【宝塚】元タカラジェンヌ・華優希さん「美容のこと、これからのお仕事のこと」

今年7月に宝塚歌劇団を卒業し、退団後初舞台となる『マドモアゼル・モーツァルト』の出演と大活躍の元花組トップ娘役の華優希さん。最近の美容の話や、元相手役の柚香光さん、そして今回共演する明日海りおさんについて……今の気持ちをたっぷり語っていただいたスペシャルインタビューをお届けします。

「大切にしているのは“透明感“。素顔を活かしたメークを心がけています」

【宝塚】元タカラジェンヌ・華優希さん「美容のこと、これからのお仕事のこと」

——美容で大切にしていることはありますか?

「最近特にメークで意識しているのは透明感。そのためにメークが濃くなりすぎないように気をつけています。在団中のメークはしっかりカバーすることに注力していましたが、今は毎日のスキンケアだったり、素顔を活かしてメークすることに重点をおいています。色使いもとてもナチュラルになりましたね。ベースも出来るだけ素肌を活かしたいので、以前よりもスキンケアに時間をかけるようになりました」

——最近ハマっている美容習慣は?

「肌の保湿は大切なので、最近は毎日好きなシートマスクをひとつ選んで、お風呂上がりに貼っています。現役時代は、とにかく肌が荒れなければいい、とか、少しでもむくみが取れたら……って気持ちのほうが強くて、美容の時間を楽しめていなかったのですが、今は一日のなかで、楽しい時間のひとつ。いい香りに包まれたり、リラックスしてふっと力が抜けることって大事なことだと気付きました」

「退団公演の千秋楽は、愛に溢れた特別な一日でした」

——タカラジェンヌとしての最後

——タカラジェンヌとしての最後の1日、『アウグストゥス-尊厳ある者-/Cool Beast!!』東京公演の千秋楽はいかがでしたか。

「千秋楽はどの公演もいつもソワソワしますが、最後の最後まで舞台を深めていきたいという気持ちが強く、落ち着いて取り組めました。舞台スタッフの方々、ファンの皆様、組の皆さん、これまでお世話になった皆さんが本当に温かく送り出してくださって……。公演が始まる前に、これまでどれだけたくさんの方に支えていただいて、ここにいられるのだろうという気持ちが改めて湧き出てきて、この感謝の気持ちを、皆様にお届けしたい!という思いで、退団のご挨拶をさせていただきました。東京公演の千秋楽で初めてお客様の前でご挨拶をさせていただいたので、”落ち着け、落ち着け”と自分に言い聞かせながら、その日を乗り切ることでいっぱいいっぱいでしたが、周りの皆さんの気持ちと、相手役の柚香さん(現花組トップスター柚香光さん)も温かいお言葉で送り出してくださって、本当に嬉しかったです。宝塚は本当に愛に溢れた世界なんですよね、生徒もスタッフさんもファンの皆さんも。たくさんの愛をいただいた、すごく特別な一日でした」

——相手役だった柚香さんと華さん、とても素敵なコンビでした。

「柚香さんはいつも同じ目線に立って一緒に歩いてくださり、本当に下級生の頃から根気よく面倒をみていただきました。最初は全然掴めなかった役も、柚香さんのアドバイスがきっかけで、男役や娘役の枠にとらわれすぎずに演じることができましたし、柚香さんなくして華優希は舞台に立てていないと思います。色々なことに気がついて心配りをしてくださる方なので、私にできる範囲で応えたい、お返ししたいと常々思っていました。芸事はもちろんですが、お化粧の技術や撮影のときのポージングなど、あらゆることを柚香さんに教えていただきました」

「改めて明日海さんに学ばせていただけることがすごく幸せです」

——最近お会いしたOGの方は?

——最近お会いしたOGの方は?

花乃まりあさん(元花組トップ娘役)と花組公演「銀ちゃんの恋」を観に行きました。仙名彩世さん(元花組トップ娘役)とも一瞬ですがお会いすることができ、”よく頑張ったね”と言葉をかけてくださいました。状況が落ち着いたら皆さんとまたゆっくりお話したいです」

——『マドモアゼル・モーツァルト』では元相手役の明日海りおさんと共演されますね。

「明日海さん(元花組トップスター明日海りおさん)とは、『マドモアゼル・モーツァルト』のお稽古場で、毎日のようにお会いしています。卒業後、はじめての舞台の現場に明日海さんがいらっしゃることが、何よりとても安心感があります。今またこうしてご一緒させていただくことで、明日海さんの醸し出される空気の大きさを改めて感じますね。改めて学ばせていただけることが、すごく幸せなことだなと思います」

——退団後初めての舞台出演ですね。新しい環境に戸惑うこともありますか?

「そうですね、本当に初めてのことが多くて。男性とお芝居をさせていただくこと自体もですし、男役さんと男の人って全然違うんだなぁって。けれど皆さん本当にお優しいです。出来ないことばかりで壁にぶち当たりながら日々勉強ですが、とにかくいろいろなことが新鮮で、新しいことを吸収できるのが本当に楽しいです。卒業してから初めての舞台で、この作品に出会えて本当に良かったですし、良い舞台にしたいです。もっともっと努力しなくてはならないと思うんですが、とにかく『舞台が好きだ!』って気持ちが溢れてきます。今後も舞台に立ち続けたいという気持ちが一層強くなりました」

「宝塚の“娘役“だった自分にとらわれずに演じたい」

——『マドモアゼル・モーツァル

——『マドモアゼル・モーツァルト』では、明日海さん演ずるモーツァルトの妻・コンスタンツェ役ですね。演じるにあたりどのようなところを意識されていますか。

「『マドモアゼル・モーツァルト』は、モーツァルトの人生を通して、人の絆や愛、それが自然の摂理のように巡っていく壮大な物語です。私はモーツァルトの妻・コンスタンツェ役を演じますが、ただ妻として半歩下がってモーツァルトを支えるのではなく、性別という概念を超えて、ともに人生を歩んでいく役。二人にしかない絆や愛の形を表現していきたいですし、そのためにこれまで宝塚の”娘役“だった自分にとらわれすぎないように、持てる力を出しきりたいです。
コンスタンツェは悪女と語られることの多い女性ですが、その語り継がれるイメージとは異なる彼女の一面もきっとあると思います。この物語にしかないコンスタンツェ像を、演出家の先生、演者の方と一緒に作っていきたいです。劇中歌で、『終わりはない、あるのは始まり』という歌詞がありますが、色々な思いが込み上げます。気持ちを込めて、コンスタンツェを演じたいと思います」

——見どころや意気込みなどを教えてください。

明日海さんがモーツァルトとして命を削って生き抜かれているお姿に本当に感動します。そしてモーツァルトの周りを取り巻く人達の様々な形の愛、見守り続ける精霊さん達の温かさ、パワー、色々な物が一体となって、何か大きなものとしてお客様にお届けできたらなと思います。コンスタンツェの人生をしっかり生きたいと思います!」

コラム:宝塚時代の愛用コスメは?

「毎日アイテープ、つけまつ毛を

「毎日アイテープ、つけまつ毛を汗で取れないようにしっかりつけるので、まぶたの肌が荒れてしまうことが多かったのですが、こちらのアイライナーはコンディションのよくないときにも滲みにくく、きれいなラインをキープしてくれるので舞台メークでも必須のアイテムでした」

汗や涙に強いウォータープルーフで、濃密な発色が長時間続く。ケイト コンクジェルアイライナーWP ¥1,430[編集部調べ](カネボウ化粧品)

『マドモアゼル・モーツァルト』
「モーツァルトが実は女性だった」というフィクションを描いた同名コミックスを原作としたミュージカル。‘91年に初演され、モーツァルトの楽曲が使用されていることはもとより、小室哲哉が音楽を担当していることでも話題を呼ぶ。初演から30年が経つ本年、新たな『マドモアゼル・モーツァルト』が誕生。宝塚歌劇団の元花組トップスター・明日海りおを中心にモーツァルトの一生をドラマティックに描き出す。10月10日~10月31日、東京建物Brilliaホールで上演。
公式サイト https://www.tohostage.com/mm/

Profile

華優希(はなゆうき)さん・2014年宝塚歌劇団入団。『はいからさんが通る』の花村紅緒、『ポーの一族』のメリーベルなど、少女漫画の登場人物を抜群のヒロイン力と演技力で見事に体現し、人気を得る。2019年に花組トップ娘役に就任。『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』のシャーロット・ウィールドン、『NICE WORK IF YOU CAN GET IT』のビリー・ベンディックスなどを経て、2021年7月『アウグストゥス-尊厳ある者-』『Cool Beast!!』で惜しまれながらも退団。宝塚大劇場ではコロナ禍のため、史上初の無観客サヨナラショー配信を実施し、話題となった。10月には宝塚時代の相手役である明日海りおさんと『マドモアゼル モーツァルト』で再共演の予定。

中に着たブラウス¥5,940(イズントシー)ピアス¥1,980リング¥1,980(ともにアネモネ/サンポークリエイト)ニット/スタイリスト私物 黒ニット¥28,600(ソブ/フィルム)カチューシャ¥1,320〈アネモネ〉イヤリング¥4,290〈mimi33〉(ともにサンポークリエイト)

■お問合わせ先
カネボウ化粧品 0120-518-520
イズントシー https://www.isnt-she.com/
サンポークリエイト 082-248-6226

撮影/花村克彦〈人物〉、奥村 亮(STUDIO BANBAN)〈静物〉 モデル/華 優希 ヘアメーク/小松胡桃(ROI) スタイリング/栗尾美月 取材/渋谷香菜子

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表紙モデル:今田美桜

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