女性のキャリア、出産、結婚…この先の10年について柴田陽子さんに聞いてみた!

結婚に出産、キャリアだって築き

結婚に出産、キャリアだって築きたい…人生の選択が多いCLASSY.世代。正解がわからないからこそ、指針が欲しいもの。特に気になる分野の有識者の方に、この先10年、世の中はどう変わっていくのか、どう行動すべきかを伺いました。

働き方改革の一方で︑頑張る人とそうでない人の二極化が進み〝キャリア格差〟が歴然に

柴田陽子さん(ブランドプロデューサー/柴田陽子事務所代表取締役)

──結婚後も働く女性が増えるな

──結婚後も働く女性が増えるなか、20、30代は今後どのようにキャリアを築いたらよいでしょうか。
雇用形態、勤務形態にかかわらず、努力する人とそうでない人とでは力の差はどんどん開き、貧富の差も今よりももっと顕著になっていきます。働き方改革が推進される前は、上司は部下の背中を押すことができましたが、今はそれすらもパワハラになる時代。これまでは、チャンスをもらったら多少キツくてもその期待に応え続けることで道が開けてきました。しかしこれからは、自分の責任のもと、自らチャンスに気づいてキャリアを築くしかありません。おそらく皆さんが憧れる女性は仕事をバリバリしていて、プライベートも充実している〝キラキラとした女性〟。何者かになりたければ、自分で自分の器を広げる努力をしていくしか方法はありません。しかもそうなるのはかなり大変なので、気力と体力が充実している20代30代のうちにやることが大切だと思っています。

──キャリアの選択肢を広げるためにやるべきことは何ですか?
日々感受性を磨くこと、素直であることがとても大切です。自分がそれに対してどう思っているのか。いいのか悪いのか、怒っているのか、羨ましいのか…一つ一つの出来事や物事に〝感想〟を持つことです。それがなんであれ、目の前のことに興味を持てない人は絶対に伸びません。なぜなら〝関心〟を持つことが、次の行動に繋がるからです。そうして新しい人や物に出会い、いろいろな乗り越え方を学び、結果的にキャリアの選択肢が広がります。
起業も同じ。「起業って大変ですか?」と聞かれますが、大変なのは会社を続けること。目的がただ稼ぎたいだけでは失敗します。自分の関心があるうえで、社会の役に立つということが大前提です。
そして、目先のお金にとらわれることなく、遠回りしても自分のやりたいことに忠実でいましょう。選択に迷ったら〝大変な方〟を選択する。私はそうしてきました。これまで4回ほど転職しましたが、どれも一番年収が低い会社に入りました。大丈夫、500万円くらいの差なんて取り戻せますよ!

──出産のタイミングはいつがベストでしょうか?キャリアが止まるのが心配です。
出産のタイミングを選べるなら、やっぱり自分が戻れる居場所を作ってからがベスト。キャリアを築くためには、産休・育休を経ても必要とされる人物になった方がスムーズなのは明らか。そのために何かしらの成果を出すことはマストです。男性の育児休暇などに協力的な会社も増えていますが、今はまだまだ男性の倍の努力をする必要があります。そして、出産後は仕事との両立の心配もありますよね。子供って思っている以上に親の姿を見ている。親が楽しんで仕事で輝いている姿を見たら、子は親を誇りに思うもの。多忙で寂しくさせているかも…と気負わずに、そこは割り切ってしまうのもいいと思います。

──困難にぶつかった時、柴田さんはどう乗り越えてきましたか?
もし落ち込んでも、しなやかに起き上がる力を養って。実は私もしょっちゅう落ち込んでいます。でもすぐに起き上がる。今は憧れの上司がいない方も多いですが、私自身が若い方のロールモデルになれるよう発信していきたいと思っています。努力したことは人相にも表れます。それは必ず花開くので、努力の手を止めずに走り続けてください!

柴田陽子さん
外食企業にて秘書を務めたのち新規事業開拓を担当。化粧品やサロン事業開発なども経験し2004年に柴田陽子事務所を設立。多岐にわたるコンサル業務を請け負い、ローソンの「ウチカフェスイーツ」などヒット商品を世に送り出している。

撮影/イ ガンヒョン ヘアメーク/川村友子  取材/棚田トモコ 編集/鈴木日向 再構成/Bravoworks,Inc.

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表紙モデル:山本美月

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