普段から見聞きしていてるものや親しみのあるものでも、漢字表記になると「いったい何のこと?」と読めなくなってしまうケースは少なくありません。
そこで今回は、“身近なものなのに読めない漢字”をご紹介します。漢字ごとに出されるそれぞれのヒントを元に、ぜひ全問正解を目指してみてくださいね。
1.「賽子」
漢字からはどういったものなのか、イメージがつきにくい「賽子」。子どもに関する漢字ではありませんよ。
「賽子」とは「双六(すごろく)や博打などに用いられる小道具」のことを言います。
よく「さいこ」と読んでしまいがちですが、正しくは……
「さいころ」です。ちなみに「賽子」以外に、「骰子」と書いても「さいころ」と読みますよ。
2.「百日紅」
主に7月から10月の約100日間にかけて開花する、ミソハギ科の落葉中高木を「百日紅」と言います。
この「百日紅」は、木の幹がとてもツルツルしているのが特徴です。そのため「猿が木に登ろうとしてもツルっと滑ってしまう」ということから「猿滑」と書かれる場合もあります。
「猿滑」で読み方がピンときた方もいるのではないでしょうか。そんな「百日紅」の正しい読み方は……
「さるすべり」です。「百日紅」と「猿滑」、どちらの漢字で書かれていても正しく読めるよう、ここでしっかりと覚えておきましょう。
3.「玉蜀黍」
「玉蜀黍」という漢字を見て、どういったものを想像したでしょうか。「玉蜀黍」は世界三大穀物の一つで、私たち人間の食料になったり、家畜の飼料となったりしています。
また、日本では「とうきび」など地名によって呼び方が異なります。
そんな「玉蜀黍」の正しい読み方は……
「とうもろこし」です。普段、お店に陳列されている時はひらがな、もしくはカタカナ表記されているため、漢字からはなかかイメージしにくいかもしれませんね。
4.「栗鼠」
「栗」に「鼠(ねずみ)」と書く「栗鼠」。「鼠」という漢字が入っているとおり、「栗鼠」はとある動物を表す漢字です。といっても、漢字そのまま「鼠」のことではありませんよ。
「栗鼠」といえば、団栗を持ったり一生懸命かじったりしている姿を思い浮かべる人も多いのでは。小さな体で元気に走り回る愛らしい「栗鼠」。近年ではペットとして飼う人も増えてきています。
そんな「栗鼠」の正しい読み方は……
「りす」です。ちなみにりすは、「木鼠(きねずみ)」と呼ばれることもあります。
いかがでしたか? たとえ身近なものであったとしても、漢字表記に見慣れていないと読み方が分からず、思わぬところで恥をかいてしまう可能性もゼロではないでしょう。
正しい漢字の読み方を覚えておいて損はありません。今回読み間違えた漢字があれば、ぜひこの機会に正しい読み方を覚えておきましょう。
参考文献/ことばの森編集室〔編〕「読めない漢字が読める本 分野別読み方便利帖」
文/大内千明 画像/PIXTA(ピクスタ)(gemini、toku、Table-K、hige-gyi)