日常的に耳にしたり、話している言葉でも、実は誤った使い方をしている言葉は少なくないでしょう。
そこで今回は、普段からよく使われているけれど“実は使い方を間違っている日本語”を4つピックアップしました。言葉を正しく使えているか、ぜひチェックしてみてくださいね。
1.敷居が高い
上品な雰囲気のお店や高級料理店など“高級感があり、入りにくい”という意味で使われがちな“敷居が高い”。実はこれ、誤った使い方なんです。
というのも“敷居が高い”とは、本来“自分の側に落ち度があって顔を合わせづらい”ことを意味します。お店の雰囲気などが原因で入りづらいという意味ではないので使い方はしっかりと覚えておきましょう。
2.犬にえさをあげる
飼い犬など、ペットにえさをやることを「えさをあげる」と言う人がいますが、実は「えさをやる」と言うのが正しい表現なんです。
というのも“あげる”という言葉は漢字表記で“上げる”と書きます。“上げる”は“やる”、”与える”の謙譲表現であり、ペットに対してへりくだる言葉は本来使わないため“えさをやる”が正しい表現です。
3.映画で号泣する
映画館で感動的な映画を見た後などに、思わず「映画で号泣した」と言ってはいませんか。
“号泣=激しく泣くこと”と思われがちですが、実は号泣の正しい意味は“大声を出して泣くこと”です。たくさん涙を流していても、声を出していなければ“号泣”とは言わないので注意しましょう。
ちなみに“大泣き”という言葉の場合、“大声を出して泣くこと”と“激しく泣くこと”の両方の意味があります。もし声を出さずにたくさん涙を流した場合は、「大泣きした」「たくさん泣いた」などと言うのがいいでしょう。
4.「鳥肌が立つほど感動した」
感情を揺さぶるような出来事に遭遇したり、感動的な映画や物語にふれたりした時に、つい「鳥肌が立つほど感動した!」と言ってしまう人もいるでしょう。しかし、本来“鳥肌が立つ”とは「恐怖を感じた時」にのみ使う言葉です。
実際には、感情を激しく揺さぶられた時に鳥肌が立つ人もいることから、言葉として使われる機会が増えてきました。
とはいえ、正しい意味を知っている人からすると「鳥肌が立つほど感動」というフレーズに違和感を覚えることも。友達同士ならまだしも、かしこまった場や会う人によっては使用を控えた方が良いでしょう。
参考文献
監修:宇野義方 著:日本語倶楽部 『使ってはいけない日本語』(河出書房新社)
デイビッド・セイン/長尾昭子『日本人が気づいていないちょっとヘンな日本語』(アスコム)
文/CLASSY.WEB編集室 画像/Shutterstock(Sofia Zhuravetc、Billion.PhotosAndrey Bayda,Ekaterina Markelova,Africa Studio,Oleksii Sidorov)
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