【明日海りおさんインタビュー】「最近、楽屋を出るのが早くなりました!」その理由は?

日生劇場開場60周年記念作品である音楽劇『精霊の守り人』で主役・バルサを演じる明日海りおさん。登場していただくたびに毎回大反響の明日海さんインタビュー後編では「最近○○したこと」についてお聞きしました!

――「最近、大笑いしたこと」は

――「最近、大笑いしたこと」はありますか?
大笑いしてばかりいる毎日です! 今やっている舞台(『エリザベス・アーデンvsヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』)の共演者の方が面白くて(※取材は5月)。舞台でハプニングが起こると、はけてから大笑いしています!

――「最近、できるようになったこと」は?
楽屋を出るのが早くなりました! 共演者の方は「あれで早いの?」と思っていらっしゃるかもしれませんけど(笑)。昔からのファンの皆さまはわかってくださると思います。

――昔から明日海さんは楽屋を出るのが遅いので有名でしたね。
そうなんです。一番最初に入って、一番最後に出るのが私。なので、一番長く楽屋にいました (笑)。去年、『ガイズ&ドールズ』で井上芳雄さんとご一緒したのですが、終演後に私がほっと一息ついていると、私服に着替えてリュックを背負った芳雄さんが「お疲れ様でした!」と去っていくんです! その切り替えの早さに憧れてしまい(笑)、私なりに頑張っています。何を頑張っているかというと、幕間に使い終わった化粧品は片づけて、モニターを消してコンセントを抜いて、次に着る物を用意して持って帰る荷物をまとめて、と! 細かいことを積み重ねたら早くなりました(笑)! 早く帰り、体をリカバリーする時間に使っています。段取りを考えるようになってからは、料理をするのもすごく早くなりました。帰宅しながら、「冷蔵庫にはあれとあれがあるから、これを買い足してこうしよう」と考え、ソファに座らずにまな板を出して料理スタート!です。終演後に結構早く作ったできたての料理を食べているんです! 皆さまがびっくりするくらい早く! あ、もしかしたらあまり驚いてもらえないかな(笑)。でも、昔より早くなっているのは確かです!

――「これはやめたいと思ってい

――「これはやめたいと思っていること」は何ですか?
いっぱいあります! なかでもイヤなことを後回しにするのをやめたいです! ギリギリにならないとやらないんですよね。やらないといけないイヤなことは、わかった時点でやってしまえばいいのですけど…なかなかできないのです。行動に移すときに腰が重くなるのもやめたいです! 予定するのは楽しいのに、当日になるとすごく面倒に感じてしまい「この予定、入れなければよかったな」となります。行くと楽しいんですけどね。突然訪れるイヤイヤ期をどうにかしたいです(笑)。

――「最近、好きになったモノや人」は?
ズッキーニとヤングコーンがもっと好きになりました! 野菜を産地から直接届けてくれるサイトを見つけたんです。切ったら果汁がシュワッと出るくらい新鮮な野菜が届きます。普段買わないような野菜もたくさん入っているので楽しいです。それにズッキーニとヤングコーンが入っていたのですが、改めて美味しいなと思いました。

――本当によくお料理をされているんですね。よくつくるメニューは?
お稽古場と家を往復する毎日なので、料理は楽しみになっています。できている物を買うこともできますが油っこいしですし飽きるので、自分で作って季節の物を食べています。素材の味を生かした簡単な料理を作ることが多いです。新鮮な野菜でしたらグリルして岩塩とオリーブオイルをかけただけで美味しいですし、アクセントとしてノリやパルメザンチーズをかけることもあります。麺類に野菜をいっぱい入れるのも好きなので、野菜いっぱいのナポリタンや和風パスタをよく作ります。具だくさんの炊き込みご飯を作って冷凍し、外で食べるランチ用に持って行くこともありますよ。

――「最近、感動したこと」は何

――「最近、感動したこと」は何ですか?
『エリザベス・アーデンvsヘレナ・ルビンスタイン~』の幕が開いたときは感動しました!台詞も歌も膨大で…何もないところから作り上げるのがとても大変だったんです。舞台上では、心のふれあいを感じて新しい感情が芽生えるたびに感動しました。

――「最近、自分を褒めたこと」は?
私、全然ダメで…。部屋も散らかっているし、やらないといけないことを後回しにするし…。自分を褒める…褒める…(悩む)。

――インタビュー前編で「今まで

――インタビュー前編で「今までは『自信ない、自信ない』と思ってやってきましたが、自分自身で試行錯誤できるようになってきました」とおっしゃっていました。「自分を褒めること」にもつながってくるのかなと思いましたが、いかかでしょうか?
今まで演じるときは「宝塚時代の癖が出ないようにしないと」「女性の動きはこうでいいのか」など、いろいろなことを気にしながらやっていました。最終的には役として舞台に立っていましたが、たどり着くまでが本当に大変だったんです。でも前回の作品では余計なことに気を取られることなく、没頭することができました。演出のG2さんのわかりやすい指導のお陰なのが一番大きいのですが、私の中で「こうしたほうがいいんじゃないか」という感覚が芽生えた気がします。少しですが、こんなところは褒めてもいいんですかね(笑)?褒めてみようかな(笑)? 今回の『精霊の守り人』でもこの感覚を味わえるように頑張りたいとおもっています!

日生劇場開場60周年記念 音楽劇『精霊の守り人』
世界中で愛される大人気ファンタジー小説『精霊の守り人』初の舞台化! 人の世と精霊の世が交錯する世界、新ヨゴ皇国の第二皇子・チャグムは、精霊の卵を宿したことで父である帝と、卵を狙う異界の魔物・ラルンガから命を狙われている。思わぬことからチャグムを守ることになった短槍使いの女用心棒バルサ。幼なじみのタンダや大呪術師トロガイたちとともに、命をかけた戦いに臨む。【原作】『精霊の守り人』上橋菜穂子作 (偕成社刊)【演出】一色隆司【音楽】かみむら周平【出演】明日海りお 梅田彩佳(Wキャスト)/ 渡部 秀 水石亜飛夢 小野塚勇人(劇団EXILE) 健人 唐橋 充/黒川想矢 込江大牙
(子役・Wキャスト)/ 雛形あきこ/村井良大 山崎樹範(Wキャスト)/ 麻実れい(声の演出) / 池田美佳 及川崇治 杉浦勇一 東間一貴 福本鴻介 森山晶之 矢島みなみ 吉田彩美 7月29日(土)~10月1日(日)日生劇場ほか9都市で全32公演 https://moribito.nissaytheatre.or.jp/

明日海りお
‘85年6月26日生まれ。’03宝塚歌劇団に89期として入団。‘14花組トップスターに就任。タカラジェンヌとしては初となる横浜アリーナでコンサートを開催したことも話題に。’19年に退団、大劇場主演数は史上最多となる。退団後はNHK連続テレビ小説『おちょやん』ほか、『大病院占拠』などドラマにも出演。ミュージカル『ポーの一族』『マドモアゼル・モーツァルト』『エリザベス・アーデンvsヘレナ・ルビンスタイン-WAR PAINT-』で主演を、『ガイズ&ドールズ』ではヒロインを務める。

【明日海さん着用衣装】ドレス¥352,000(エンポリオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ ジャパン 03-6274-7070)リング¥75,900<ハットン ラブス>イヤカフ(右耳)¥74,800、(左耳)¥61,600<ともにヒロタカ>(すべてエストネーション 0120-503-971)
撮影/木村 敦 ヘアメーク/山下景子 スタイリング/大沼こずえ 取材/よしだなお 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)

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最新号 202406月号

4月26日発売/
表紙モデル:山本美月

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