トップスターとして宝塚歌劇団で数々の伝説を残し、退団後もさまざまなフィールドで活躍を続ける柚希礼音さん。今年の秋、ファン待望のコンサート『REON JACK』が3年振りに開催されることを記念し、柚希さんにスペシャルインタビューを敢行! 最終回は、柚希さんの“今”に迫る「10の質問」をお届け。最近の胸キュンやファッションのこと、身に付けたいスキルまで盛り沢山の内容は必見です。
PROFILE
柚希礼音(ゆずきれおん)●1999年、85期として宝塚歌劇団入団。2009年、星組トップスターに就任。6年を超えてトップを務め、2014年には日本武道館リサイタルの成功を収めるなど、多くの伝説を作る。2015年の退団後も舞台、ミュージカルを中心に活躍中。2022年にはミュージカル『ボディガード』の出演が決定している。
Q1.退団して6年経ちましたが、ご自身の性格で変わったことと変わらないことは?
結構変わったと思います。団体で生活する宝塚は、ファミリーのような温かさがある一方で体育会系なところもあり…毎日気を張って生活していました。自分のことだけでなく周りにも目を配って、全てに力が入っていたというか。個人で活動することが多くなった今は、張り詰めた空気がなくなって穏やかな性格になったと思います。昔は努力すれば絶対にできると思って皆を指導していたけれど、どんなに努力してもできないことがあることや根性だけでは乗り越えられないことも学びました。
まあでも、ファミリーのようなREON JACKのキャストの皆さまにと会うと宝塚時代のようにいろんなことをお願いしてしまい、「ちょっと!(笑)」って言われてますけど(笑)。
Q2.今後のお仕事の目標は何ですか?
REON JACKは、形を変えてでもずっと続けていきたいことですね。コンサート以外にもミュージカルやストレートプレイ、映像…と、やってみたいことがたくさん。考え出したらキリがないですが、まずは目の前のことを最大限に頑張って、次へと繋げていきたいです。
Q3.最近、音楽や演技の分野で気になることや人はいますか?
REON JACK4のお稽古場は、気になることや気になる人だらけです(笑)。今回バレリーナの上野水香さんと宮尾俊太郎さんそれぞれ踊らせていただくのですが、同じ曲を、上野さんのときは私は男役で、宮尾さんのときは女役で踊るんです。お二人はバレリーナなのでラインがとっても綺麗なのですが、踊り終わったあとにお芝居を観たような気持ちにさせてくれるような踊りをされていて。それにすごく刺激を受けました。
REON JACKでさまざまな方と共演させていただく中で、皆さんがどういう風に歌ったり踊ったりするのか、そこにどんな思いを込めていらっしゃるのかにすごく興味を持っていて。踊りや歌も、ついテクニック技術に注目してしまいがちですが、頭でっかちにならず“心を表現すること”に目を向けていきたいですね。
Q4.最近のお気に入りファッションについて教えてください。
私、その時のお仕事によってテイストが変わるんです。役の気持ちに入り込んで、ファッションもそれに合わせて変わっていく。REON JACK4の今は、ボーイッシュなカッコいい系。とはいっても、お稽古が続いているので、ジャージ率が高めなんですけど(笑)。
マタ・ハリのときはワンピースばかり着て、ピアスも毎日していました。コンサートが終わったら、次の作品のテイストが私服に反映されていくんだろうな、って思っています。男役時代はパンツスタイルのみでしたが、今はいろんなテイストに挑戦するのが楽しくて。その分、クローゼットがいっぱいになってしまうのには悩まされているのですが(笑)。
Q5.最近、マスターしたいと思っているスキルはありますか?
先日ブロードウェイに関する話をする機会があったので、ブロードウェイ時代の写真を懐かしく見返していたんです。あの頃は英語学校に通って、食事中の会話なら理解できていたんですよね。でも今はさっぱり…。なので、改めて英語をマスターしたいですね。
ミュージカル『ボディガード』の演出家のジョシュアが英語で話すのも、英語をマスターしたい気持ちを蘇らせました。最近は英語との距離が少し戻ってきていて、話している内容は理解できるんですが、自分の意見を英語ではっきり言ったりはできなくて。よく英語は三ヶ月で聞こえるようになり、その次に話せるようになるというから、根気よく続けていきたいです。
Q6.最近のストレス解消法やリフレッシュ法は?
海外旅行が好きなので、自由に海外へ行けるようになったらどこに行こうかと妄想すること。最近の私の旅行計画は…まず何はともあれハワイに行きます。次はスペインやギリシャ、イタリアの南の方に。カリブ海を船でまわるのもいいですよね。南米も気になるし、近場のタイでマッサージ三昧もしたいし…。夢はどんどん膨らみますね。
海外に行けない今、物件情報をあれこれ見るのも好きで。家を建てるとしたら…と妄想し始めたら、夢が尽きないです。リフレッシュしたい時は、楽しいことを考えて幸せな気持ちに浸るようにしています。
Q7.最近キュンとしたことはありましたか?
10年振りにお鍋を全セット買い替えたんです。バーミキュラのお鍋とフライパン、鉄分が摂れるということで鉄のお鍋も。換気扇の下にS字フックで掛けたら、並んでいるだけで可愛くて! 今は忙しくて、そんなに頻繁にお料理できないのですが、可愛いお鍋が並んでいる様子を見るだけで癒されます。
キュンとはちょっと違うんですが、刺激を受けたのは礼真琴さんのコンサート。宝塚らしさを感じさせてくれる名曲の数々に、素晴らしい声で歌い上げるミュージカルナンバー。心が震えるコンサートに、たくさんの刺激をもらいました。
Q8.柚希さんのテンションをアゲるもの・サゲるものを教えてください。
ハードな仕事のときに、美味しいお弁当があるとすごくテンションが上がります! 先日の現場で、ミート矢澤のハンバーグ弁当が出て、かなりご機嫌でした。
機嫌が悪くなるのは、虫。昔住んでいた宝塚市は山が近く、虫が多いので大変でした。夏の時期は東京でも、朝、窓を開けるとセミが「ビッ!」と飛び込んできたりしますよね。あれに遭遇するたび、心臓が止まりそうになっています。
Q9.体の中で自慢のパーツはどこですか?
肩の三角筋かなぁ。肩の付け根部分の筋肉。三角筋の形を皆に褒めてもらうことがよくあります。腕を上げるのに必要な筋肉らしいんです。特に筋トレをしていなくても三角筋の形がキープできているので、ダンスでよく使っているパーツなのかな、と思っています。
Q10.柚希さんのことなら何でも知っているファンの皆さまでも、これだけは知らないだろうというエピソードを教えてください。
ファンの皆さまは本当に何でも知っているんですよ。だからもう何もない!というのが正直なところ。一輪車クラブだったことも話しましたし…すごく昔からのファンの方は知っているかもしれないですが、パーマンで命拾いしたのは知らない方が多いかも。幼稚園の頃パーマンが大好きで、家でも外でもパーマンのヘルメットをかぶっていたんです。家族で甲子園球場に観戦に行った帰り、飛んできたビールの缶が頭を直撃したんですけど、パーマンヘルメットをかぶっていたお陰で無傷だったという話です。
パーマンはご存知だとしたら…愛犬のちょこが、最初は“藤原”って名前だった話は知らない方が多いんじゃないかな。飼い始めたときに『花のいそぎ』という舞台で藤原常嗣という役をしていたら、母がちょこを“藤原、藤原”って勝手に呼んでいて。危うくちょこも自分を“藤原”と認識し始めてしまったのですが、どうにか阻止しました。今思うと“藤原”も可愛い名前だなと思いますけど(笑)。
でも、きっとどちらのエピソードも知っている方がいるはずなので、今回の撮影でのウラ話をお披露目すると…撮影中っていつも、スタッフが「カッコいい」とか「素敵」って言ってくれるんです。でも今回はなぜか全員が「Nice Picture!」って言いだして(笑)。聞きなれない掛け声に、思わず笑っちゃったときの写真も掲載されています。どの表情か、想像しながら見てみてください。
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長年の活躍を経ても変わらないところと、年齢を重ね新たに見えてきた景色。柚希さんの“今”が垣間見えるインタビューはいかがでしたか? CLASSY.ONLINEでは、これからも柚希礼音さんの活躍に注目していきます!
柚希礼音ソロコンサート『REON JACK4』公演情報
2021年秋、3年振りに「REON JACK」がカムバック。日替わりでスペシャルゲストを迎えるなど、さらにパワーアップして開催されます。最強のメンバーで繰り広げられる「REON JACK4」をお見逃しなく。チケット好評発売中。
【東京公演】TOKYO DOME CITY HALL
日程:2021年9月11日(土)・12日(日)
【北九州公演】北九州芸術劇場 大ホール
日程:2021年9月18日(土)・19日(日)
【大阪公演】梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
日程:2021年9月23日(木・祝)~26日(日)
フォトギャラリー(全4枚)
【衣装クレジット】
オールインワン¥177,100(Max Mara/マックスマーラ ジャパン tel.0120-030-535)ネックレス¥800,000イヤリング¥610,000ブレスレット¥61,000(すべてBuccelati/ブチェラッティ tel.03-4461-8330)
撮影/永峰拓也 ヘアメーク/CHIHARU スタイリング/後藤則子 取材/よしだなお 編集/宮島彰子(CLASSY.ONLINE)