楽しい時間を共有し、辛いときには愚痴も言い合える。そんな関係だった女友達と、最近なんだかしっくりこない…。キャリアや人生設計など変化が多い30代は、女友達との関係性も変わりやすい時期。このモヤモヤ、どうしたら解消できますか?
「女友達のこんなところにモヤッとしてます」
モヤモヤ1.年下女子の悪口ばかり言っている
【モヤモヤ1.】年下女子の悪口ばかり言っている
「10年来の友人が30代になった頃から年下女性への根拠のない悪口を言うようになり困惑。彼女の職場の後輩から女性芸能人、挙句はカフェの隣の席の見知らぬ女性のことまで批判。何が彼女にそうさせてしまうのでしょうか?」(M.Aさん・32歳)
A.「そういう話は苦手」と伝える/楽しい話に切り替える
「悪口ばかり言ってしまう理由は主に2つ。①自己の正当化。歳を重ねるにつれ未来への希望が狭まっていく感覚は少なからずありますよね。自分より若い人と何かを比べて諦めることが増えていく中で、悪口を言うことで今の自分を認めたい。②悪口をあなたとのコミュニケーションツールにしている。悪口=解決しない話=ずっと続けていられる話。聞いてくれるあなたとの共通の話題はそれだと思っているのでしょう。聞いているのが苦痛になっているなら、そういう話は辛くなるので聞きたくないと伝える努力も必要です。相手も自分が悪口を言っていることに気づいていない場合もあるし、変わろうとしてくれるかもしれませんよね。楽しい話題に切り替えるのも良いでしょう」
モヤモヤ2.SNSで流れているデマを信じている
【モヤモヤ2.】SNSで流れているデマを信じている
「SNSや動画サイトに溢れるデマや陰謀論、人から聞いたという怪しい話を鵜呑みにしてしまう友人。信じる・信じないは個人の自由ですが、友人のこととなると『少し考えたらデマだと分かるでしょう?』と呆れてしまう自分がいます」(H.Wさん・33歳)
A.その部分だけを見ず長所を見てあげて。誰にでも短所はある
「相手が何を信じ、どの情報を選び、どう生きるかは自由。友人だからといって、あなたの考えが正解だと押しつけることはできません。価値観が違う部分に意見して争っても聞いてもらえないでしょうし、ただケンカになってしまうだけ。その友人とは好きだから一緒にいるのですよね?友人同士は同じ考えを持っていないといけないなんてことはありません。関わる相手は自分と同じ価値観を持っていないとイヤだと考えるとどんどん人と分断され、孤独になっていってしまいます。合わない部分は合わないと認め、趣味嗜好など合う部分だけで付き合うのも友人関係を維持するには大切な選択です。こんな時代だからこそ、相手を切り捨てようとせず、助け合う方向で考えてみませんか?」
モヤモヤ3.不倫をしている
【モヤモヤ3.】不倫をしている
「不倫を堂々と話す友人。『奥さんと別れて私と一緒になりたいと言っている』と聞かされますが、都合のいい扱いをされているとしか思えないし、既婚者を恋人に選ぶ感覚も理解できません。それを伝えると険悪になるので何も言えずにいます」(M.Nさん・31歳)
A.自分の正義を強要せず相手を認めてみる。「否定」の一歩先へ
「相手の尊重できない部分は無理して尊重しなくて良いですが、やめさせようとおせっかいを焼いても不倫の燃料になるだけ。そして不倫に否定的になるのはあなたの勝手だし、都合よく扱われていると判断しているのもまたあなたの思考であるというだけです。例えばあなたが夫とうまくいかない、でも離婚もできず身動きがとれない状況になったとします。そこへ突然何かのきっかけで男性と出会い、お互い好きになった場合、その瞬間は不倫ですよね。離婚して再婚するという未来構築の可能性があるのに不倫を全否定すると、そうした自分の未来の幸せすら奪うことになります。世間がいう実体のない常識や自分だけの正義で友人を否定せず、想像力を働かせてみることも大切です」
解説してくれたのは…
心理カウンセラー・石原加受子先生
心理相談研究所オールイズワン代表。「自分を愛し、自分を解放し、もっと楽に生きる」ことを目指す「自分中心心理学」を提唱。著書に『心理学でわかる女子の人間関係・感情辞典』(朝日新聞出版)他200冊以上。
イラスト/ヤマサキミノリ 取材/野田春香 再構成/Bravoworks.Inc
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