自分では正しい読み方をしていると思っていても、実は読み間違えている……。そうした漢字は、意外と多いものです。
そこでこの記事では、間違えて読む人の多い“読めそうで読めない漢字”をピックアップしてご紹介。
いくつ読めるか、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
1.「泡銭」
「泡銭」とは「働かずに、苦労しないで得たお金」を意味する言葉です。
「泡」と書いて「あわ」と読むことから「あわぜに」と誤読してしまう人も多いですが、正しくは……
「あぶくぜに」と読みます。「泡のようにすぐに消えてしまうお金」ということから「泡」という漢字が使われているそうです。また、上記の意味に加えて「不正な方法で儲けたお金のこと」を「泡銭(あぶくぜに)」という場合もありますよ。
2.「壊死」
「体の組織や細胞の一部分が死ぬこと」を「壊死」と言います。よく「細胞が壊死する」などといったように用いられていますが、意外と読み間違いの多い漢字です。
問題は「壊」の読み方。「破壊(はかい)」「壊滅(かいめつ)」など「壊」を「かい」と読むことから「かいし」と読んでしまう人も。しかし、「かいし」では誤りです。正しくは……
「えし」と読みます。ちなみに「壊」の「え」という読み方は、常用漢字表にはない、いわゆる「表外読み(ひょうがいよみ)」です。
3.「法被」
お祭りの時などに「法被」を着ている人を見たことがあるかもしれません。あるいは、自分でも着た経験があるという人もいるでしょうか。
「法被」は「半被」と表記されることもある、日本の伝統的な衣装です。「ほうひ」ではありませんよ。そんな「半被」の正しい読み方は……
「はっぴ」です。また「法被(はっぴ)」という呼び方以外にも、背中や腰回りに屋号などが染め抜いてあることから「印半纏(しるしはんてん)」と言われることがあります。
4.「具に」
「おもむろに」?「やぶさかに」?それともまさか……「ぐに」?
漢字の印象から読み方をイメージできず、誤読してしまう人が少なくない「具に」。
「具に」とは「事細かな様子」、また「十分に」といった意味があります。たとえば「具に調査した」といったように用いられていますよ。そんな「具に」の正しい読み方は……
「つぶさに」です。ちなみに「おもむろに」は「徐に」、「やぶさかに」は「吝に」と表記します。いずれも読み間違いの多い漢字なので、ぜひ併せて覚えておくと良いでしょう。
いかがでしたか? 自分で正しいと思っていた読み方が、実は違っていた……という漢字もあったかもしれませんね。
いざと言う時に読み間違えて恥ずかしい思いをしないためにも、ぜひこの機会に覚えておきましょう。
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参考文献/日本語倶楽部〔編〕『読めないと恥ずかしい漢字完全制覇本』河出書房新社
文/大内千明 画像/Shutterstock(Dmitry Lobanov、Julie Kamiya-Craig、beeboys、NicoElNino)