7カ月ぶりにSixTONESの松村北斗くんが登場!今回はʼ19年10月号でのデニムデート企画から3年、カッコよさの進化が止まらない北斗くんの最新版デニムデートスタイルをお届けします。初めて声のお仕事に挑戦した新海誠監督作『すずめの戸締まり』についてもたっぷりお話を伺いました。
『すずめの戸締まり』がよかったと言われる理由の一つになれればいいな
――新海誠監督作の『すずめの戸締まり』で、声のお仕事に初挑戦。どんなところに惹かれて、やってみたいと思いましたか?
「新海監督の作品を観て『こんな作品作りに携われたら、人生においてすごく興奮するだろうな』と思っていて。ただ自分には無縁なものだと思ってたし、『目指したい』なんて思えないほど自分のなかでは遠いものでした。いざ『やりたい!』ってハッキリした思いを持ったのはオーディションに呼んでもらえてから。自分にとっては寝耳に水な状態だったけど、オーディションに呼ばれたこと、それ自体が奇跡的というかすごいことで…。呼ばれただけで一次審査を通ったような。そこから『自分がやれるための突破口は何だろう、自分の何を見いだしてくれたんだろう、自分にもっと必要なことはなんだろう』ってことを探し始めてから、明確に『この作品をやりたい!』と思えました」
――新海監督作で好きな作品は何でしたか?
「全部素敵だけど、いちばん教科書的にしたのは『君の名は。』でした。その前の作品はほとんどが声優さんメインでしたが、『君の名は。』から俳優さんを使うようになったので。新海監督としては声優と声優じゃない人には圧倒的な違いがあって、声優さんじゃないからこそ出せるよさを求めて選んでいる。『君の名は。』の神木(隆之介)くんは俳優として活躍しているけれど、声優としての技術もある方なので教科書にさせてもらいました。『君の名は。』はもう何十回も観たけれど、何十回も観たからこそ結局ドハマり。ただ『秒速5センチメートル』がIMAXで再上演するので、今はその熱も上がってますね」
――アフレコには約1カ月半の日数をかけたとか。新海監督とご一緒したなかで、嬉しかったことや心に残っていることは?
「最初は自分がアフレコをやるにあたって、求められるレベルにならなきゃって思うじゃないですか。でもアフレコが進んでいく途中で、新海監督が僕と原(菜乃華)さんのことを『こんな豪華な楽器をオーディションで選ばせてもらって…』という表現をされた。そうだなって安心しました。もちろん自分たちからお芝居をアプローチすることもあるけれど、楽器を演奏するのは新海監督と音響監督。音色は自分のものだけど、自分ひとりじゃ扱えないし、鳴らすのは俺じゃないというか。自分がこの楽器を鳴らすより、もっと上手い演奏者の方々が『この作品にはこの楽器の音が合う』と思って演奏してくれるんだから大丈夫だって。自分の仕事は新海監督達の演奏に反応して、音を鳴らせる状態を作っておくことだなと。自分に自信がなくても新海監督達に信頼があれば、きっと自信を持ってお送りできる作品が作れる。そう思ってからは気が楽になりましたね。アフレコが終わった今も、未だに自分自身には自信がないけれど、この作品には自信がある。自信を持って、皆さんに観ていただきたいと思ってます」
――今作は松村さんにとってどんな経験になりましたか?今の思いは?
「『これからも声優をやっていきます』っていうことはまったくなくて。今回は新海監督が選んでくれたことでの繋がりのみというか。自分のキャリア的にどうというより、『すずめの戸締まり』がよかったと言われる理由の一つになれればいいなと思ってます」
映画『すずめの戸締まり』
新海誠監督の最新作。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる〝扉〟を閉めていく少女・鈴芽(すずめ)の解放と成長を描く現代の冒険物語。松村さんは〝閉じ師〟として日本各地に現れる〝扉〟を探し、旅をしている青年・宗像草太の声を担当。原作・脚本・監督/新海 誠 声の出演/原 菜乃華 松村北斗ほか 音楽/RADWIMPS 陣内一真 ⃝11月11日(金)全国東宝系公開
Hokuto Matsumura
’95年6月18日生まれ 静岡県出身 血液型B型⃝SixTONESとして’20年1月『Imitation Rain』でCDデビュー。俳優としても活躍し、主な出演作はドラマ『パーフェクトワールド』『10の秘密』『一億円のさようなら』『レッドアイズ 監視捜査班』、NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』『恋なんて、本気でやってどうするの?』、映画『ライアー×ライアー』『劇場版 きのう何食べた?』『ホリック xxxHOLiC』など。SixTONES 8thシングル『Good Luck! /ふたり』(両A面)が全3形態で11月2日(水)リリース。
取材・文/駿河良美 再構成/Bravoworks.Inc