「あのコって素敵」と思わせる女性の特徴4選【映画ソムリエ東の「大人女子のための映画塾」】

アラサー世代になるとそれなりに恋愛経験も増えますよね。恋の酸いも甘いも適度に味わい、期待と諦めのバランスを上手に抱えた大人になります。だからこそ、どこかに忘れてきてしまった恋を育むために必要な”基本的な要素”を思い出してみませんか?
今回は、ある映画のヒロインに学ぶ、【モテ男すらもときめかせる、「あの子の魅力ってフツウじゃない!」】と思わせる特徴をピックアップしました。

今回参考にした映画は、大ヒット
Netflix映画「好きだった君へのラブレター」独占配信中 右が主人公のラナ・コンドル演じるララ・ジーン。左はピーターを演じるノア・センティネオ。彼は学校イチのイケメンを演じることが多く万人受けの甘〜いマスクに注目。

今回参考にした映画は、大ヒットしたネットフリックスオリジナル映画『好きだった君へのラブレター』と、その続編『好きだった君へ: P.S.まだ大好きです』

?10秒でわかる『好きだった君へのラブレター』のあらすじ

●ララ・ジーンは男の子を好きになるたび、こっそりラブレターを書いていた
●ラブレターは本人には出すつもりはなかった
●しかし、なぜか本人にラブレターが届けられ、妄想上の恋があれよあれよと大変なことになっていく
●ララ・ジーンはラブレターを渡した男性たちの間で揺れ動く

海外ドラマよりも短い時間で観れますし(合計3時間半程)、少女漫画要素あり!イケメン要素あり!そんな楽しい作品の世界観に浸かれます。そして大人の女性が観るからこそ、ララ・ジーンが忘れた女の子に必要な要素を思い出させてくれる超オススメ映画です。

その1.「私、はじめて!」アピールが上手

男性たるものやっぱり女子の「は
Netflix映画「好きだった君へのラブレター」独占配信中

男性たるものやっぱり女子の「はじめて」という言葉に弱い生き物です。ララ・ジーンがぐっとくるのは、最初ははじめての場所に対して一瞬戸惑いの表情をのぞかせていたものの、徐々に楽しそうな表情に変化していくのです。「はじめて」をうまく伝え、相手を感動させるのは誰が相手でも有効です。「このお店はじめて!」「こんな場所はじめて!」これを多用するアラサー女子は割とアラサーでも多いですが、実は嘘で、はじめての割にお手洗いの場所を熟知していたり、中途半端な嘘がバレてしまうくらいであれば「ここ、もう1度来たいってずっと思ってたの!嬉しい!」に留めておくか「このメニュー、食べたかったのにこの前は食べれなかったの!」などはじめてを刷新できた感じを出してあげましょう。

その2.言葉の選び方にセンスがある

70〜80年代の映画や読書を好
Netflix映画「好きだった君へのラブレター」独占配信中

70〜80年代の映画や読書を好む教養があり文才のあるララジーンは、他の女の子にはない言葉選びの表現力を持ち合わせています。例えば言い合いのシーンで「あなたに対してどんな態度をとっていいかわからない」と伝えたいところ、「彼女の説明書がないのだからどう振る舞っていいかわからないわ」と返します。自分の言葉で伝えている感じがするため、言葉の端々が投げやりではなく懸命に訴えかけている様子が伝わる表現が多いのです。言葉は、あなたを作ります。重要な会話ほど、言葉を意識して語りかけてみてください。

その3.手料理にセンスがある

古今東西言い尽くされてきました
Netflix映画「好きだった君へのラブレター」独占配信中

古今東西言い尽くされてきましたが、やっぱり胃袋は大事。「できないより、できるほうがいい」の代表的なものといえば料理です。劇中、バレンタイン・デーの日にララジーンはチョコレートではなくパイを焼きます。中には赤いハートが煮詰まったようにもみえるフルーツを入れて。センスが絶妙で、渡した彼をハッとさせます。意中の男性には、趣向を凝らしたものを贈ると「チョコをくれた」という印象から1歩リードの「センスのある女」を演出できます。劇中の料理シーンもInstagramでよく見る置き画のように上から撮影され、観るものの料理したい欲を刺激してくれますよ。

その4.感情的になったときの振る舞い方が大人

怒りの裏にある感情、それは寂し
Netflix映画「好きだった君へ: P.S.まだ大好きです」独占配信中

怒りの裏にある感情、それは寂しさです。寂しさを感じるがゆえ、相手に傷つけられたと思い、感情的になりがちなのが女性。ですが、ララ・ジーンは感情的になるようなシチュエーションでもただ怒りをぶつけるのではなく、自分の気持ちをキチンと伝えます。負の感情を分析し、原因と改善につとめる姿にハッとします。これシンプルなことですが、なかなかできている人は少ないです。大人になると傷つくことや面倒なことを避けるため、見たいものしか見なかったり。見たくないものは見ないようにしたりしますが、自分をキチンと知ることこそ“幸せ”のはじまりなんです。

学校一のモテ男に間違って届いてしまったラブレター。偶然の産物から生まれた2人の恋は、甘酸っぱいながらも大人でも学ぶところがいっぱい。正直なところ、男性って年齢を重ねても女性に求めていることや「この子、特別だな」と思うポイントも根本的な部分は意外と変わっていないようです。
元気が無いときに観れば明るくなれるし、気軽に見れて恋の学びにも繋がります。まさしく、女子にとってのリポビタンDといったところでしょうか。暗い気持ちを瞬時に払拭してくれるポジティブなパワーをもった作品です。

「え!?フツウの私が、ある日突然モテモテにぃ!?」
これ、女子の夢です。「花より男子」「イケメンパラダイス」「玉鬘(源氏物語第22帖)」等。運命の扉がこじ開けられたかのごとく王子様たちが現れ、自分を取り合う…何歳になっても時計の針を巻き戻し、乙女なあの頃に戻してくれること間違いなしです。

Netflix映画「好きだった君へのラブレター」独占配信中
https://www.netflix.com/jp/title/80203147
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この記事を執筆したのは 東 紗

この記事を執筆したのは
東 紗友美(ひがし さゆみ)

’86年、東京都生まれ。映画ソムリエ。元広告代理店勤務。日経新聞電子版他連載多数。映画コラムの執筆他、テレビやラジオに出演。また不定期でTSUTAYAのコーナー展開。映画関連イベントにゲスト登壇するなど多岐に活躍。
http://higashisayumi.net/
Instagram:@higashisayumi

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