新卒の就活は「こうあるべき」とイメージにとらわれがち。でも実際に社会に出て、いろいろな大人と出会い、自分の将来像が改めて描けるようになったりするものです。
転職・起業のきっかけやツールはすべてSNSから
幼稚園から大学まで続けたダンスと、 理工学部情報科学科卒のデータ分析能力 を生かし24歳で起業した藤原さん。振付 やダンサーのキャスティングの枠にとどま らず、SNSを使ったダンサーをプロデュー スするという新しいビジネスモデルを作り ました。「中学生の頃教室でみんなが英 単語帳を読んでいるなか、私は父の書斎 にあったビジネス書を熟読しているような 子でした。大学卒業後、すぐに起業した い気持ちもありましたが一度は社会経験 をと思い楽天に就職。データ分析という 希望の部署ではありましたが実際にデー タを扱うにはまだまだ修業や年数が必要 でした。入社当時から、2年働くか賞を取 ったら辞めようと決め1年目で新人MVP賞 を獲得。自信がつき起業に踏み出すことに。 どんなサービスなら収益が出るだろうと考 えて い くな か で、 身 近 な ジ ャン ル の ダ ンス を考えました。ダンサーの地位や収入の 向上をしたいという思いも抱いていたので 何 か で き た ら と い う 動 機 も あ って 。 友 達 と『ダンサー図鑑』のインスタアカウントを開 設、ダンサーを可視化させることでCMや イベント出演などのキャスティング業を始める第一歩になりました。大勢のダンサー とのコネクションもできました 。 収 益 が 発 生し、退社を決意。そして会社設立へと向 けて活動をスタート。まずは自分を実験台 にYouTubeチャンネルを開設、ダンス動画 をアップ。データ分析できる強みがあるので、 戦略的に再生数を伸ばし、1年でトータル 200万回以上の再生、チャンネル登録数 も6000人を超えました。友人の紹介でつ ながったダンサーのTikTokアカウントも10 万フォロワーを超えるほどに。データ分析 した内容をnoteに書きTwitterで拡散する、 つまりバズる動画のHOW TOを試行錯誤 を含めアップしていったところ、それに関 する仕事も舞い込むように。とはいえ会社 がうまくいき出したのはこの1年くらいのこ と。貯金を切り崩すなかで、やっていける かと不安だった時期もありましたが、今で は順調に収益を伸ばし、何もかもが楽し い日々です。事業を広げるには人と出会う こと。ビジネスのマッチングアプリなども 使い、週に一度ははじめましての方とお会 いしています。海外での仕事も視野に入れ、 エンタメ業界をもっと盛り上げたいと願い ながら、仕事をこなす毎日です」。
転職するまで、転職してから
撮影/有馬秀星(MOUSTACHE) ヘアメーク/久保フユミ(ROI) デザイン/GOOD FLOW 取材・文/野田春香
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