【漢字】「人事移動」は間違いです！実は知らなかった、間違えやすい漢字５選

＃漢字

多くの人がパソコンで文章作成を行うようになった昨今、漢字変換機能によって、かつてのように自分で書こうとした言葉の漢字が思い出せないということはなくなりました。ところが、言葉には「発音が同じで意味が違う」、いわゆる「同音異義語」や「同訓異義語」が存在します。たとえば、「コウエン」という言葉を使いたくても、「後援・公園・講演・公演・好演……」といろいろ出てきます。
もちろん、使い分けを間違いやすい言葉には簡単なガイドが表示されますが、自分で使い分けられることが大切なのは言うまでもありません。
そうした変換の際に、つい間違えてしまう誤用例を示します。「同じ音読みの」正しい変換の言葉に直してください。

【INDEX】

誤用例1.人事移動の季節
誤用例2.前後策を講じます
誤用例3.身分紹介を行う
誤用例4.忍耐も寛容です
誤用例5.周囲から阻害された友人

誤用例1.人事移動の季節

誤変換：春は会社の人事移動の季節です。
正解：春は会社の人事異動の季節です。
よく目にする「イドウ」は、たしかに「移動」のほうですよね。しかし、「職場での地位・職務などが変わる、また、変える」場合は、「異動」を使います。一般的な「移動」は、「進み動いて、その占める位置が変わる、また、動かして位置を変える」場合（「机を窓際に移動する」など）に使います。

誤用例2.前後策を講じます

御用例：至急、前後策を講じます。
正解：至急、善後策を講じます。
「ゼンゴ策」と「策」が付く場合は、「善後策」です。「うまく後始末をするための方策」という意味で使います。一般的な「前後」は、「まえ」と「うしろ」（「前後左右」など）、「まえ」と「あと」（「使用の前後」など）に使います。

誤用例3.身分紹介を行う

御用例：人事課に身分紹介を行う。
正解：人事課に身分照会を行う。
「問い合わせて確認する」場合は、「照会」を使います。「紹介」は、「知らない人どうしを間に立って引き合わせる」「知られていない内容を広く知らせる」場合（「自己紹介」「日本文化を海外に紹介」など）に使います。

誤用例4.忍耐も寛容です

御用例：仕事には忍耐も寛容です。
正解：仕事には忍耐も肝要です。
「きわめて重要」の場合は、「肝要」です。人間の「肝（きも）」と扇の「要（かなめ）」は重要ですよね。「寛容」は、「心が広く、人の言動をよく受け入れる」場合（「寛容な態度」など）に使います。
さて、問題文と似ていますが、「忍耐力をカンヨウする」だったら、どうですか？　――　「養い育てる」ですから、「涵養」です。