旅作家が推薦!「活火山の街で、自然に触れるアート」【桜島編】|いつか行きたいアラサー女子旅

旅に出る一つのきっかけになるのが、「○○したい!」という想い。思い切りショッピングがしたい?大自然を満喫したい?CLASSY.世代の旅作家・小林 希さんが、希望を叶える旅先を紹介します。コロナが落ち着いたら、こんな所にぜひ行ってみたい!

自然の息吹を感じて、心が解放される時間を

太古の巨大噴火によってできたシラス台地の上に広がる鹿児島の街並み。活火山と共生しながら、長い時を経て、さまざまな文化や産業が生み出されてきました。鹿児島のシンボルである桜島は、もともと錦江湾に浮かぶ島でしたが、大正の噴火によって大隅半島と地続きになりました。今も噴煙を大空にくゆらせながら、日常的に噴火を繰り返しています。普段、海に囲まれ、活火山の多い島国に暮らしていることを忘れがちですが、桜島の雄姿を間近に見ると、日本や地球の自然が生きていることを肌で感じます。そうした自然に触れることは、旅の醍醐味といえます。
桜島の桜岳陶芸では、火山灰を使ってポストカード作り体験ができます。火山灰は、粒子の細かいものから粗いものまであり、「あかべ(赤い灰)、くろべ(黒い灰)、しろべ(白い灰)」など、種類があるそうです。人生で初めて触った細かな火山灰は、まるで砂漠の砂のようにさらさらとして、柔らかい感触。
ポストカード作りには、桜岳陶芸の屋上で集め、独自にジオカラーの五色に色付けした火山灰を使います。私は、陶芸家のお母さんが描いた桜島大根の絵のポストカードを選び、体験スタート。筆で自由に糊を載せていき、好きな色の火山灰を振り掛けて、世界で一つの火山灰ポストカードが完成!
その後は、桜島の大地で育った無農薬野菜を使ったカフェ「caféしらはま」でランチ。家庭的でほっこりする優しい味に大満足。桜島の麓に広がる「桜島大根の畑」は、〝桜島・錦江湾ジオパーク〞の見どころであるジオサイトに指定されています。そうした環境で、世界一重い大根としてギネスに認定された桜島大根が作られたこともあるそうです。
自然の息吹を目で見て、手で触り、食べる。五感が冴え渡るような喜びを噛み締めながら、桜島を旅してみるのはいかがでしょう?

紹介してくれたのは…小林 希さ

紹介してくれたのは…小林 希さん(旅作家)
元編集者。29歳で会社を辞めて世界一人旅へ。一年後帰国して旅作家に転身。旅、島、猫をテーマに著書多数。世界60カ国、日本の島80島をめぐる。近著『週末海外』(ワニブックス)。インスタグラム:@nozokoneko 旅するオンラインサロン「しま、ねこ、ときどき海外」

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