こんな「主夫」に癒されたい! 結木滉星さんインタビュー|辛酸なめ子の「おうちで楽しむ」イケメン2020 vol.18

「主夫」家庭だけが住める、渋谷区ど真ん中立地の家賃5万円マンションがもしあったら…? そんなキャッチーな設定の配信ドラマに出演する若手俳優、結木滉星さんに辛酸なめ子さんがインタビュー。「おうちで楽しむイケメン」が続々登場する今回の配信ドラマについて、また結木さん自身のキャラクターについてお話を聞きました。

動画配信サービス「TELASA

動画配信サービス「TELASA(テラサ)」初のオリジナルドラマ「主夫メゾン」は、専業主夫家庭限定のマンションが舞台。女性が外で働いて男性が家事をするという、ジェンダー意識の固定観念に一石投じる注目ドラマです。
第一話で勢いで主夫になってしまった主人公、神谷リクを演じているのが結木滉星さん。このところドラマ「危険なビーナス」やCMで注目度が高まっているイケメンです。切れ長の瞳がクールだけれど、フレンドリーな雰囲気も漂わせている、手が届きそうで届かない存在感。ドラマでは、慣れないながらも料理や洗濯をして仕事帰りの妻をいたわる姿が印象的でした。今回は結木さんご本人にインタビューする機会に恵まれました。

「主夫」を演じたけれど、実際の家事力は…?

お会いした第一印象では、こんな

お会いした第一印象では、こんな方が家で「おかえり」と迎えてくれるなら、別に家事なんてしなくてただ存在しているだけでもいい、と思ってしまいますが……。実際は家事はお好きなんですか?と結木さんに伺うと……。

「いやー、好きかって聞かれるとそんなでもないですね。でも毎日は作らないぶん、たまに作る料理は楽しいです。作るのはパスタが多いです、簡単に作れるので。家事の中では洗濯物を畳むのが好きじゃないです。まあでも大体の家事はやろうと思えばできると思います」

という率直なお答え。ドラマでもパスタの盛りつけなど慣れている感じでした。今回のドラマ「主夫メゾン」は初めての既婚者役かつ主夫役ということですが、オファーが来た時の感想は?

「僕が演じるリクは主夫業自体が初めての体験で。ノリで主夫を始めるよう設定なので、ベテラン主夫役じゃなかったのはよかったと思います。僕もそんなに家事をやっていないぶん、そこは役とリンクしていると思うので。最初の頃、全然家事ができなくて奥さんに怒られるシーンもあります。洗濯物を取り込むのを忘れちゃって怒られたり」

2人で協力していくことが一番大事だと思える作品です

ドラマではここまで怒らなくても

ドラマではここまで怒らなくても、というくらい奥さんにキレられてましたね。イケメン夫でも癒されないものなのでしょうか……。家事をやる側の大変さが役を通じて実感できた結木さんは「『もし将来結婚したら自分もちゃんと家事を手伝おう』と思いました」と殊勝なことをおっしゃいます。

男性にこそぜひ観てほしいです。このドラマを通して“女性が家事をやることは当たり前”じゃないんだって思えますし、2人で協力していくことが一番うまくいく方法なんだっていうことを男性に学んでほしいと思います。昔ながらの価値観も変わっていくんじゃないかと思いますしね」

結木さんは大分出身で、九州男児というと夫が偉いみたいな価値観があるイメージですが……(実例:福岡出身の私の父)。

「うちは父親がゴミ出しとか皿洗いとか風呂掃除とかやってましたね。確かにそんな姿を見ていたぶん、今回の役も入りやすかったかもしれないですね」

男子校時代は共学が羨ましかった⁉

結木さんのご両親は旧来の価値観

結木さんのご両親は旧来の価値観には縛られない、男女双方が家事を分担する意識をお持ちだったようです。そんなすばらしいご両親のもとに生まれた結木さんは健やかに成長され、何か光るものがあったのか10代の頃、原宿の竹下通りでスカウトされます。

友達とぶらぶらしてたらいきなり声をかけられて。高校生の頃なのでもう10年位前です。今はわかりませんが、その頃は竹下通りにはスカウトがいっぱいいたみたいですね。その頃、ドラマの『ROOKIES』が流行ってて。主演の市原隼人さんの事務所の方だったので、だったら間違いないなと」

「子供の頃からテレビっ子でドラマが大好き」だったという結木さんなので、芸能の仕事に進むのは自然ななりゆきでした。その後、スーパー戦隊シリーズで主演を務められ、今の活躍に至ります。ところでプロフィールを見て「男子校育ち」というところも気になりました。過去のインタビューでも「男子校で出会いがないので、俳優になったらモテると思った」と話されています。でも、ご自身が通っていた男子校の文化祭に他校の女子が来たりしてモテたのでは?

いやー、なかったですね。青春をもっと楽しみたかったです。幼馴染で女子校に行っている子がいたので、一度だけ友達とそこの文化祭に行ったことはありましたが。ナンパですか? ないですないです」

と、まじめな高校生活だったようです。でも男子同士ではじけられるのが男子校の楽しさ。

「男子校は男子校なりに楽しかったです、男子だけでワイワイはしゃいでて。カラオケ行って騒いだり、男だけでディズニーランド行ったり。でも高校生の時は共学がうらやましかったですね。通学中の駅でカップルの高校生とか見るとうらやましいなって思ってました。ただ、実際の自分ができなかったぶん、役者になって恋している高校生を演じられたりするのは嬉しかったし楽しいです。役者って自分が体験できなかったことを体験できたりするので、いい部分を味わえてます

アラサー女子に向けて「こんなところに注目してください!」

リア充なラブストーリーだけでな

リア充なラブストーリーだけでなく、戦闘なども実生活では経験できません。結木さんはいつか殺人犯など悪役をやってみたいとのことで、シャープな顔立ちなのでサイコパス役も似合いそうです。

「似合うっていうのもどうなんですかね(笑)。中井貴一さんが大好きなので、将来ああいう味のある役者さんになりたいと思っています」

CLASSY.読者はアラサーの女性が中心なのですが、読者に向けて結木さんご自身のアピールポイントや「ココを見てほしい!」というメッセージをお願いします。

「え、僕のアピールポイントですか?  むずっ(笑)!  なんだろう……。僕、声に特徴があって。ハスキーで自分的にはコンプレックスだったんです。でもある時、尊敬する演出家の方から『それはお前にしかないものだから伸ばしていけ』って言っていただいて。そこから声に対する悩みがふっとんだんです。ファンの方でも僕の声が好きって言って下さる方も多くて。なので逆に今は声を意識してほしいですね、特徴的なので」

声が悩みとは想定外です。聞いていて特に声に違和感を覚えたことはないというか、すべてを包括して結木さんの個性になっているように感じます。最後にドラマ「主夫メゾン」では結木さんのこんなところを見てほしいというPRをお願いすると……。

リクはカッコつけずに、みんなに愛されるキャラクターにしたいと思っていたので、奥さんの一果ともども可愛い夫婦だなって応援する感覚で観ていただければ嬉しいです。あと、リクは本当に優しい人間で、僕だったらこんなこと言われたら言い返しちゃうなと思うようなことを言われても、一回ちゃんと受け止めるんです。ある意味、包容力があって大人な部分もあるので、そんなところも注目してみてください」

と、よどみなくアピールとする結木さん。ちなみにふだんの結木さんは、インドアというよりアウトドア派で「外を歩いたり走ったりしています」というやや天然の発言に癒されましたが、街ではほとんど気付かれず声をかけられないというのが意外です。

「1人でふらっと服を見に行ったりしてます」とのことなので、気付かないうちに実は近くにいるかもしれない……。そんな絶妙な距離感も結木さんの魅力かもしれません。芸能界オーラを出しすぎていないところも好感度大で、新米主夫のリクと同じくずっと応援したくなるイケメンです

結木滉星
’94年12月10日生まれ 大分県出身●’12年に俳優デビュー。ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー‼ 」“進化の夏”などの舞台や、主演を務めたスーパー戦隊シリーズ「快盗戦隊ルパンレンジャーvs 警察戦隊パトレンジャー」などで注目を集める。’20年の日曜劇場「危険なビーナス」にレギュラー出演。メンズファッション誌「smart」の専属モデルも務めている。公式インスタグラム

結木さんを始め話題の俳優が「主夫」を演じるドラマが配信開始

「主夫メゾン

動画配信サービス「TELASA(テラサ)」初のオリジナルドラマが2/26(金)より配信スタート。テレ朝特撮枠に出演経験のある旬の若手人気俳優の結木滉星、稲葉友、奥野 壮、磯村勇斗、瀬戸利樹 が、“理想の主夫”に変身!! 疲れた女子に夢と憧れと癒しを提供するハートフルラブコメ。全6話で第1・第2話は2/26(金)に同時配信開始(第1話は無料配信)。結木さんは新米主夫・リクを演じる。詳しくは公式HPTwitterをチェック。

 

 

辛酸なめ子 イケメンや海外セレ

辛酸なめ子
イケメンや海外セレブから政治ネタ、スピリチュアル系まで、幅広いジャンルについてのユニークな批評とイラストが支持を集め、著書も多数。近著は「スピリチュアル系のトリセツ」(平凡社)、「辛酸なめ子の世界恋愛文学全集」(祥伝社文庫)、「女子校礼賛」(中公新書ラクレ)など

撮影/イマキイレカオリ(結木さん)、村山元一<SIGNO>(辛酸さん) ヘアメーク/相澤千明 スタイリング/深野明美 構成/CLASSY.編集部 衣装協力/IN‘CREWSIVE

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最新号 202501月号

11月28日発売/
表紙モデル:堀田茜

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