【渡邊圭祐さん】「初舞台を前に緊張はしなそうだけど…」スペシャルインタビュー1

7月クールのドラマ『推しの王子様』で乙女ゲームのキャラそっくりな“王子様”役を演じた俳優の渡邊圭祐さん。12月公演の舞台『彼女を笑う人がいても』に出演する渡邊さんがCLASSY.ONLINEに2回にわたり登場! 前編では初出演となる舞台に向けた意気込みと俳優という仕事に対する思いを伺いました。

――演出は栗山民也さん、劇作は

――演出は栗山民也さん、劇作は瀬戸山美咲さんという話題の作品。出演が決まった時の率直な感想はいかがでしたか?

『舞台か~!』って(苦笑)。これまで映像作品しか経験がなかったので、舞台の勝手がわからないからどうなるんだろうっていう不安はありました。2~3時間、生でお客さんに見られるので、たとえば袖にはけていく時、映像ならフレームから外れていくだけですが、舞台はその余白部分も全部見られることになる。そういう意味では覚悟が必要だなって思いました

――もともと舞台に興味はありましたか?

もちろん! これまで共演した方々は皆さん舞台経験があって『面白いよ』と言われていて。映像とはまた別の楽しみ方ができるとも言われてたし、約1カ月間の稽古を重ねてから本番というのは舞台ならではの唯一のスタイルというか。みんなで作り上げていく感じもすごく面白いってよく聞いていたので興味はありましたね

――これまでに観劇したなかで心

――これまでに観劇したなかで心に残っている作品はありますか?

人生で一番最初に観た舞台が劇団☆新感線の『髑髏城の七人』なんです。福士蒼汰さんと早乙女太一さんが出演していた『Season月 上弦の月』でした。360度、座席が回転する劇場であれはすごく衝撃でしたね。早乙女太一さんがカッコよすぎて『すごいなあ、“天魔王”やりたいな』って。あの迫力にはグッときました。今回、演出してくださる栗山民也さんの演出作品では世田谷パブリックシアターで上演された『雨』を観せていただいたんですが、めちゃめちゃ面白かったです。伏線の回収の仕方もすごかったし、何より主演の山西惇さんの芝居力にもっていかれたというか。見てる人を一時も置いていかない芝居にすごく惹かれました」

――今作は「60年安保闘争」を題材にした新作。不安やプレッシャーはありますか?

難しそうな題材ですが、エンタテインメント作品として観る方に届けられるのは舞台の良さだと思うんです。20代の僕からすると60年安保とか学生運動とかなじみがないんですが、演じる側としては理解を深くしておかないといけない。どれだけ深くつきつめられるかという部分での不安というか…大丈夫かなって思いはありますね(苦笑)」

――過去の記事では「目立つこと

――過去の記事では「目立つことが好きなので緊張することはない」とコメントしています。今作は初めての舞台ですが緊張はしなさそうですか?

緊張せずにいけるんじゃないかな。『緊張するわ~』って言うと、緊張する気がしていて。『緊張しない』って言ってればいいんじゃないかって、学生の頃からそうしていたら麻痺しただけなんですけど(笑)。それなりにドキドキはしますし、それこそ初演の一発目のセリフなんてめちゃくちゃドキドキしながら言うんだろうなって。すごい心拍数が上がってそうな気がします」

――今作に参加することで楽しみにしていることは?

「約一カ月かけて作り上げたものをまた約一カ月かけて披露するという経験がないので、それを経た後、自分のなかで役者という仕事に対する価値観がどう変わっていくのか…。それが一番の楽しみかもしれないです」

――24歳の時に『仮面ライダー

――24歳の時に『仮面ライダージオウ』でデビューしてから3年。今だから思う理想の俳優像はありますか? どんな俳優でありたい?

「うーん……作品に置いときたいよねって思われる役者でありたいです。一回ご一緒した方にはもう一回呼んでもらえる役者でありたいなって純粋に思います。デビューしたての頃は“幅広い役を演じられる役者”とか言ってたんですけど、それは当たり前というか、そうじゃなきゃいけない気がしていて。結局、人と人ですし、こいつと仕事したいなって思われるかどうか。それはどんな仕事にも共通していることだと思うので、そんなふうに人間的に魅力のある役者でありたい。かつ、“役者”っていうプロフェッショナルでいたいです

渡邊圭祐

‘93年11月21日生まれ 宮城県出身●’18年~’19年『仮面ライダージオウ』でドラマ初出演。ウォズ/仮面ライダーウォズを好演、注目を集める。その後、話題のドラマに立て続けに出演し今年7月クールのドラマ『推しの王子様』でヒロインの相手役に抜擢される。他の主な出演作はドラマ『恋はつづくよどこまでも』『MIU404』『直ちゃんは小学三年生』『恋はDEEPに』、映画『ブレイブ-群青戦記-』など。

『彼女を笑う人がいても』

日本演劇界を代表する演出家の一人である栗山民也と、気鋭の劇作家・瀬戸山美咲がタッグを組んだ新作舞台。2人が題材としたのは「安保闘争」という歴史的事件。現代と1960年安保闘争の二つの時代を舞台に、二人の新聞記者の姿を通して報道の真実や正義を問う。作/瀬戸山美咲、演出/栗山民也、出演/瀬戸康史 木下晴香 渡邊圭祐 近藤公園 阿岐之将一 魏涼子 / 吉見一豊 大鷹明良●12月4日(土)~12月18日(土)世田谷パブリックシアター、12月22日(水)福岡市民会館・大ホール、12月25日(土)~12月26日(日)刈谷市総合文化センター 大ホール、12月29日(水)~12月30日(木)兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール 公式サイト

撮影/イマキイレカオリ スタイリング/岡本健太郎 ヘアメーク/木内真奈美(OTIE) 取材・文/駿河良美 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)
トップス¥297,000 インナー¥148,500 パンツ¥192,500 シューズ¥148,500(すべてディオール /クリスチャン ディオール ☎0120-02-1947)

Magazine

最新号 202412月号

10月28日発売/
表紙モデル:山本美月

Pickup