波瑠さん「身軽さを手放した」20代で決めた“大きな選択”【ドラマ「月夜行路ー答えは名作の中にー」主演】

20年以上のキャリアを重ね、実力派俳優としての地位を確立している、波瑠さん。仕事が“デキる”役をたくさん演じていることからバリキャリな印象を抱かずにはいられませんが、ご本人は「素の私は全然違うかも(笑)」と話します。私たちも“共感しかない”、波瑠さんの等身大の魅力にフォーカスします。

実は夜更かしが大好き。
作品に入ってる間だけちゃんとしているから、ギャップがあると思われるかも(笑)

仕事最優先だった20代。
休みの過ごし方が
分からなくなったことも

これまでの人生での大きな選択は、20代前半で愛犬を迎え入れたことです。その選択をした当時、「もう私はひょいっと旅に行けるような身軽な人間じゃなくなる」という意識と責任が高まったのを覚えています。以来、旅行も頻繁には行かないし、仕事が終わったらまっすぐ帰宅。身軽さは手放したかもしれないけれど、得られるものは大きかったです。彼女たちの体に気を配るには、自分の健康が大事だし、仕事も頑張らないといけない、と気が引き締まるきっかけにもなりました。特に25〜30歳手前まではがむしゃらで、仕事に費やす時間が大半だったので、愛犬たちと触れ合うことでとびきりの癒しと安らぎをもらっていました。その5年間を振り返ると、仕事と自分時間のバランスを取るのは無理だったな、と思います。常に頑張るべきものが目の前にあったし、一段落して休みができても何をしたらいいのか分からなかったんです。趣味も諦めているし、友達とも疎遠になっているからパッと連絡できる人がいない。自分が好きだったものも明確に思い出せなくて、ただ犬を撫でて時間が過ぎていく、ということも(笑)。仕事で忙しい時期よりも、「違う自分になっちゃった」と痛感したときの方が、モヤモヤしていたと思います。そこで始めたのがオンラインゲームでした。ゲームを通じて新しい友達ができたり、趣味も広がって、仕事以外の時間も充実。最近は、オンとオフのバランスを取りながら、ゆとりのある毎日を送っています。20代後半は正直、自分の生活は後回しでした。でも、その経験が今の土台に繋がっているので、ひたすら頑張る時期があってもいいのかな、と。ずっと続くと思うとしんどいですが、やがて落ち着くと見据えながら、今しかできない働き方を選ぶのもキャリア継続のためのひとつの選択肢かもしれないです。

仕事をベースに
生活のメリハリをつけています

役の影響で“すごくきちんとしている人”という印象を抱いていただくことが多いのですが、私的にはギャップを感じています。作品に入っている間はちゃんとしていますが、そうでない時期は、夜更かしも朝寝坊も二度寝も大好き。テーブルの上にはものがいっぱいあるし、私、散らかす天才なんです(笑)。きっとみなさんの頭の中にいる私とは全然違うので、「すみません」という気持ちです。この春はドラマ「月夜行路 ―答えは名作の中に―」の撮影に入っているので、メリハリのある生活を送れていると思います。今作では、14年前にご一緒した麻生久美子さんとの共演が叶い、W主演という形で隣に並んで番宣のタイトルコールを言えたことがすごくうれしい出来事でした。がむしゃらだった頃の自分に「大変かもしれないけど、いいことがあるよ」と声をかけてあげたい。憧れの大先輩とのバディで、俳優としても人間としても、インプットや学びを深めて、新たな引出しも増やしたいです。

波瑠さんの〝取捨選択〟

【取】
睡眠グッズに投資して寝室を快適空間に。
お風呂に入っている間に布団乾燥機で
ベッドをふかふかに仕上げます

人生の中で布団の上で過ごす時間は結構長い、と気付いてから、睡眠に気を使い始めました。寝室には睡眠に関わらないものは置かず、マットレスやリカバリーウェアなどのグッズにも投資。布団乾燥機も一年中愛用しています。お風呂に入っている間に乾燥しておくと、ベッドの中がふかふか&あったかい空間に仕上がっているんです。湿気対策にもなるので夏でも欠かせません。今はコンパクトなタイプもあるので、本当におすすめです。以前は、どこでも寝られるタイプだったのですが、自宅の睡眠環境が快適すぎて、旅先では寝つきが悪くなるくらい(笑)。寝室を整えてから長く深く眠れている感覚があり、睡眠が自分の体調に直結することも実感しました。忙しい時期は、寝るためだけに帰宅するような生活にもなりがちなので、より大切にしていきたいです。

【捨】
忙しさ故の衝動買いが減りました。
フードデリバリーをオーダーするときも
そのぶんの時間を活用して
費用対効果を意識しています

少し前までは、お店で手に取ったり、吟味する時間がないまま、即決で買物をしがちでした。でも最近は洋服やインテリアなどの整理整頓にも力を入れていて、忙しさを言い訳にした衝動買いから卒業。いろんな情報が入ってくる環境にいるので、美容アイテムも次々買って試していたのですが、きちんと使い切ってから買うことも重視しています。便利なのでフードデリバリーも利用しますが、自炊をしないでラクするぶん、その時間の有効活用も意識。年々、自分の時間やお金をどう使っていくか、を考えることが増えています。

性格も賢さも異なる2頭の愛犬。
いたずらのタイプも違って面白い

スタンダードプードルの“おと”と“こま”は、どちらも女のコですが、性格は全く別。おとは言葉を理解していて、「お座り」や「待て」もスムーズ。こまは、隣で首を傾げて見ています(笑)。それぞれ違う賢さで、違ういたずらを仕掛けてくるんです。どんなドアも2頭で力を合わせて突破してくるので、笑っちゃいます。家の中を荒らされることもありますが、愛犬たちのおかげで生活が豊かになっています。

波瑠さん/HARU
1991年生まれ。東京都出身。2004年にデビューし、俳優として活動を開始。2015年にはNHK連続テレビ小説『あさが来た』でヒロインに抜擢。一躍全国的人気を集めた。主演作も数多く、近年の代表作品は、フジテレビ『わたしのお嫁くん』、『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班〜』、TBS『フェイクマミー』など。4月スタートの日本テレビ『月夜行路 -答えは名作の中に-』(水曜22:00〜)では、14年ぶりの共演となる、麻生久美子さんとともにW主演。トランスジェンダー女性で銀座のバーのママ・野宮ルナを演じる。

【衣装クレジット】シャツ〈ストライプ〉¥44,000シャツ〈ライラック〉¥39,600スカート¥59,400(すべてイレニサ)その他すべてスタイリスト私物

撮影/薄田直樹 ヘアメイク/岩根あやの スタイリング/本間園子 取材/坂本結香 編集/越知恭子 再構成/Bravoworks,Inc.
※CLASSY.2026年5月号「私たちの取捨選択」より。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。

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表紙モデル:藤井 夏恋