大人気飲食店のシェフが教える「ご飯が劇的に美味しくなる調味料」16選

料理上手になりたいけれど、腕前をすぐに上げるのは難しいもの。いつもの素材でいつも以上の味に仕上げるコツは調味料でした。塩や胡椒、油などの基本アイテムからあまり馴染みのないものまで、和・中・仏・伊の人気シェフたちが推す調味料を教えていただきました。

フレンチのシェフ  PATH/LIKE ・原 太一さん推薦

【左】セドリック・カサノヴァ(

【左】セドリック・カサノヴァ(フランチェスコのチェラソーラ FRCIC)
一般的なオリーブオイルのようにブレンドすることなく、単一畑の単一品種を素材としたエクストラヴァージンオリーブオイル。「青々しい香りが魚によく合います。お刺身にこのオイルと塩少々をかけるのがおすすめです」250㎖ ¥2,800(セドリック・カサノヴァ/ドリームスタジオ)
【中央左】森林ノ牧場 発酵バター 食塩不使用
放牧ジャージー牛のミルクを使い、伝統製法によって仕上げたバター。一晩発酵させることにより、芳醇な香りとほのかな酸味が生まれる。「ジャージー牛乳のコクがありながら、雑味はなく軽やか。トーストにのせるだけでも抜群に美味しい」100g ¥1,500(森林ノ牧場)
【中央右】金七商店 クラシック節
昔ながらのクラシックな製法を用いて、さらにカビ付け工程中にクラシック音楽を流すことで、その効果を促進させる独自の手法で作られた本枯節。「フレンチのソースに使うこともある鰹節。これは旨みと香りが際立ち、味噌汁を作ったら間違いなく旨い!」50g ¥650(金七商店)
【右】MARICHA 胡椒 オーロ・ディ・サラワク
品種と製法にこだわった、マレーシア産胡椒を扱うイタリアブランド。マレーシア・サラワク州で採れたクウチング種の新鮮な緑色の実だけを使用。収穫後24時間以内に加工され、鮮烈な風味を持つ。「山椒を思わせる香りがあり、和食にも合います」90g ¥1,100(ノンナアンドシディショップ)

中華のシェフ  南方中華料理 南三・水岡孝和さん

【左】かにみそトマトジャン(門

【左】かにみそトマトジャン(門永水産)
水岡さんが雲南省の醤をヒントにレシピを考案。鳥取・境港で水揚げされた紅ズワイガニのかにみそにトマトやバジル、クミンなどを加えた少しスパイシーなソース。「焼いたお肉や卵かけご飯に添えたり、お刺身と和えてユッケ風にしても楽しめます」130g¥1,500(門永水産)
【中央左】九鬼 一番搾り純正黒ごま油 セサミン50%アップ(九鬼産業)
貴重な黒ごまをしっかり焙煎して圧搾法一番 搾りに。黒ごまならではの豊かな香りと深いコクを持つ。独自製法により抗酸化成分のセサミンが50%アップ。「台湾のごま油に近い味わい。刻んだ生姜を加えて熱し、『黒ごま生姜油』を作っておくと便利」150g¥410(九鬼産業)
【中央右】台湾米酒(友盛)
台湾産蓬莱米を主原料にした料理用蒸留酒。「黒ごま油で生姜と鶏肉を炒め、米酒だけで煮込む料理は台湾の冬の定番。体を温めてくれます。日本ではほぼ乾燥したものしか手に入らない台湾山胡椒『馬告』は、これに漬けて戻しておいてもOKです」600㎖¥628[税込み](本味主義)
【右】糟滷(宝鼎)
紹興酒をベースに米麹や香辛料を加えた、独特の風味を有する中国生まれの調味料。「お店で提供している前菜の一つ、『枝豆の紹興酒漬け』をご自宅で楽しむなら、茹でた枝豆をこれに漬けるだけで完成します」500㎖¥358[税込み](本味主義)

イタリアンのシェフ Quindi・安藤曜磁さん

【左】バルベラ フラントイア

【左】バルベラ フラントイア エキストラヴァージン オリーブオイル
手摘みしたシチリア産オリーブで作るノンフィルタータイプ。香りと風味がしっかり。「パスタやパンなどの小麦粉によく合います。パスタの仕上げにかけるだけで本格イタリアンの香りに」500㎖ ¥1,800(カルディコーヒーファーム)
【中央左】土佐のあまみ屋 土佐の海の天日塩
あまみ多くの海洋生物を育む土佐の海から汲み上げた海水を、火を使わずに天日だけで手間と時間をかけて仕上げた塩。「仕込みの際などに重宝しています。魚や野菜にはもちろん、お肉を焼く前にこの塩を使うと味わいの出方が格段に変わります」130g ¥450(土佐のあまみ屋)
【中央右】ドゥエ・ヴィットリエ リゼルバ・オーロIGP 15年熟成タイプ
高品質なブドウを使い、オーク樽で長期熟成を経たバルサミコ。「無添加で作られた本格的なバルサミコです。長期熟成によるコクや甘みは他に替えが効かないアクセントになります」250㎖ ¥3,000(アイランドフーズ)
【右】スカーリア スカーリアさんのアンチョビ
新鮮な鰯を天然塩で漬けて熟成、ヒマワリ油で仕上げた、現地のリストランテも支持する品。「手作業で仕込みをしているため、雑味も一切なく凝縮された旨みが料理の味わいを引き上げてくれます」80g ¥462(カルディコーヒーファーム)

和食のシェフ  酒井商会/創和堂・酒井英彰さん

【左】塩魚汁(仙葉善治商店)

【左】塩魚汁(仙葉善治商店)
ハタハタを原料とする、秋田で古くから根付く魚醤の一種。「まさに和のナンプラー。塩で炒めていたものをしょっつるに替えるだけで、旨みとコクが出ます。ナンプラーよりクセがなく使いやすいと思います」360㎖ ¥800(銘店おばこ)
【中央左】太白胡麻油(マルホン)
昔ながらの圧搾製法にこだわったごま油。ごまを煎らずに生搾りした太白胡麻油はごま特有の香りがなく、普段の料理はもちろんお菓子作りにも使えます。「素材の味を生かす和食には特におすすめです」450g ¥896[税込み](竹本油脂)
【中央右】煎り酒(茅乃舎)
煮切り酒に梅酢と出汁を加えた、江戸時代から伝わる万能調味料。醤油普及前、代わりに使われていたもの。「お店では、刺身に自家製煎り酒を添えています。茅乃舎のものはバランスよく、旨みと酸味がちょうどよいのでそのまま和え物にも使えます」300㎖ ¥900(久原本家)
【右】ゴールデン紫あまくち(フンドーキン醬油)
文久元年に醤油・味噌の製造会社として創業、九州を代表する老舗の醤油。「九州出身の自分には馴染みある甘い醤油。現地では刺身用に使われることもありますが、お好みでわさびを加えて、焼いた肉に合わせるのがおすすめです」1ℓ ¥405(フンドーキン醬油)

撮影/市原慶子、土居麻紀子  取材/首藤奈穂

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最新号 202405月号

3月28日発売/
表紙モデル:山本美月

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