簡単そうに読めても、実はちょっと変わった読み方をする“難読漢字”は少なくありません。あなた自身「これは読める」と思っている漢字でも、実は誤りだった……なんて可能性も。
この記事では、そんな「読めて当然!?」な漢字をご紹介します。すべて正しく読むことができるか、ぜひチャレンジしてみてください。
1.「釣果」
「釣った成果」と書いて「釣果」。つまりは「魚釣りで釣れた魚の量」を意味する言葉です。
「釣り(つり)」という言葉のイメージから、思わず「つりか」と読んでしまいたくなりますが、正しくは……
「ちょうか」と読みます。「釣」という漢字の訓読みが「つ(る)」、音読みが「ちょう」です。音読みでの読み方も覚えておきましょう。
2.「小路」
「町の中の狭い通り」のことを「小路」と言います。
もともとは「小路(こみち)」と読まれていましたが、音変化を経て現在の読み方へと変わっていきました。
そんな「小路」の正しい読み方は……
「こうじ」です。ちなみに「小路」の対義語は「大路(おおじ)」。「大路」とは「町の中の大きな通り」を意味します。
3.「湖沼」
「湖沼」は、その漢字のとおり「湖と沼」という意味の言葉です。
たびたび「こぬま」と読み間違えられる漢字ですが、「沼」をそのまま「ぬま」と読むのは誤り。「ぬま」は「沼」の訓読みですが、ここでは音読みをするのがポイントですよ。
そんな「湖沼」の正しい読み方は……
「こしょう」です。「湖沼」のほかにも、「沼沢(しょうたく)」「池沼(ちしょう)」など「沼」を「しょう」と読む漢字があります。併せて覚えておくと良いでしょう。
4.「遡上」
「ゆるやかな川を遡上する」といったように、「流れを遡って(さかのぼっていくこと」を「遡上」と言います。
「朔日(さくじつ)」「朔月(さくげつ)」など、「朔」を「さく」と読むために「さくじょう」と誤読されやすいですが、正しくは……
「そじょう」と読みます。「遡及(そきゅう)」「遡行(そこう)」など、「遡」を「そ」と読む漢字はほかにもあるので、こうした漢字も「さくきゅう」「さくこう」などと読み間違えないよう注意しましょう。
5.「憤怒」
漢字からもイメージできるとおり、「憤怒」とは「激しく腹を立てること」という意味の漢字です。たとえば「憤怒の形相(怒りに打ち震えたおそろしい顔つきのこと)」といったように用いられます。「ふんど」と読むのも正解ですが、他にも読み方があるのです。
それは……
「ふんぬ」です。
すべて正しく読めたでしょうか? 今回ご紹介した漢字は、普段から見聞きすることも多いため、ぜひ読めるようになっておきたいものです。
もし読めなかった漢字があれば、この機会に覚えておきましょうね。
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参考文献/日本語倶楽部〔編〕『読めないと恥ずかしい漢字 完全制覇本』河出書房新社
文/大内千明 画像/Shutterstock(Smiltena、Kenneth Johnathan、A_Lesik、Lightspring、Master1305)