取れる人生だってあります。すでにそういう人もたくさんいますよね。あとは、10年後にどうしていたいかと考えてみると、違うアクションを起こすきっかけになるかもしれないですよ。

茜:10年後!そうですね。つい目先のことだけを考えてしまいがちで。だから今こうして気持ちの変化に戸惑ってるんですけど…。

高尾:30代っていろんなライフコースがあるから周りがうらやましく見える時期でもあると思うんです。でもみんながお互いにうらやましがってるってことも知っておいてほしいですね。隣の芝生って青く見えるけど、誰かはあなたをうらやましく思っているかもしれない。それから今の茜さんの焦りって後悔したくないからだと思うんだけど、「あのときこうしておけばよかった」という後悔はタイムリミットのあることなんだろうと私は思うんですよ。それっておおよそは子供を持つことと親孝行。30代のうちの行動ってまだ未来を変えられるので、まずは自分がどういう人生を望んでいるかを考えてみてください。40過ぎるとだんだんあきらめの気持ちが先に立ったり無理なことが増えてくるので。

茜:「まずは自分の人生をどうしたいか考えてみましょう」ということですね。

産婦人科専門医 医学博士/高尾美穂さん
女性のための統合ヘルスクリニック「イーク表参道」副院長。婦人科スポーツドクター、産業医、ヨガ指導者など幅広く活動。YouTubeや各種SNS、オンラインコミュニティなどでも女性の健康に関する専門的な知識をわかりやすく発信している。著書に『オトナ女子をラクにする心とからだの本』『人生たいていのことはどうにかなる あなたをご機嫌にする78の言葉』(ともに扶桑社)など多数。

ジャケット¥22,000(ジャスグリッティー プレスルーム)ニット¥11,000(mystrada)スカート¥17,380(room306 CONTEMPORARY)
※高尾美穂さんの衣装は私物です。

撮影/杉本大希 スタイリング/阿部絵莉香 取材/野田春香 再構成/Bravoworks.Inc

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最新号 202406月号

4月26日発売/
表紙モデル:山本美月

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