日常でよく見かける簡単な漢字であっても、漢字の組み合わせによっては複雑な読み方や珍しい読み方をするものがあります。油断していると、つい読み間違えてしまうこともあるかもしれません。
この記事では、そんな“簡単そうなのに読み間違えやすい漢字”をご紹介。あなたはいくつ読めるでしょうか?
1.「湯女」
「湯女」とは「江戸時代に、江戸や大阪などの温泉や風呂屋で来店客の接待をしていた遊女(ゆうじょ)」を意味する言葉です。
「ゆじょ」「ゆおんな」「ゆめ」など色々な誤読パターンのある漢字ですが、正しくは……
「ゆな」と読みます。「女」を「な」と読むのは少し珍しいため、間違いやすいようです。一見簡単そうだと思っても、侮れませんね。
2.「端役」
「端の役」と書いて「端役」。漢字のとおり、映画や演劇の主役ではない役のことを「端役」と言います。
「端っこ(はしっこ)」の「端」という漢字から、つい「はしやく」と読んでしまいがちですが、「はしやく」と読むのは誤りです。正しくは……
「はやく」と読みます。「端」という漢字は、言葉によって「端緒(たんしょ)」「端から(はなから)」「端金(はしたがね)」などさまざまな読み方をするので、誤読に注意したい漢字のひとつです。
3.「等閑」
「いい加減にほったらかすさま」のことを「等閑」と言います。「とうかん」ではありませんよ。ちなみに「等閑」の場合の「閑」には「注意を払わない」という意味があります。
そんな「等閑」の正しい読み方は……
「なおざり」です。たとえば「家族を等閑にして仕事に打ち込む」などといったように用いられます。
4.「詳らか」
「詳細」の「詳」としても用いられているように、「詳らか」とは「細かい点まではっきりしている様子」を意味する言葉です。「内部のことまで詳らかに書かれている資料」といえば、内部の細かいところまで詳しく記載された資料のことを言います。
そんな「詳らか」の正しい読み方は……
「つまびらか」です。また「詳らか」は、同じ読み方・同じ意味で「審らか」と表記されることもありますよ。
学生時代に習ったことがあったり、日常的によく目にしたりする漢字だと、つい簡単に読めそうだと思いがちです。しかし、本当に簡単な読み方の漢字もあれば、実は読み間違えやすい漢字もあります。
簡単そうだからといって、油断は禁物です。もし読めなかった漢字があれば、次こそは迷わず読めるよう、読み方を覚えておくと良いでしょう。
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参考文献日本語倶楽部〔編〕『読めないと恥ずかしい漢字完全制覇本』河出書房新社
文/大内千明 画像/Shutterstock(KPG_Payless、Kozlik、Marcos Mesa Sam Wordley、tadamichi)、PIXTA(ピクスタ)(a.otsuka)
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