前田公輝さんインタビュー「轟と自分にはリンクする部分が多いんです」【HiGH&LOW THE WORST X】

2019年に公開され一大旋風を起こした『HiGH&LOW THE WORST』の続編となる『HiGH&LOW THE WORST X』がついに9月9日より全国ロードショー! キャストも内容もさらにスケールアップした今作の見どころや裏話などを、出演者たちのリレーインタビューで深堀りしちゃいます。“X(=クロス)”のタイトルに因んで、今回はCLASSY.ONLINEと姉妹媒体のJJを横断してクロストークを展開。JJの川村壱馬さんに続き、CLASSY.ONLINEに登場するのは轟 洋介役を演じる前田公輝さん!

前田公輝/まえだ ごうき
1991年4月3日生まれ、神奈川県出身。6歳より子役として活躍し、「天才てれびくんMAX」に出演。その後も映画やドラマなど数多くの作品で活躍し、現在はNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」にも出演中。CLASSY.世代を代表する実力派俳優の一人。

―今作『HiGH&LO

―今作『HiGH&LOW THE WORST X』の見どころをズバリ教えてください。

やっぱり今回は今まで以上に“仲間”の大切さや、生きる上で大切にしたいものがシンプルに伝わってくるかなと思います。個人的には6年間、轟 洋介を演じさせてもらっているんですけど、プライベートでも仕事でも自分の成長と轟の成長が重なっているのを感じました。だからこそ今回は、前作以上にすっと轟に入ることができた気がします。役も僕自身も成長していたからこそ、すり合わせが少なくて済んだのかな。

―前作と比べて、轟のどんな部分が成長しているのでしょうか?

生き方からして、全然違うと思います。自分から仲間へ発信するということが、前作はほぼなかった。そこを閉ざして怯えていたし、恐怖心もあって、そういうものが轟を苦しめていたんですよね。だけど今回は率先して仲間を思う発言ができていたので、吸収力が高い人間だなって思います。なんせ1年も経たないうちの変化ですからね。それほど花岡楓士雄に対する衝撃が強かったのかなと。轟は、君主論とか読んだりして「リーダーとは」「ボスとは」について、自問自答を繰り返していたんです。なのに楓士雄はそういうことをしなくてもボスになれていて、楓士雄の存在が轟の閉じていた扉を開いたんじゃないかな。

―本来の自分とどんなところでリンクを感じました?

この映画の撮影と同時期に朝ドラの撮影もしていたんですけど自分の成長、仕事に向かう姿勢とか、お芝居のアプローチ方法とかは、この1年ですごく変わったと思っていて。たまたまですが、轟の成長と自分がリンクすることがすごく多かったですね。初めて轟が登場したのは『HiGH&LOW~THE STORY OF S.W.O.R.D.~』シーズン2の7,8話目。当時の僕はちょっと自分に対する傲りもあって(笑)、それがヒール役としていい意味で役に立っていたんですよね。本当に偶然ですけど、常に役と一緒に成長できている気がします。

―劇中で、自身の出演シーンの中

―劇中で、自身の出演シーンの中で一番注目してほしいのはどこですか?

轟ならではのアクションシーンですね。オンオフの切り替えに注目して観てもらえたらなって思います。アクションチームの方と本当に話し合って考えましたし、轟らしさのある新たな戦闘スタイルを演じられたかなと。これぞ轟の真骨頂です(笑)! 具体的にいうと、緩急のついたアクション。僕より体格のいい人たちがいる中で実力No.1と言われるのにはちゃんと理由があって。彼は、スピードと力を温存させるバランスが上手いんです。インテリ系の頭でっかちなので、そういうのはちゃんと計算して戦うんですよ。なので、切り替えや緩急は意識して演じました。

―実際スクリーンで作品を観てみてどうでしたか?

しっかりと表現できていたと思います。いい意味で人間味が無くなったAIのような感じ(笑)。だけどそれを意識していたので、画面上でも伝わってくるくらいしっかり表現できてよかったなと思います。

―実際に喧嘩をするとして、相手が轟だったら嫌ですか?

絶対に嫌ですね、敵にしたくないタイプの人間です。沸点が難しい(笑)。轟って本当に我が道を行くタイプだし、どんな時も基本は自分ファースト。ですけどそれが鬼邪高らしさでもあると僕は思っていて。鳳仙は結束力って感じですけど、鬼邪高は個々が強いのが特徴。自分を持っている人たちがたまたま集まったグループが鬼邪高なので、それでいいのかなって思います。

―シリーズ史上最多の高校数を誇

―シリーズ史上最多の高校数を誇る『HiGH&LOW THE WORST X』ですが、撮影裏話を教えてください!

轟がまさか小田島有剣とあのような関係になるとは思わなかったです(笑)。前作の時は監督から「ベストバウト」って言われていて…だからこそ、驚きでしたね。でもプライベートであきくん(小田島を演じる塩野瑛久さん)とはよく喋るし、写真を撮ったりインスタとかに写真を載せ合ったりしています。今作では、普段の仲のいい部分も垣間見せることができたかな。

それでいうと、コロナ禍に入る前は鬼邪高メンバーで飲みに行ったりすることもあったので、リアルな関係値もうまく反映されていたかもしれないです。現場でのみんなの呼吸もすごく合っていて、久々に会ったとは思えない空気感でした。

―本作では高校生役を演じていますが、前田さんはどんな高校生でしたか?

入学した初日はメガネかけて本を読んでいました。実際は1Pも全然めくらず読んでいるフリなんですけど(笑)。当時もう芸能の仕事をしていたので、その世界観というか、周りと違う空気を出すために絞り出したアイテムがメガネと本だったんですよ(笑)。人見知りではないけど自分からは話しかけず、話しかけられ待ち。話しかけられるとお喋りが好きなので、めっちゃ喋ります。今思えば当時から轟でしたね! 告白なんて自分からは絶対にできなくて…。だけど、高校2年生になって芸能コースのある日出高校(編集部注:現・目黒日大高校)に転入してからはだいぶ変わりました。なんなら「告白は男からでしょ!」って思うくらい変わりましたね。同じ境遇の友達が増えたことでさらに心が開けたというか、居心地がいいというか…。転入する前の高校では軽音学部に所属していたんですが、そのメンバーが転校する僕のためにスタンドマイクを用意してくれて、歌わせてくれたんですよ。熱い仲間たちだったのを覚えています。

―今回のインタビューはリレー形

―今回のインタビューはリレー形式で前の出演者からバトンを受け取り、次の出演者にメッセージをつないでいくスタイルをお願いしています。川村さんからは、「先輩としてリスペクトする部分がたくさんありますし、感謝しています。」というメッセージを預かっています。

◆川村さんから前田さんのメッセージの全文はこちらからチェック

嬉しい! だけど、結局は壱馬がすごいセンスを持っているからだと思うんです。それがなかったら続編もなかったかもしれないし、彼は本当に感覚がいい。こちらこそよろしくお願いします!って感じです(笑)。クライマックスで瀬ノ門に乗り込む前の、これから鬼邪高をどうしていくかを話し合うシーンは台本を読んでゾクっとしましたね。こういうやり取りを轟と楓士雄が繰り返していたからこそ、轟が意見をしてもみんな何も文句も言わないようになっているというか…。轟の「命預かってんだぞ」という強い台詞の裏で、楓士雄はすでに戦略を練っていて余裕な雰囲気を出していて。撮影で達観している表情を目の当たりにした時は思わず腹が立ったし、「何を生半可な気持ちで」っていう気持ちが自然と湧いてきて。あのシーンの壱馬に僕は感化されました。

―では、前田さんは藤原樹さんへメッセージをお願いします!

樹、めちゃくちゃ良かった!ナックルのシーンは特に良くて、猟奇的でズル賢い役をしっかりと演じきっていたなって思います。武器を使って戦うのって本当は後ろめたさもあるはずなのに、それを1ミリも感じさせないアクションシーンは本当に印象的で。ズル賢さはありつつもサイコパスまではいかなくて、人間味もあるところに氷室のバックボーンが見えた気がしました。僕は樹の氷室がすごく好き!

映画「HiGH&LOW THE WORST X」(配給:松竹)
2022年9月9日(金)全国ロードショー

男たちの友情と熱き闘いを描く「HiGH&LOW」シリーズと、累計8,000万部突破・不良漫画の金字塔「クローズ」「WORST」(原作・髙橋ヒロシ)とのクロスオーバー映画『HiGH&LOW THE WORST』の続編『HiGH&LOW THE WORST X』がついに9月9日(金)全国公開! 前作に引き続き、今作でも原案&キャラクター設定を髙橋ヒロシが務め、前作で激突した鬼邪高校と鳳仙学園をはじめ、鬼邪高を狙う新たな高校や新キャラクターが次々と登場。シリーズ史上最大の頂上決戦となる。


公式サイト:https://www.high-low.jp/movies/theworst/
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©︎2022「HiGH&LOW THE WORST X」製作委員会(C)髙橋ヒロシ(秋田書店)HI-AX

フォトギャラリー(全4枚)

撮影/千葉タイチ 取材/石津愛子 編集/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集室)

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