様々なジャンルの舞台で驚異的な身体能力で観客を魅了し、テレビドラマ『ルパンの娘』の歌って踊る円城寺輝役で大ブレイクした大貫勇輔さんが、『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』でミュージカルに初主演することが決定。舞台にかける思いや、気になるプライベートライフについて語ってくれました。
活躍のフィールドが大きく広がり、今はひとつひとつ積み上げている時期です
―数年前のインタビューで「いつか大貫勇輔ってダンサーだったの?と言われるようになりたい」とおっしゃっていたのが印象的でした。その夢は叶えられましたか?
うーん、そうですね。歌は突然ぽーんと上手くなることはないんですが、少しずつ積み上げていっている感覚はあります。今は「ダンサーなのに意外と歌と芝居がよかった」と言われることもあるんですが、いつか歌だけ、芝居だけでも感動していただける日が来たらうれしいですね。『北斗の拳』はダンスも歌も芝居もすべて重要なファクターとなる作品で、こういった作品に出合えたことには感謝しかないです。命を懸けてこの作品と向き合いたいと思ってます。
舞台は編集ができないし、日々変わるものがあるのも魅力
―ダンスからミュージカル、テレビドラマ、そして映画と、多岐にわたるフィールドで活躍されていますが、それぞれに違う面白さ、難しさがありますか?
めちゃくちゃあります!しばらく映像が続いた後『王家の紋章』の稽古に入ったとき、あれ?ゆっくりだなと思ったんですよね。映像は自分で台本を覚えて現場に行って、リハーサルして、はい本番、という感じで、ものすごく早いテンポで進むんですが、久しぶりに舞台の現場に行ったらペースが違う。稽古で色々試すこともできるし、一ヶ月以上かけてみんなで作り上げていく。しかも本番が何回もあるじゃないですか。その違いは面白いですね。舞台は編集ができないし、出演者、観客の皆さんとの呼吸感で日々変わるものがあるのも魅力だと思います。
―『王家の紋章』で共演された朝夏まなとさんは大貫さんのダンスのファンだったそうですね。
博多座公演のときは稽古場が広くて、朝夏さんも同じ場所でトレーニングをされていたので、ゆっくり話す時間があったんです。そのときに「まさか大貫さんとこうして共演できる日が来るとは思わなかった」と言ってもらえて、それは僕のセリフですけど、と(笑)。『ロミオ&ジュリエット』で僕が演じた死のダンサーのファンだったそうで、「宝塚で『エリザベート』のトート役をやったときは、大貫さんだったらどう動くかな、と考えながら作っていったんです」と言われて驚きました。
新しい自分を発見できた『ルパンの娘』
―大きな話題となったTVドラマ『ルパンの娘』の映画版が公開中ですね。円城寺輝がさらにパワーアップしてると話題です。先に放映されたTVドラマで新たな大貫さんを発見された方が多かったのではないでしょうか?
『ルパンの娘』の円城寺輝役で大貫勇輔を知った方もとても多いと思います。「突然出てきて踊り出す人、あれ変だよね」と(笑)。ばかばかしいことをみんな真剣に取り組んでいるのがあの作品のパワー。振れ幅が大きいんです。映画では泥棒ワールドカップというのがあって、そこでひたすら‶世界を股にかける大泥棒〟として僕の技を披露してます。ここでも新しい自分を発見できたなと感じているのでぜひ見てください。
profile
大貫勇輔さん・1988年生まれ。神奈川県出身。7歳でダンスを始め、17歳でダンサーとしてデビュー。多岐にわたるジャンルのダンスを踊りこなす。近年は『王家の紋章』などミュージカルやドラマにも出演。現在劇場版『ルパンの娘』が公開中、12月に初主演ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』の公演が控えている。
<公演情報>
ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』
2021年12月 日生劇場で世界初演。2022年1月以降大阪、名古屋にで上演予定。
原作 漫画「北斗の拳」(原作:武論尊 漫画:原 哲夫)
音楽 フランク・ワイルドホーン
演出 石丸さち子
脚本・作詞 高橋亜子
振付 辻?本 知彦、顔安( ヤン・アン)
キャスト:
ケンシロウ 大貫勇輔
ユリア 平原綾香/May’n
トキ 加藤和樹/小野田龍之介
シン 植原卓也/上田堪大
ラオウ 福井晶一/宮尾俊太郎
他
公式HP: https://horipro-stage.jp/stage/musical_fons2021/
撮影/田形千紘 ヘアメーク/松田蓉子 スタイリング/ 佐藤純志 取材/稲益智恵子 編集/前田章子(CLASSY.編集室)