いつも何かに追われて自分の時間がない。やらなきゃいけないことで頭がいっぱいで気持ちが休まらない…。もっと要領よく物事を進められたらいいのに!という人は頭の中の「とっちらかり」が原因かもしれません。仕事もプライベートももっと余裕をもって進行できるようになる頭の中の整理術について考えました。
前田さんに教えてもらいました!これが「とっちらからなくなる方法」
とっちらかっている頭の中は、どうしたらスッキリ整理される?日頃から超過密スケジュールの中で膨大なタスクをさばいている前田さんに“とっちらかり”体質を抜け出したいCLASSY.世代に向けてアドバイスをいただきました。
1.自分のやりたいことを明確にするために「俯瞰する目」を持とう
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生きていると毎日ものすごい量のタスクがあり、その大量のタスク=ボールをかごに振り分けないと、すぐに“とっちらかって„しまいます。タスクの優先順位を緊急度と重要度で振り分ける時、緊急度は時間軸ですぐに客観的判断が可能です。明日までにやらねばならない課題は、明日までにやれねばならない。というシンプルな話だと思います。しかし、問題は重要度のほう。重要かどうか、というのは主観であり、物差しがないと判断ができません。そもそもこのタスクは何のためなのかという大目的、そして“どれくらいやりたいか„という「感情の強さ」や、“どれくらいの確率で実現・達成できそうか„という「達成可能性」で優先度をはかることで、自分にとって大切なものが見えてくるはずです。
2.自分にとって大切なものの優先順位を決めよう
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ここまでお伝えしたように、日々のタスクを振り分ける時に明確な判断基準がないとその都度、優先順位を決めるのも大変です。「達成可能性」のほうは慣れるまで判断が難しいので、まずは、「感情の強さ」側の物差しを決めるのが良いと思います。つまり、最初の準備としてたとえば、“家族„ “友だち„ “仕事„ “健康„ など自分にとって4つくらい大事なものを出してみて、今のライフステージを鑑みてなにが優先するのか、順番をシビアに決める。たとえば新卒時代に僕は〝仕事〟が圧倒的に一位でしたが、今は〝健康〟が最上位に来ます。そういった大枠の基準があると、タスクの優先順位を決める時に迷いにくくなります。例えば〝やせたい〟と思った時。その目的が健康のためで、大項目の中で健康が最重要という人であれば、〝やせる〟というタスクの優先度は高くなりますよね。でも、すでに健康的であり、何か他の理由のためにやせたい、という事であれば、そこに割くエネルギーはまた別の大項目、たとえば〝仕事〟などに一旦割いたほうが良さそうです。アプリを使うなら重要度別にフォルダに分けてもいいですし、ノートに書くならタスクを書き出す欄と、その右側に重要度を書く欄を設ければOKです。重要度は3段階くらいに分けて書き、重要度の高いものから処理していく、というだけのシンプルなやり方で良いと思います。
3.優先順位は定期的に見直す=価値観のチューニングをしよう
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「大項目」、あるいはその中の「中項目」もそうですが、自分にとって大事なものの優先順位は人生のタイミングによって変わることも多いです。よって、一度決めた後も定期的に見直すようにしましょう。たとえば子どもが生まれたら今は仕事よりも家族が大事、という時期もあると思います。価値観が変わっているのに判断基準が昔のままでは、どこかで歪み生じてしまいます。僕の場合は最低でも月に1回は判断基準のチューニング、アップデートをしています。みなさんも、たとえば手帳の1ページ目などいつも目にするところにこの「大事にしたいこと」の優先順位を書いておき、それを日々見つめて、違和感を感じ始めたら随時、優先順位を見直してみるなどしてみてください。
お話を聞いたのは
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前田裕二さん・SHOWROOM㈱ 代表取締役社長
ライブ配信プラットフォーム「SHOWROOM」社長として、また’19年に最も読まれたビジネス書『メモの魔力』の著者としてもおなじみ。オンラインサロン「メモ魔塾」やテレビ出演などさまざまなメディアで情報を発信、幅広い層から支持を集めている。
イラスト/香川尚子 取材/加藤みれい 再構成/Bravoworks.Inc
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