CLASSY.読者のお悩み1位になることも多い、転職について。今とは違う、本当にしたかった仕事をしたい…そう思い始めるのが30代なのかもしれません。実は転職市場の約半数を占める他業種・他職種への転職を叶えた4人に聞きました。
KAKEAI・寺本衣織さん
大手損害保険からパラリーガル、専業主婦を経てIT系ベンチャーPRに
寺本衣織さん
1991年生まれ。大阪府出身。関西学院大学国際学部を卒業後、大手損害保険会社に入社。その後、パラリーガルとして法律事務所に勤務。現在は、KAKEAIで広報・PRを担う。
\寺本衣織さんのHistory/
2014年4月|新卒で大手損害保険会社に入社
損害サービス部門に配属され、主に示談交渉や保険金支払いの査定などを担当。ノルマ達成率部内1位も獲得。3年目には教育指導員として、新入社員育成にも携わる。
2018年4月|自動車営業部門に異動
異動先の上司とのコミュニケーションに悩み、メンタル不調に。約2ヶ月休職後、退社。その後、法律事務所に転職。
2020年1月|結婚を機に、法律事務所を退社
夫の異動に伴い上京し、専業主婦に。キャリアアップを見据えてインスタを開設し、半年以内に1万人フォロワーを達成。
2021年10月|離婚
2021年11月|KAKEAIに広報・PRとして入社
「職場内の継続的な1対1のコミュニケーション」を支えるクラウドシステム「Kakeai」を開発・運営する、株式会社KAKEAIに広報・PRとして入社。
転職前は...
「前職での辛い経験から、理念に共感できる企業に辿り着きました」
働く環境を変えることで柔軟性も養われています
大手損害保険会社から法律事務所、ITベンチャーと2回の異業種転職を経験。1回目は前職で体調を崩し、休職しながらお給料をもらっている自分が許せなくて、とにかく早く環境を変えようと急いで転職した感じでした。
2回目は離婚もあり、心機一転、新しい世界に飛び込んで自分を成長させたいと思い、未経験の業界・職種に的を絞って活動。その中で出会ったKAKEAIは、企業理念や手掛けるサービスに共感し、「ここに入りたい!」とひとめ惚れでした。
私自身、上司とのすれ違いから体調を崩し1社目を退社した実体験もあり、KAKEAIが提供する“上司と部下の面談や1on1に特化したツール”に携わりたい気持ちもありました。広報への転職は考えていなかったのですが、履歴書に専業主婦時代に育てたインスタのIDを記載したことで、社長から広報職のお誘いをいただき、現職に至ります。
異業種転職を経て気付いたのは、いろんな正解がある、ということ。1社目の大企業にいたときは、役職がないと発言権もなく、この世界が当たり前、と思い込んでいました。一方でベンチャー企業は、年齢も経験も関係なく裁量権があり、意見も通りやすい。ひとつの会社に長くいると、その世界がすべてになりがちですが、転職で多様な働き方に触れることで、柔軟性や主体性も養われていると思います。正直、保険会社とパラリーガル時代は、自立して女性ひとりでも生きていけるようになりたい、とは考えていませんでした。きっと当時から女性活躍やジェンダーギャップのニュースはあったはずなのに、全く目を向けていなかった。今振り返ると、20代のうちにもっと社会にアンテナ張って、生きる力を身につけておけばよかったな、と。私の場合、働く環境を変えることで、様々な価値観を知り、視野も広がったので一定の転職経験は大事だと思っています。
私の転職「ココがよかった!」&「こうすればよかった…」
よかったのは履歴書にインスタのアカウントを記載したこと。転職のたび、20代のうちにPCスキルを磨いておくべきだったと感じています。
撮影/杉本大希 取材/坂本結香 再構成/Bravoworks.Inc