妊娠や出産はいつがベスト? 読者対談で見えてきたアラサー世代の“ワークスタイルのリアル”。

社会人になってキャリアを積み、そろそろ新しいビジョンを考えている人も多いCLASSY.世代。前回に続き、プライベートでもキャリアについてよく話をするという、CLASSY. LEADERSの金城さんと黒島さんが本音トーク。今回のメイントピックはライフプランとキャリアのバランスについて。人それぞれタイミングがやってくる妊娠・出産について、体験談を交えつつ話してもらいました。

妊娠や出産はいつがベスト? 読者対談で見えてきたアラサー世代の“ワークスタイルのリアル”。

対談に参加してくれたのは…

金城華乃子さん 1991年3月

金城華乃子さん

1991年3月生まれ。外資系化粧品会社でのマーケティングやPRを経て、現在は大学院に通いながらフリーランスマーケターやライターとして活躍。2021年4月には美容医療が定額で受けられるスキンケアクリニックのサブスクリプションサービス「HADA LOUNGE(ハダラウンジ)」をローンチ予定。@canocokinjo

黒島秀佳さん 1990年9月生

黒島秀佳さん

1990年9月生まれ。テレビ局に勤務。報道記者や番組ディレクターなどを務めた。昨年10月からはデジタルセールス担当として、まったく新しい部署での業務に携わっている。@shuka__krsm

妊娠・出産とキャリア、どうバランスをとる?

黒島:「華乃ちゃん(金城さん)は去年新規事業の立ち上げに携わっている最中で妊娠が発覚したんだよね? 戸惑いや不安はあった?」

金城:「正直、今のタイミングでは考えてなかったから、戸惑いがあったよ。でも、もうすぐ出産を迎える大学院の友達に相談をしたら『赤ちゃんって、そういうタイミングでやってくるものだよ!』って明るく答えてくれて、その言葉で腑に落ちたの。キャリアは待ってくれるかもしれないけど、赤ちゃんは待ってくれないから。それに、スタートアップで忙しい時期ではあったけど、従業員を抱えているわけではないし、そういう意味では身軽だったから、今のタイミングでよかったなとも思っているの。もともと美容系の事業をやっていたこともあるけど、自分が妊娠してみて、妊娠中や出産後のケアについての事業もやってみたいなと思いついたし! でも、妊娠がきっかけでキャリアは一旦ストップせざるを得ないから、女性のキャリアに妊娠出産は大きく影響するってことを身を持って体験することになったとは思う」

黒島:「妊娠とか出産については、いくらプランを考えても現実に起こらないとリアルに考えられない部分ってあるよね。私はもともと海外の部署で働きたいと思っていたから、その後かなと漠然と考えてたな。でもジョブローテーションを経て、今、ここがタイミングなのかもと最近思ってる。自分に余裕も持てるようになったし、このタイミングを逃すとまた仕事に没頭しちゃいそう(笑)」

ロールモデルになる女性が身近にいるとモチベーションも上がる!

金城:「妊娠って完全に思い通り

金城:「妊娠って完全に思い通りになることじゃないから、たとえどんなに準備していたとしても“今ではない”って思っちゃうかもね。そういう意味でも、ロールモデルが身近にいると救われると思う」

黒島:「実は私のロールモデルは母なんだ。母は教師として働き始めてから、海外の大学院で勉強をし直してそこで父と出会って、結婚して私が産まれたの。もう70歳を超えているけれど、今もまだ海外の大学の教壇に立っていて、私の憧れの存在。私が今あまり妊娠や出産を現実的に考えられていなかったのも、母が私を産んだのが遅かったこともあると思う。他にも母からの影響は受けていて、最近は会社を退職をしたら大学の非常勤講師をやってみたいなと思い始めたの。人生100年時代といわれている今、私も母のようにずっと働いていたいなって」

金城:「身近な人がロールモデルって、未来を想像しやすくなっていいよね。私は有名な人ならステラ・マッカートニーかな。彼女ってすべてを手に入れた人だと思うんだよね。エシカルな価値観を、彼女の優れたセンスというフィルターを通して作り上げたパイオニアだと思うし、自分のマインドをつねに発信しているところも素敵。ステラもそうだけど、ロールモデルにしたい女性って、働き方だけじゃなくライフスタイルにも憧れる!

自分のキャリアの掛け合わせで“あなただから”と言われる人に

黒島:「最近不思議に思っている

黒島:「最近不思議に思っているんだけど、女性で会社のトップをあまり目指す人ってあまり多くないよね? 起業してトップになる人はいるけど、たとえば半沢直樹のような、企業に入ってトップを目指す女性って同年代であまり見かけない気がして」

金城:「たしかに、日本の大きな起業のトップってまだまだ男性が多いよね。これもロールモデルとなる人がいれば想像できるのかもしれないけど…。私が勤めていた外資系の会社の社長は女性だったし、女性で子どもが4名いる管理職の方も全然いたから、そこに今も勤めていたらトップになることが具体的に描けたかもしれないな」

黒島:「私はトップに立つというよりはずっと現場で働いていたい派かも。ずっと現場で仕事していくことを考えた時に、華乃ちゃんのようにフリーランスで働けるスキルってすごいなと思ったんだよね。自分の身ひとつで仕事ができるってこれからの時代に必要だなって」

金城:「この前、仕事仲間とキャリアについて話していて、会社員として立場を築いていくことと、フリーランスで仕事をしていくことってスキルの方向性が違うよねって話になったよ。会社員タイプはゼネラリストで苦手がない人フリーランスの人や起業家は希少性が大切で、メインのスキルにかけ合わせられる“何か”があるといいねって。デジタルに強くなった今の秀佳だったら、ジャーナリズム×デジタルとか良さそう! 私だったら、ブランディング×新規事業になるのかな。希少性とオリジナリティが出せると、指名で仕事がもらえることもあるしね」

黒島:「たしかに、テレビ番組を作るときも掛け合わせって大切だから、それで希少性が上がるのは納得できる。私は会社員だけど、フリーランスか会社員かにかかわらず自分の希少性を上げていくのって大切なことだよね。自分の強みを理解してそれをアピールしてキャリアを積み上げていくことで、次の道が拓けていくんだと思う!」

INFORMATION

本企画に登場したCLASSY.LEADERSの2人と、TBSを退社して新たなチャレンジをする伊東楓さん、そして編集部のメンバーで、キャリアにまつわるあれこれをおしゃべりするclubhouseのルームを開設!当日は上記メンバーが参加し、アラサー世代のキャリアや仕事観について、ざっくばらんにお話しします。ぜひ参加して!


伊東楓さん

・日時:3月18日(木)21時〜22時
・イベントURLはこちら!
https://www.joinclubhouse.com/event/MKKL7qjo

撮影/園田ゆきみ 取材/川端宏実 編集/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集室)

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最新号 202405月号

3月28日発売/
表紙モデル:山本美月

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