SixTONES・松村北斗さん「上手にバランスをとって自分を開放させて、30代にはちゃんと回っていくようにしたい」【特別インタビュー/完結編】

10カ月ぶりにお届けする「SixTONESの松村北斗くんが会社の後輩だったら…」シリーズ。突然、金髪になって出社した後輩・松村くんにいったい何が…。インタビューでは2月に公開される主演映画『夜明けのすべて』について、さらに’24年の目標や演技のお仕事に対する思いもお話ししていただきました!

作品に対する第六感みたいなものを研ぎ澄ませていたい

―’22年は『すずめの戸締まり』で声優デビューし、’23年は映画『キリエのうた』に出演。今年は主演映画『夜明けのすべて』が公開されます。今、どんな手応えを感じていますか?
「新海(誠)さん、岩井(俊二)さん、今作では三宅(唱)さんとご一緒できて、すごく羨ましがられる一、二年を過ごしてるねって言われます。三宅さんは『ケイコ目を澄ませて』で超注目されている監督で、我こそはって皆さんがご一緒したいと思ってる方ですから。本当にありがたいタイミングでご一緒できました。自分がものすごく恵まれているのは百も承知ですが、お芝居はやればやるほど難しいし、自分で自分の足を引っ張っちゃってるような気もして…(苦笑)。これからも続けていくしかないと思ってます」

―今、演技の仕事に対して思うことは?
「一年に一つでも二つでもお話があれば嬉しかったところから、生意気ながら少しずつ、自分と運命性が高いものを選んでいく段階に入っていることを考えると、その運命が合致するといいなあと思う。広く愛されるような作品もあるだろうし、そうではないけど深く刺さるもの、いつか自分がやってよかったと思うようなものもあるだろうし――。できるものなら全部やりたいけど、時間は限られているし体は一つしかないから。いろんな意味で悪い貪欲さみたいなものは捨てて、素直にクリーンに、作品に対する第六感みたいなものを研ぎ澄ませていたいなと思いますね」

―SixTONESとしては、今年はどんな年にしたいですか?
「’23年はグループとして初めての単独ドーム公演ができたり、『こっから』って楽曲が広く愛されたり。特に『こっから』は楽曲の力だけじゃなくて、ドラマ『だが、情熱はある』の主題歌だったり、演じてた(森本)慎太郎や(髙橋)海人や全役者さんの力だったり、もっと言えば若林(正恭)さんや山里(亮太)さんの半生ってことがたくさんのものをくれたと思います。『こっから』に刺激を受けた楽曲も増えているし、もっとさかのぼれば『人人人』って楽曲もあって、そのジャンルを深めることができたのかなと。今年はそれらを超えるような一年にするのか、超えるってだけで足元がスカスカにならないように強くしていく一年なのか、巡り合わせもあると思うけどどちらかのような一年にしたいかな。両方が半々に混ざったような一年ならもっといいのかな」

―個人としての今年の目標は?
「去年、日本アカデミー賞で新人俳優賞に加えて話題賞もいただいたので、今年はプレゼンターとして授賞式に出なきゃいけない。去年は菅田(将暉)くんからいただいたんだけど、一言スピーチをなさっていたんですよ。俺、またなんか言わなきゃいけないんだって(苦笑)。話題賞のプレゼンターとして、主役じゃないんだから間違えちゃいけないし、まずはそれをちゃんと務めなければと思ってます」

―現在、28歳ですが、20代のうちにやっておきたいことはありますか?
「聞かれるの早っ(笑)。まだ1年半前!(笑)そうだなあ…20代前半から興味あることに対してちょっと億劫だったりしたんです。でも最近は興味を持てばライブに行ってみたりイベントに行ってみたり。『松村北斗ってこうだよね』っていうのも、最初は自分の素直な思いが積み重なってできていった像だったのに、無理やりそうしなきゃいけなくなってきた気がして(苦笑)。ちゃんと昔みたいに素直な興味や憧れを持ってイキイキしていければいいなと思う。ちょっと凝り固まってたから、上手にバランスをとって自分を開放させて30代にはちゃんと回っていくようにしたいですね」

Hokuto Matsumura
’95年6月18日生まれ 静岡県出身 血液型 B型⃝SixTONESとして’20年『Imitation Rain』でCDデビュー。俳優としても活躍し、主な出演作はNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』、ドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?』『ノッキンオン・ロックドドア』、映画『ホリック xxxHOLiC』『すずめの戸締まり』(声の出演)『キリエのうた』など。SixTONESとしては4thアルバム『THE VIBES』が1月10日にリリース、2月17日より初の4大ドームツアー『VVS(バイブス)』(4都市10公演)を開催。

映画『夜明けのすべて』
瀬尾まいこの原作小説を『ケイコ 目を澄ませて』が国内外で絶賛された三宅唱監督が映画化。松村北斗と上白石萌音がW主演を務める。月に一度、PMSでイライラが抑えられなくなる藤沢さん(上白石)はある日、同僚の山添くん(松村)の小さな行動がきっかけで怒りを爆発させてしまうが…。他の出演/渋川清彦 りょう 光石 研ほか。監督/三宅 唱 原作/瀬尾まいこ『夜明けのすべて』(水鈴社/文春文庫刊)⃝2月9日(金)全国公開。

取材・文/駿河良美 再構成/Bravoworks.Inc

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