大貫勇輔さん|役作りで筋肉3Kg増の肉体改造【実写版・北斗の拳ミュージカルで話題!】スペシャルインタビュー1

様々なジャンルの舞台で驚異的な身体能力で観客を魅了し、テレビドラマ『ルパンの娘』の歌って踊る円城寺輝役で大ブレイクした大貫勇輔さんが、『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』でミュージカルに初主演することが決定。舞台にかける思いや、気になるプライベートライフについて語ってくれました。

『北斗の拳』で主演させていただけるとは、しばらく信じられませんでした

―ミュージカル初主演、おめでと

―ミュージカル初主演、おめでとうございます。
伝説的な人気マンガ『北斗の拳』のケンシロウ役でミュージカル初主演と聞いたときはいかがでしたか?

あの『北斗の拳』をミュージカル化?とまず驚きましたね。しかも主演させていただけるとは…。しばらく信じられませんでした。周りのお父さん、お兄さん的存在の方々が皆『北斗の拳』をバイブルにしてるんですよ。整体の先生からも「お前、これで人生を学んだほうがいいよ」と渡されたことがあって(笑)。そんな作品でケンシロウをやるのか…という不安も大きかったですね。原作の熱烈なファンがたくさんいる分、夢を壊さず、皆さんのイメージするケンシロウを超えることができるだろうか。ビジュアル撮影や本読みを始めて、ケンシロウというのが少し見えてきた気がしています。音楽や脚本、メークなど素晴らしいスタッフに助けていただきながら、大貫勇輔ならではのケンシロウに近づけるかもしれない、と。そのためにできる限りの努力をして、体作りもずっと続けています。

―どんな風に体作りを?

パーソナルトレーニングを今年のはじめから週2回。増量期と減量期を作って食事の指導も受けてます。制限は特にないんですけど、脂質の多いものは避ける。牛肉、鶏肉、豚肉、魚を白飯と一緒にバランスよく食べるという感じで、1日1回のプロテインというのが増量期の食事。減量期になると、米の量を減らし、脂質を極力カットして、一日4食から5食に分けて、1回の食事を300~400 kcalでとっていくみたいな感じですね。
本当はずっと増量し続けたほうが筋肉が増えるんですが、ダンスの仕事のときはさすがに重いと踊れないのでいったん落としてまた増やす、というのを続けています。今筋肉が3kg増。12月まであと1kg増やしたいなと思っています。

派手なアクションはたくさんありますが、それ以外にもグッとくるシーンがある

―最近はダンスだけでなく歌でも

―最近はダンスだけでなく歌でも注目を浴びていますが、『北斗の拳』のフランク・ワイルドホーン氏の楽曲はいかがですか?

フランク・ワイルドホーンさんのこれまでの作品は全部見てますが(『ジキル&ハイド』、『デスノートTHE MUSICAL』、『マタハリ』)、胸がドーンと打たれる音楽ばかりで。今回はケンシロウはもちろんのこと、他の登場人物の歌もそれぞれの個性が出ていて印象に残るビッグナンバーばかり。さすがだなぁ、なんでこんなに胸を動かす音楽が作れるんだろうと感動してます。あと、高橋亜子さんの歌詞も思いを込めやすくて歌うたびに泣きそうになってしまって。戦いやダンスのシーンの合間にこういった曲が入ることで作品がより胸に迫るものになる気がしてます。

―原作は激しい戦闘シーンも多い近未来の話ですが、どんな風に舞台化されるのかワクワクします。CLASSY.世代の女子にぜひここに注目してほしい!というポイントはありますか?

『北斗の拳』はバトルものと言われていて、もちろん派手なアクションはたくさんありますが、それ以外にもグッとくるシーンが色々あるんですよ。ミスミのじいさんが苦労して手に入れた種もみを村に届けようとする場面で、「これさえあれば米ができてみんなが食べられる、今日より明日なんだ」という有名なセリフがあるんですよ。明日のために今日を生きる。これは今の時代にも言えることではないかと。裏には愛のテーマも隠されていて女性にも必ず響くと思います。

そこに確かにケンシロウがいた、と思ってもらえるよう稽古で探っていきたい

―『王家の紋章』、『北斗の拳』

―『王家の紋章』、『北斗の拳』とマンガ原作が続いていますが、演じるうえで何か気をつけていることはありますか?

人気マンガは原作ファンが絶対譲れない名場面があるじゃないですか。3Dで演じるとしてもそういうシーンは大切にしなきゃいけないなと思う反面、そのことに縛られてばかりでもいけないと思うので、ケンシロウに似てる、ではなく、そこに確かにケンシロウがいた、と思ってもらえるためにどう演じたらいいのかを、稽古の中で探っていきたいと思っています。

―ワークショップが始まりましたが、共演者の方々と会われていかがでしたか?

加藤和樹さんとは『ロミオ&ジュリエット』以来の共演となります。当時僕は「死」のダンサーだったので、役者としては初の共演。小野田龍之介くんは同じ小学校の出身で。こういう再会もうれしいですね。上田堪大くんは好きな服のブランドが同じで、展示会で毎シーズン顔を合わせていた仲。男子校のノリかなと思いきや、女性の出演者も多くて意外と共学のバランスで華やかです(笑)。初めての本読みでは、全力でやってみたら声を枯らしてしまって。これまでクールな役が多かったので。これだけ叫ぶ作品は初めて。僕はWキャストではないので、これは考えて取り組まないといけないなと。苦しみや悲しみをリアルに表現していきたいですね。歌って叫んで戦って、さらに踊らないといけない。でもこれを乗り越えられたら大きな武器になると思ってます。

profile

大貫勇輔さん・1988年生まれ。神奈川県出身。7歳でダンスを始め、17歳でダンサーとしてデビュー。多岐にわたるジャンルのダンスを踊りこなす。近年は『王家の紋章』などミュージカルやドラマにも出演。現在劇場版『ルパンの娘』が公開中、12月に初主演ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』の公演が控えている。

<公演情報>
ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』
2021年12月 日生劇場で世界初演。2022年1月以降大阪、名古屋にで上演予定。
原作 漫画「北斗の拳」(原作:武論尊 漫画:原 哲夫)
音楽 フランク・ワイルドホーン
演出 石丸さち子
脚本・作詞 高橋亜子
振付 辻?本 知彦、顔安( ヤン・アン)

キャスト:
ケンシロウ 大貫勇輔
ユリア 平原綾香/May’n
トキ 加藤和樹/小野田龍之介
シン 植原卓也/上田堪大
ラオウ 福井晶一/宮尾俊太郎

公式HP: https://horipro-stage.jp/stage/musical_fons2021/

撮影/田形千紘 ヘアメーク/松田蓉子 スタイリング/ 佐藤純志 取材/稲益智恵子 編集/前田章子(CLASSY.編集室)

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表紙モデル:今田美桜

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