元宝塚・望海風斗さんインタビュー「卒業後も舞台のお仕事が続いているのが、本当にありがたい」

大人気ミュージカル『ガイズ&ドールズ』に出演される、元トップスターの明日海りおさんと望海風斗さん。本誌で作品にかける意気込みを取材しましたが、掲載しきれなかった分をご紹介!舞台に関することだけでなくプライベートなことまで、たくさん話していただきました。

Q.アデレイドのことを「見た目は派手ですが、一途で家庭的」とおっしゃっていました。望海さんの、皆が知らないギャップがありましたら教えて下さい。

だいぶ崩れたと思いますけど、「

だいぶ崩れたと思いますけど、「しっかりして見える」と言われますが、抜けまくっています(笑)!周りの皆のお世話になってないと生きられないタイプです。しっかり者にみられるのはありがたいですが本当はそうではないので、これが私のギャップですね。

前のインタビューでも「組の仲間に助けられていた」と話して下さいましたが、今は誰に助けてもらっていますか?
そこなんですよ!助けが必要な人間なのに今は組の仲間がいないので、どうにかしないと!と思っています。特に公演の準備と片づけが苦手で。宝塚の時も同期や学年が近い子に手伝ってもらっていました。片づけだけすればいいのなら、一日中でも片づけられるんですよ。でも、公演がメインの日なのに、そこに片づけをプラスするのは私には無理です(笑)。終演後の達成感に浸った後は動けなくなるくらいなので…。舞台で全てを出し切って片づけもできる人って、どうなっているんでしょう(笑)?知りたいです。

Q.最近は、どんな毎日をお過ごしですか?

卒業後も舞台のお仕事が続いてい

卒業後も舞台のお仕事が続いているので、本当にありがたいと思っています。今は『ネクスト・トゥ・ノーマル』の公演中なのですが(※取材当時)、作品に没頭していますね。Wキャストなので1日に1回しか出演しませんし、私が休みの日も今までより多いんです。今日も休みなんですが、公演したい気持ちが高まったり、公演していないことへの罪悪感みたいなのが出てきたりするんです。宝塚時代の、寝ても覚めても公演のことを考えていた後遺症なのかな?と思っています(笑)。でも、最近は自由になった時間は興味のある舞台や映画を観たり家のことをやったり、少しずつですが上手くやれるようになってきました。東京の生活にも慣れてきました。どこに行っても人が多いなとは思いますけどね。まだドキドキするのが電子マネーで移動する時です。チャージが足りなくて扉が開かなかったらどうしよう!?と、毎回緊張します!

Q.望海さんの退団公演『fff―フォルティシッシモ―』の脚本を手掛けた上田久美子先生が退団されましたが、先生はどんな存在でしたか?

上田先生は、強さだけでなく優し

上田先生は、強さだけでなく優しさもある方なんです。人間を信じているからこそ、どちらも持っているんだろうなと思います。舞台では自分の芝居によって相手の芝居まで変えてしまう怖さ、皆で芝居をすることの大切さを教えてくれました。私の退団公演を担当して頂けたことは、本当に感謝しかありません。私はベートーベンを演じましたが、先生もベートーヴェンみたいだったなと思い出しました(笑)。今回、卒業して一回リセットしてから再チャレンジする潔さもカッコいいですよね。脚本家としてだけでなく人としても憧れます。新しい世界に出たらどれだけのものを吸収して自分の中から出るものを世に放たれるのだろう、自由になった分どれだけ大きくなるのだろうと、私も今から楽しみです。

望海さんも上田先生も卒業されたので、またお仕事する機会に恵まれるかもしれませんね。
またどこかで再会したいです。でも、怖いな。宝塚という枠がなくなったぶん、何をさせられるか分からないですから(笑)。大変そうなので、もう少ししてからでいいかな(笑)。私の退団公演が先生とご縁があったように、卒業後の私が満を持したときにご縁があると嬉しいです!

望海風斗

’03年宝塚歌劇団に89期として入団。’17年雪組トップスターに就任。真彩希帆とのトップコンビは、宝塚随一の歌唱力と評される。’21年4月退団。同年、初コンサート『SPERO』を開催。’22年『イントゥ・ザ・ウッズ』『Next to Normal』に出演。6月には『ガイズ&ドールズ』、秋にはコンサートツアー、’23年には『DREAMGIRLS』に出演が決定している。

ミュージカル『ガイズ&ドールズ』

ブロードウェイが誇る若手演出家が日本で創り出す、これが『ガイズ&ドールズ』の決定版!誰も観たことのない、新たな“ガイズ&ドールズ”が誕生する。1950年にブロードウェイで初演されると同時に大評判となり、数々の賞に輝いた作品。日本でも再演を重ねてきたことでも有名。今回、ミュージカル界で大活躍する井上芳雄や浦井健治に加え、元宝塚歌劇団トップスターの明日海りおと望海風斗が女性役として初共演することで話題を呼んでいる。

東京公演 帝国劇場 2022年6月9日(木)~7月9日(土)
福岡公演 博多座 2022年7月16日(土)~7月29日(金)

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【衣装】[ジャケットカット]シャツ¥44,000パンツ¥40,700ジャケット¥59,400(すべてミランニ/ドレスアンレーブ)ピアス¥330,000リング¥1,045,000(ともにQAYTEN/QAYTEN)[ワンピースカット]ワンピース¥59,400 カーディガン¥41,800(ともにミランニ/ドレスアンレーブ)ネックレス¥632,500(Perlagione)ピアス¥176,000(kinoshita pearl/キノシタパール)

お問合せ先/ドレスアンレーブ 03-5468-2118、QAYTEN 03-6206-6429、Perlagione 078-291-5088、キノシタパール 078-230-2870

撮影/神戸健太郎 ヘアメーク/久慈拓路(KIBI)スタイリング/早川和美 取材/よしだなお 編集/前田章子(CLASSY.編集室)

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表紙モデル:山本美月

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