「男女の間ではよくあること」で片付けられがちなパートナー間でのモヤモヤが、じつはDVだったとしたら…?DV当事者のカウンセリングに取り組む信田さよ子さん、作品を通してDV問題にアプローチする瀧波ユカリさんにお話を聞きました。
無視される、バカにされる、結婚の話をしたがらない…
隠れDV被害者になっていませんか?
\こんなこと、ありませんか?/
・自分の意見を言うとき、反応が怖いと思うことがある
・自分は普段から人をイラつかせやすいほうだ
・私は未熟で、無知だと思う
・彼からの提案に「NO」と言うのは気が引ける
被害者になりやすいのは「自分には価値がないのではないか」と思っている女性。本人に学歴やキャリアがあっても自己評価が低いと陥りやすいのが恐ろしいところ。相手に対する要求の水準が低いことが多く「こんなことを言ってくれた人は初めて」「親にもされたことがないことをしてくれた」とDVの罠にはまります。〈信田さん〉
「男の人を立てなきゃ」とまでは思わなくても「彼の機嫌を損ねないように」とか「自分の意見を言ってぶつかり合うのは悪いことだ」と思っている女性は多いはず。相手の機嫌を取りすぎる状況自体がおかしいと気づいて。〈瀧波さん〉
\これ、じつはもうDVです/
・話を無視してテレビの音量を上げる
・機嫌が悪くなると口をきかなくなる
・「教えてほしい」と伝えても収入を明かさない
・結婚の話をしたがらない
・ケンカをするたびに「もう別れる」と言う
・「おばさん」など嫌なあだ名であなたを呼ぶ
・あなたの友人や家族、仕事をバカにする
「殴る蹴る」というわかりやすいものだけがDVではありません。家の中で軽くぶつかってきたり、何か嫌なことを言ったり、勝手に自分のルールを押し付けたり、問い詰めたり…その部分だけを取り上げると「単なる悪ふざけでは?」「大したことないよ」というようなことも日常的に続いて積み重なると、それが支配に変わっていきDVとなります。〈信田さん〉
結婚など重要なことを決断せず関係を引き伸ばすという態度も、出産のタイムリミットがある女性に対して優位に立つという意味で悪質。「DVかも?違うかも?」という段階から「これはDVだ」と気づくことが大事。〈瀧波さん〉
教えてくれたのは...
公認心理士・信田さよ子さん
臨床心理士としてDV、アダルトチルドレン、虐待、親子問題にカウンセリングや著作を通して取り組む。DV加害者プログラムや被害者の支援に携わり、DV加害者と被害者両方に関する知見も深い。
漫画家・瀧波ユカリさん
ドラマ化もされた人気作『臨死!!江古田ちゃん』『モトカレマニア』をはじめ、著作多数。「このマンガがすごい!2023」にランクインした『わたしたちは無痛恋愛がしたい』でも男女のDV問題に斬り込んでいる。
イラスト/Erika Skelton 取材/加藤みれい 再構成/Bravoworks.Inc
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