普段、四文字熟語を会話のなかで使っていますか? 四文字熟語を知っていると、なんだか知的に見えたりしますよね。しかし、漢字で書いてみると案外書き間違えの多いものもあるでしょう。せっかく知的に見せたいときに、書き間違いなんてことはなるべく避けたいところです。
今回は、意外と書き間違える四文字熟語を問題形式にしてみますので、是非挑戦してみてくださいね。
■たんとうちょくにゅう
「たんとうちょくにゅう」はよく使う四文字熟語だと思います。物事の本題にいきなり入ったりすることを意味して使われますが、正しい漢字の書き方はご存知でしょうか? 1番か2番、正解を選んでみてくださいね!
1:単刀直入
2:短刀直入
正解は1の「単刀直入」になりますので覚えておきましょう。つい、フレーズの響きから「短刀」を選んでしまいがちですが、「単刀」ですので、ご用心!
そもそも、中国宋代より景徳伝燈録に由来し、たった1人で刀を一振り持ち、敵陣に突入して斬り込むという意味から派生したそう。短い刀で突入ではないので、覚えておきましょうね。
■ぜったいぜつめい
状況が追い込まれてしまったさいに、よく使われる「ぜったいぜつめい」という四文字熟語ですが、こちらも書き間違いが多いワードのひとつでしょう。さて、正解を選んでみてください。
1:絶対絶命
2:絶体絶命
いかがでしょうか? 正解は2の「絶体絶命」になります。必ずという意味を指す「絶対」ではなく「絶体」が正しいのです。なぜなら、九星術で凶を示す星の名前からきている「絶体」は、限界の状態を意味しているからです。生活していく上で、絶体絶命になる状況は、漢字の書き間違いと共に避けたいところですね。
■いしんでんしん
次いでよく耳にするこちらの四文字熟語。言葉にしなくても自分の考えや思いが相手に伝わったときに使われ、皆様にも馴染み深い四文字熟語ですよね。そんな四文字熟語ですが、正しく漢字で書くことができるでしょうか?
1:以心伝心
2:意心伝心
正解は1の「以心伝心」になります。言葉の意味からすると「意心」と書いてしまがちですが、なぜ違うのでしょう? 実は「以心伝心」とは、もともと禅宗より、言葉や文字で表されない仏法の神髄を、師から弟子の心に伝えることを意味しているのです。なので、以心伝心は「心(こころ)を以(もって)心(こころ)に伝(つたう)」と読み上げます。言葉の由来を知ると、より四文字熟語の意味が沁み渡りますね。
■いっしんどうたい
心も体もひとつにすることを意味する「いっしんどうたい」ですが、漢字で書くことはできますか?
1:一心同体
2:一身同体
正解は1の「一心同体」になります。“あれ?「一身」じゃなかった?”と感じる方も多いのではないでしょうか。こういう場合は、四文字熟語の意味から考えてみるとわかりやすいですよ。
2人、または多くの人が心を1つにして、まるで1人の人のように固く結びつくことを表す「一心同体」は「心」が正解ですね。このように、漢字に悩んだ場合は、意味から考えてみましょう!
■まんしんそうい
身体中が傷だらけになることを意味する四文字熟語ですが、こちらもよく使われる四文字熟語なので、要チェック! さて、漢字は正しく書けますでしょうか? 正解を選んでみてください。
1:慢心創痍
2:満身創痍
こちらは2の「満身創痍」が正解になります。なぜ「身」なのかは、意味を考えれば一目瞭然! そもそも「満身」はからだじゅうの意味です。また「創」「痍」はともに傷のことなので、意味をしっかり表している四文字熟語ということがわかりますね。
意外と書き間違えやすい四文字熟語について紹介しましたが、全問正解できましたか? 今回の記事を参考に、正しく書けるようになれば、知的な印象が持たれるようになるかも? 是非参考にしてみてくださいね。
参考文献
Discover Japan 特別編集『品格ある言葉とマナーが楽しく身につく正しい日本語の使い方』枻出版社
文/前濱瞳 画像/Shutterstock(Kalamurzing、Roman Samborskyi、Roman Samborskyi、Inara Prusakova、GaudiLab、Branislav Nenin)
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