元局アナ・宇賀なつみさんが“脱サラ”した理由とは?【アラサー世代の“自分らしい働き方”】

リモートワークが当たり前になり、仕事との向き合い方が柔軟化しつつあるニューノーマル時代。キャリアの重ね方が多様化している今、知りたいのは“自分らしい働き方”をどうやって手に入れるかということ。CLASSY.ONLINEでは、仕事にプライベートに輝く読者世代の“ワーキングウーマン”にフォーカス。彼女たちが選んだのは「会社を辞めてフリーランスになる」という決断でした。

————

特集1回目のゲストは、フリーアナウンサーの宇賀なつみさん。キー局の花形アナウンサーから転身、現在はアナウンサー業だけでなくライフスタイルブランドのディレクション、旅エッセイの執筆など多彩に活動中。宇賀さんが今のキャリアを選んだ理由は? 脱サラに至るまでの“キャリアの履歴書”をお届けします。

PROFILE
宇賀なつみ(うがなつみ)●1986年東京生まれ。2009年テレビ朝日に入社し、入社当日に「報道ステーション」気象キャスターとしてデビュー。その後報道、情報、バラエティ番組を幅広く担当し、2019年33歳で同局を退社しフリーランスのアナウンサーに。大好きな旅行について発信する旅エッセイ「わたしには旅をさせよ」(朝日新聞デジタル)の連載や自身のルームウェアブランド「sana me」(https://sana-me.com)運営など幅広く活躍。プライベートでは大のお酒好きとして知られる一面も。 Instagram:@natumi_uga

「自由な仕事のスタイルを探りたい」アナウンサー勤続10年で“フリーランス”を選んだ理由

CLASSY.ONLINE(以

CLASSY.ONLINE(以下、C):キー局のアナウンサーとして10年間。節目の年に独立を決めた理由を教えてください。

入社したその日から退社する日まで、ずっと平日の帯番組に出演していました。毎日本番を迎えるという恵まれた環境で10年の会社員生活を送ることができたのは、とても貴重な体験だったと思っています。一方で、最後の1年間はどこか同じところで足踏みしているような感覚があって。このままじゃいけない、何かを変えたいという思いに駆られ、ふと「よし、会社を辞めよう」と思い立ったんです。会社のなかで異動希望を出すこともできましたが、あえて制約のない中で自由に自分らしく働きたい、生きてみたいと考えるようになりました。学生時代は「大きな会社に就職したい」と思っていましたが、働き始めてからフリーランスへ憧れる気持ちが強くなっていっていたのもありますね。「いつか挑戦できたらいいな」とふわっと心に抱いていたものが入社10年目にしてすとんと腑に落ち、決意に至ったという感じです。

C:フリーランスへの憧れとはどんなものでしたか?

会社員でいることで安定して仕事ができる反面、どうしても選択肢が限られてしまうこともあって。独立するとさまざまな選択肢が広がるのではないか、と感じていました。世の中がこんなにもデジタル化されて、気軽にコミュニケーションが取れるようになったのだから、自由な仕事のスタイルを探りたくなった。フリーランスは会社員と比べて不安定かもしれないけれど、その自由さに魅力を感じ、フリーランスの働き方に挑戦しようと決心しました。せっかく会社を辞めるのであれば、個人で頑張ろうというのもこのとき決意したことです。

会社を辞めて変わったこと・変わらないこと

C:退職するときに気をつけたこ

C:退職するときに気をつけたことはありますか?

会社の辞め方にマニュアルはないと思っていますが、私の場合は時間をかけて社長や部長、上司、先輩など一人一人に自分の思いを丁寧にお伝えしました。自分が退職しても調整がしやすいように退職の9ヶ月くらい前から話をするなど、時間には余裕を持って。退職したあとも同じ畑で仕事をするなら、応援してもらって去る方がいいですよね。会社員時代のお付き合いは今まで同様大事にしています。

会社員時代の仕事をプレイバック!

C:いざ独立してみて、どうでしたか? 何か変化は?

私自身は変わっていませんが、それ以外はすべて変わりましたね。どの仕事をお受けして、どの仕事はお断りするかもすべて自分で決めているし、名刺交換から始まるお付き合いも増えました。登記して会社を作り、自分のホームページも作って。Googleの無料フォーマットを使ってお問い合わせフォームを作ってみたら、徐々にお仕事の依頼も入るようになったんです。ひとつひとつ全て手探りでやってみて、今のやり方に落ち着いていった感じです。

“人のせいにできない”のがフリーランス。ポジティブに物事と向き合うようにしています。

Q. 独立して挑戦したことはあ

Q. 独立して挑戦したことはありますか?

営業です。大好きな旅に関するお仕事をしたかったのですが、ただ待っていても仕事が来るわけはない。マネージャーがいないので、自分で扉を叩かないとやりたい仕事に辿りつけないですよね。「ページ数が決まっていないウェブの媒体だったら、エッセイを掲載してもらえるかも…」と思い、自ら営業に出向きました。その営業がきっかけで決まったお仕事が朝日新聞デジタルで担当している「わたしには旅をさせよ」という旅エッセイの連載です。

Q. 独立してからの失敗談はありますか?

最初は事務作業がうまくいかないとか、ちょっとした行き違いとかいろいろつまずいていましたね。慣れない仕事のときは「もっとこうしたらよかったかな」なんてあとで振り返っては後悔したり。けれど失敗を勉強と捉えて、なるべくポジティブに変換しています。くよくよしても誰のせいにもできないですから!

————

サバサバしていて細かいことは気にしない、姉御肌な宇賀なつみさん。柔らかな語り口で丁寧にインタビューに答える姿はさすがベテランアナウンサーという印象でした。後編では、会社員とフリーランスを共に経験したからこそ見えた景色に迫ります。

【衣装詳細】
トップス¥14,300(ストラ) パンツ¥15,400(CELFORD/CELFORD ルミネ新宿1店)イヤカフ¥19,800(エル・エー・エイチ・ヴァンドーム青山/エル・エー・エイチ・ヴァンドーム青山 有楽町マルイ店)リング¥44,000リング¥35,200バングル¥66,000ブレスレット¥22,000(すべてヴァンドーム青山/ヴァンドーム青山本店)リング¥46,200(ete)パンプス(スタイリスト私物)

〈問い合わせ先〉
ヴァンドーム青山本店 03-3409-2355/ete 0120-10-6616/エル・エー・エイチ・ヴァンドーム青山 有楽町マルイ店 03-6738-3845/ストラ03-4578-3431/CELFORD ルミネ新宿1店 03-6279-4750

撮影/吉澤健太 ヘアメーク/イワタユイナ スタイリング/近藤和貴子 取材/角田枝里香 構成/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集室)

Magazine

最新号 202412月号

10月28日発売/
表紙モデル:山本美月

Pickup