2020年も、残すところあとわずか。今年は世界中が未曾有の事態に直面した年でした。この試練を乗り越え、素晴らしい新年を迎えるために、いま一度自分自身を見つめ直してみてはいかがですか?今回は、予約の取れないヒーラー・yujiさんによるエッセイ『星 2.0』より、「乙女座」の基本性格と恋愛事情についてをお届け。あなた自身のことだけではなく、周囲の人間を理解する上でも、必ず役に立つはず。悩んだ時の「お守り」として、ぜひ読んでみてください。
「乙女座」の基本性格
(8/23 〜 9/22 生まれ)
理想主義者で潔癖、そして「社会貢献」を旨とする乙女座の人たちは、描いた理想や目標達成のためには身を粉にして働くこと、仕組みを作ること、また、誰かの縁の下の力持ちになったり、支えになることを苦としません。大工さんや建築家の輩出率ナンバーワンの星座とも言われるように、ミリ単位の精度できっちり任務を遂行することにこだわりを発揮する、十二宮一の職人たち、それが乙女座の人たちです。
また、そうして丹精込めて作り上げたものが周りの人に喜んでもらえることが生きがいであり、またそれがライフワークへと昇華されていくのが、乙女座さんの人生の特徴だと思います。自分を奮い起こすモチベーションの源が「社会貢献や社会の意識変革」である人たちですから、自分自身を賭けられるものが見つからないと、途端にガス欠気味となるかもしれません。
そんな貢献屋さんなところがネガティブに出ると、ブラック企業で働いて搾取される人の筆頭みたいになりかねないので注意が必要です。
ちなみに他にも、過労気味になったり、搾取されがちな星座に蠍座と魚座と山羊座がありますが、山羊座の場合は単純にワーカホリックで、蠍座と魚座は同情や情からずるずるとはまっていく暗示があります。
そして、乙女座の場合は、その真面目さが徒となって辞めるに辞められずに居ついてしまう。そうして最終的には体を壊してリタイアするパターンへと繫がっていくのかもしれません。また、乙女座の方は「気を抜く」とか「だらける」ことが苦手ではないでしょうか。
逆に言うと、根を詰めて注げる何かが見つかったら、そのことにずっとエネルギーを使い続けられるので、働きアリのようになり飽きるまでやり続けられるでしょう。真面目さとは良くも悪くも何かのトリガーになるものです。乙女座の方は、神経が過敏で、不必要な業務まで背負ったり、根を詰めすぎるところがあるので、円形脱毛症とか過敏性腸症候群とか、消化器系の病気には注意が必要だと思います。
そんな乙女座の人たちは日頃から心身の「解毒」を意識しつつ、食べすぎに注意するなり、健康診断を必ず年一回は受診するなりして、健康意識高めで過ごすと良いでしょう。
十二星座の中で、何かや誰かを支えていくという結末を持つのは実は乙女座のみ(例外的に蟹座と魚座もいますが、専門とするのは乙女座のみです)。
例えば、天秤座は何かしらのキラキラの魔法をかけることができる人たちなので、パッケージ やコピー、広告を変えるなどして、対象物がいきなり売れたりし、人気が上がることはあっても、それは「縁の下の力持ち」的な支えではなく、どちらかというと「ご飯に対するふりかけ」的なもの。いわゆる「ブランディングするような魔法」が天秤座の得意技です。
また、獅子座だったら、アイデアを出したい放題出して、本人としては遊んでいるような感じでも、結果、何かの支えになったり、また獅子座の人が絡むことにより「ロイヤル」な威厳が増して、結果商品が売れるということはあるかもしれません。乙女座の場合は、アイデアを出すだけではなく、実際にそれを形にしていくことができる、また、それを形にしていこうとする「具現化する力」が乙女座の最も賞賛すべき力です。
加えて、問題点を解析・分析してより良い商品・サービスを作ることに情熱を燃やしたり、徹底的な「合理化・システム化」により、余計なこと・余剰分を回避・整理して、全体としての製品の質や売り上げの向上や、サービス品質を高めることができるのが、本質的なところを常に見据えて、抜本的改革をも厭わない星座・乙女座の力でもあります。
乙女座の愛
恋愛のみで語るなら、乙女座の愛とは「幼少期に男女とか関係なく原っぱや広場・公園で遊んだ仲間感」みたいなものを共有できるかどうかというところに、そのキーがあるように思います。
乙女座の愛とは、蟹座や蠍座といった母性的なものというよりは、また、牡羊座のように獲得欲求が先走る感じでもなければ、山羊座のように社会性が全てという感じでもない、一緒に遊べるか、一緒に楽しい時を過ごせるか、一緒に何か面白いことを企てていけるか、そして、なによりも人生を共に良くしていけるか、お互いの人生に貢献できるかといったところが重要なポイントとなります。
例えば「愛」とか「好き」という気持ちは時に暴力にもなりえます。人は「好き」という大義名分があると急に会社を辞めて恋人のもとに走ったり、また、愛ゆえに家柄や家業等を捨てて愛の逃避行に出て実家との縁を切ってしまったり、はたまた、好きという気持ちが暴走してお互いの家族や会社等にも多大なる迷惑をかけるなんていうことが起こったりもします。
そして、そういったスキャンダルや事件はニュースやインターネット上で連日取り上げられているので、人は「愛なるもの」にどれだけ振り回されるのだろうかとも思います。
ただ、乙女座においてはそういった「愛の暴走劇」は起こりえません。なぜなら、乙女座というのは十二星座一のリアリストだからです。簡単に言ってしまうと、愛とか恋は食べられません。夢を壊すようで申し訳ないのですが、乙女座は自分が相手に貢献できるか、また、お互いに役に立つかということが関係を永続させるために必要であることを知っている人たちなので、足を引っ張る人はまずどこを間違っても選ばないでしょう。
ただ、とは言っても全てにおいてメリット主義というわけでもなく、成長の伸び代がふんだんにある人、ダイヤの原石だと思える人に出会ったならば、しっかりと内助の功もまた、プロデューサー役もマネージャーも全てをこなし、世に通用するいっぱしの人になるまで磨き上げることも苦とは思わないでしょう。
また乙女座の人は分析家であり、監察官であり、守備の天才なので、どれだけお互いに惹かれ合ったとしても、どちらかにネガティブなことが発生しうるパートナーシップとなりそうなら、最初からリスクはとらずしっかりと「NO」が言える人たちです。
相手がどれだけ望んだとしても、それが「愛の物語」の上では「正義・正論」だとしても、社会の常識やモラルと照らし合わせてNGなら遠慮なく、しかも、とても強い語気で「NO」と言える人、それが乙女座の人であり、乙女座の持つ真実の愛の形でもあります。
とても献身的で思いやり深いのが乙女座の精神性ですが、その人のためにならないと思ったら諭すことも、制止することも、怒ることもできてしまうのが乙女座のすごいところです。
通常であれば「痘痕も靨・惚れた弱み」等でネガティブなことも受け入れられてしまったり、なんなら共犯関係等になってもおかしくないのですが、乙女座はそういったことは頑として受け入れないのです。とはいえ、魚座のように「困っている人を助けたい」という過剰なまでの宇宙的な愛ではなく、あくまで周囲の人たちやパートナー・家族をしっかりと守っていく。
ただ時折、緩やかなバラもトゲをその身に持つように、チクチクしたものがでてくることもあるのが特徴的。パートナーや大事な人たちを育て、成長させ、また時に戒める。もはや乙女というよりは、どこか味方につけると頼もしい勝利の女神のような、最高の相棒のような存在。「飴と鞭」、「優しさと厳しさ」を両方内包しているクールな愛を体現する人、それが乙女座の人であり、備わった愛の形だと思います。
『星2.0』発売中!
スピリチュアルヒーラー、yujiさんによる占い本
“予約の取れない”ヒーラー・yujiさんが、「12星座」の本質と辿るべき運命を、読者に寄り添う語り口で綴ったエッセイ。
書名:『星2.0』
著者:yuji
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発売日:2020年10月22日
定価:本体1.800円+税
yuji
星読み係、ヒーラー、聖地巡礼家。香川県生まれ。18歳でイタリアに渡り、現地大学院卒業後、ミラノにてプロダクトデザイン事務所に勤務するも、ヒーラーとしての宿命に抗えず拠点を東京に移し、スピリチュアルメッセンジャーとして生きることを決意。現在は連載、講演など、幅広い分野で活躍中。「madameFIGARO.jp」「WANI BOOKOUT」「ELLE」などのWebサイトや女性誌『25ans』(ハースト婦人画報社)で連載を持つ。また、「ELLE」でPodcast「yujiと本島彩帆里の”生き方のセンス”の磨き方」(毎週金曜)や、YouTube番組「QUANTA.vision」で「ホニャララLIVE」(毎週土曜22時〜)の配信もおこなっている。著書に『神さまと顧問契約を結ぶ方法』『神さま手帖』『yujiの星読み語り』(すべて、ワニブックス)など。
著者/yuji 構成/CLASSY.ONLINE編集室
※この記事は、『星2.0』(光文社刊)から一部を抜粋したものです。