女優・石橋静河さん「自分の失敗=作品の失敗ではない!どうしても役者で判断される部分もありますが…」
自分の失敗に大笑いしたり、社会の不条理に怒ったり…この連載の意図にも共感してくださり、インタビュー最初から心を開いて真摯に答えてくれた、石橋静河さん。「いちいちつまづくタイプと」語る彼女の、これまでを聞きました。
自分も周りも幸せにするウェルビー女子な生き方、教えてもらいました
仕事はひとりでしているわけではないから、プレッシャーは必要以上には感じません
私の仕事は、監督やスタッフの方が「この人に演じてほしい」とオーディションで選んでくれたり、オファーをくれているもの。選んでくれた周りを信じて、プレッシャーを意識しすぎないようにしています。もちろん挑戦をする中で大変なこともあるけれど、絶対に無理な仕事は回ってこないと思うんです。
それに「自分の実力が足りていないな」と感じたとしても、相手役の方やヘアメークさん、衣装さん、照明さんなど、周りの力に助けてもらえることも多くて。例えば泣くシーンで涙が出なくても、照明の当たり方や音楽が素敵で、感情の動きが伝わる印象的なシーンに仕上がることもある。私ができなかったことがプラスに作用することもあって、自分の失敗=作品の失敗ではない。本当に、チーム戦なんですよね。
作品の良し悪しはどうしても役者で判断される部分もありますが、そこはお客さんや視聴者に委ねるべきで自分の範疇外。必要以上に反響を気にすることもやめました。ひとつの作品には多くのプロフェッショナルが携わっていて、暑かったり寒かったり寝てなかったり…と過酷な現場でそれぞれがベストを目指して作り上げているもの。結果に振り回されるよりも、その過程で自分が積み上げた努力や得られたものにフォーカスしたい。経験を重ねて、人に委ねることと、自分がするべきことの線引きができるようになりました。…とはいえ、初めての仕事はちょっとお腹が痛くなったりはしますけど(笑)。
PROFILE・石橋静河さん
1994年生まれ。東京都出身。2015年の舞台『銀河鉄道の夜2015』で俳優デビュー。初主演作映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』では、第60回ブルーリボン賞新人賞ほか多数受賞。以来、映画『あのこは貴族』『前科者』、舞台『近松心中物語』、ドラマ『東京ラブストーリー』『大豆田とわ子と三人の元夫』など、幅広く活躍。現在は、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に静御前役で出演中。
さらにインタビューは後編へと続きます。
撮影/YUJI TAKEUCHI〈BALLPARK〉ヘアメーク/森ユキオ(ROI)スタイリスト/児嶋里美 取材/坂本結香 再構成/Bravoworks.Inc
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