職場で、友人に、通りすがりの人に…「言いたいけど、絶対言ってはいけない一言」って、結構あると思います。悩めるアラサー女子のいろんなシチュエーションを、インスタグラムでも人気のイラストレーター@comoravaさんがバッサリ切ります。
今月のテーマは「緊急事態宣言下のKYな人々」です。
「緊急事態宣言下の商店街」にて…
もしや緊急自体宣言のニュースを見ていない?街の人に「絶対に言ってはいけない一言」
2度目の緊急事態宣言が出された翌日。日に日に増える感染者に怯える私。ランチをコンビニごはんで済ませようと商店街を通過すると、いつも行列の鯛焼き屋にたくさんの人が!もちろんソーシャルディスタンスもなし。「え!?」と、つい二度見。緊急事態宣言が出された、よりにもよって翌日に並んでまで鯛焼き、食べたいかなぁと思っていたら、今度はワイワイと楽しそうにラーメン屋に入る、部活帰りと見られる4〜5人の学生が!最近は席にパーテーションがあるラーメン店も多く、せっかく一人でも入りやすいんだから何も集団で訪れなくても…と、残念な気持ちに。
在宅ワークを終え、時刻は19時半を過ぎた頃。息抜きに散歩をしようと外に出ると、路地の曲がり角から「あと1カ月の辛抱だからさ〜!」と、大笑いのおじさん&おばさん集団が登場。すれ違うと、かなり酒臭くてびっくり。時短で解散も早かったのでしょうか、これまた4〜5人で割とボリューム大きめの声で話しながら駅に向かっています。気持ちまですっかり自粛モードだった私は、もしやみんな、ニュースを見ていない?自分が真面目過ぎるのか?と、モヤモヤしながら家路に着いたのです…。
「自粛疲れするほど、自粛してましたか?」
「緊急事態宣言下の連日出社」にて…
緊急事態宣言下でも連日出社&深夜残業の夫に「絶対に言ってはいけない一言」
2度目の緊急事態宣言を迎え「また夫婦2人でテレワークの日々が始まるのか…」と思っていたら、夫が「たぶん明日からも変わらず毎日出社だわ」とポツリ。「え?緊急事態…なのに?え?」と、私。「予算の時期だからしゃあない。会社の方が2倍はかどるし」と、翌日から平然と出社する夫。
ある日、ひとり自炊の夕食を終えテレビを見ていると、当たり前ですがコロナのニュースが続々。電車も普通に混んでいるらしく、怖くなる私。すると「まだ会社…」とLINEが。時刻はもう22時です。こんな緊急事態の中、ヤバ過ぎやしないかと、なんとも言えない感情が押し寄せてきました。しかも「夜食は何がいい?」と尋ねると、「吉●家食べたいなぁ」と、緊急事態宣言をガン無視な反応に唖然。あとで聞いたらテイクアウトの意味でしたが…。
そして24時半を過ぎたくらいに、夫からやっと退社の連絡が。帰宅後、「後輩とタクって来た」と夫。花金じゃあるまいし、なんか違う…。「ご飯は結局どうしたの?」と聞くと、「デスクでおにぎりとか…」と答える夫。…もはや一体何が正解かはわかりませんが、こんなタイミングでも連日出社&深夜残業しないといけないなんて、もはやブラック企業な気がしてきました。
「緊急事態宣言が、夫には出ていません」
「リア充アピールの温床・SNS」にて…
リア充アピールする人に「絶対に言ってはいけない一言」
人気インスタグラマーの知り合い、E(28歳・音楽関係)。いつも楽しそうな写真をアップしているEなのですが、ある日、彼氏との熱海旅行の写真が。それはなんと1月の3連休。つまり、東京で2度目となる緊急事態宣言が出された直後だったのです。しかも「熱海の駅前はとても賑わっていました♡」と、ゴキゲンな感じでレポート。「いいね」がどうしても押せず、悶々としてしまった私。でもよく読んだら、過去の旅行のpostだったよう。このタイミングでの旅行時差投稿なんて、紛らわしすぎる!周りの指摘からなのか、しばらくしたら彼女のインスタからその熱海旅行の投稿は消されていました。
別の日。ステイホームで暇を持てあまし、ひたすらインスタを眺めていると、#新年会と、タコパ風景をアップしている男性が。マスクなし、しかもお世辞にも広いとは言えない部屋で、です。鍋同様に、みんなで同じものを食べるからリスクが高いと思うし、今あえてやること自体、私には「?」ですが、そういう投稿を平気でアップできる神経がさらに理解不能です!
「不要不急のSNSは、お控えください」
「仲良しグループでのチャット」にて…
新年会&誕生会ラバーに「絶対に言ってはいけない一言」
私の周りって、不思議と1月生まれが多いんです。なので今年も、年明けとともにグループLINEやFacebookで「ハッピーバースデー」メッセージのラッシュ。新年の挨拶も兼ねていつもみんなが主役の子にお祝いのメッセージを投げるのですが、例年とは違って世の中が自粛モードな年明け。なのに、友人のA美(28歳・事務職)は、「〇〇ちゃんのお祝いも兼ねてはやく新年会しよー♡」と一言! 緊急事態宣言が出て、連日増える感染者のことが気になっていたので反応に困り、色々考えた末に私は「落ち着いたらやろうね!」とコメント。しばらくは会食なんてするわけないと思っていたのですが、やっぱり色々な感覚の人がいるな…と痛感。
緊急事態宣言が出された時期が時期なので、新年会の誘いも多発。中学の同級生のLINEグループでも、新年会の延期をうけ、「せっかくならオンラインでやろう!」と誰かが言い出し、後日やることに。そこまでして”新年”会にこだわるかと、たとえ付き合いでも顔を出すのが正直、億劫で仕方ありません。前々から感じていたのですが、内向きになっている私、もしかしてコロナ鬱っぽかったりするんでしょうか。
「誰かを祝いたいんじゃなくて、ただ自分が飲みたいだけでは?」
「打ち合わせの調整チャット」にて…
昭和スタイルの上司に「絶対に言ってはいけない一言」
2度目の緊急事態宣言により、またテレワークに逆戻りした私の身の回りで起きたプチ事件です。広告制作として働く私は、クライアントとの打ち合わせ日程を決めるべく、グループLINEでトーク。「私は0日0時以降が大丈夫です」「僕は0時〜0時からの間なら可能です」と、忙しいスタッフたちが事前に日程のすり合わせをしていました。やっと全員の都合が一致して打ち合わせの日時が決まったので、私が「では、当日よろしくお願い致します」とシメの一言を言おうとした、その時。昭和な上司が、「で、場所はどうします?」と発言。一瞬、シーン。「オンラインでお願いできますか?」「私もオンラインがいいです」と、みんなが立て続けにお願いする始末。そう、その上司を除いてはみんな、オンライン打ち合わせ前提に話していたので、さすがにちょっとびっくりでした。…まさにKYとはこのこと。昭和スタイルの上司はきっと、「打ち合わせ=対面で」の刷り込みがあったのでしょう。上司よ、「緊急事態」って意味、理解してる?と、心の中で突っ込まざるをえませんでした。
「緊急事態の意味、理解してます?」
この連載を担当するのは…
comorava19
“言ったつもりでスッキリ!言われた気持ちでガッカリ⤵︎”「毒舌娘」をインスタで展開し人気を集めるイラストレーター。書籍「言わないであげてるの〜笑う女子には裏がある〜」(講談社刊)ほか、LINEスタンプも好評発売中(comoravaで検索)。
イラスト/comorava 取材/田村宜子 構成/CLASSY.ONLINE編集室