井桁弘恵(27)「ただ表に出ているだけでは、いつか何もなくなる」彼女を支える存在とは?【写真集発売記念インタビュー・前編】

28歳の誕生日である2月3日に、5年ぶりとなる写真集『つかのま』を発売する井桁弘恵さん。彼女が選んだ撮影場所は、思い出が詰まった地元・福岡と、憧れの場所トルコ。コンセプトから写真選びまで、深く関わって作ったという一冊に込めた彼女の思いとは。さらに、昨年開設したオフィシャルファンクラブへの熱い思い、ファンの皆さんとの関わり方…今の正直な気持ちを、丁寧に語ってくれました。

写真に残しておきたかった、大好きな祖母の家での撮影

――28歳の誕生日でもある2月3日に、写真集『つかのま』が発売されます。5年ぶりとなる写真集、コンセプトはどう決めていったのでしょうか。
コンセプトは「過去と未来」。それぞれを象徴する場所で撮影することで、今、この瞬間の自分がどう映るのか、どんな表情をするのか――それを知りたくて、このテーマにしました。「過去」は自分が育った場所である福岡、「未来」は今まで訪れたことのない土地にしたくてトルコを選びました。福岡の撮影場所は全部私が提案させてもらったのですが、特に思い入れが深かったのは、祖母のおうち。子どもの頃から大好きな場所で、写真に収めておきたい気持ちが強くありました。福岡の街の様子もどんどん変わっていくから、自分が慣れ親しんだ場所や見ていた景色を形に残せるような写真集にしたくて――そんな思いで撮影場所をピックアップしました。
――それは、おばあちゃん孝行にもなりますね!
おばあちゃんはもちろん、両親も喜んでサポートしてくれました。プライベートで帰省したときのように、「とりあえず、食べなさい!」という実家時間があって(笑)。みんなに出してくれたそうめんがとても美味しかった!
――とても楽しそうな撮影現場ですね。ほかにはどんなシーンがありましたか?
立ち飲み屋台で撮影した際にラーメンを食べました! 普通にわちゃわちゃ飲みながら撮影していたので、スタッフが入り込んでいるカットもあるくらい自然体なショットがたくさんあります。今回の写真集のメンバーは、信頼できて気心の知れたスタッフさんばかり。大好きな人たちに地元を案内できて、こそばゆさもありながら、「福岡には、こんなにいいところがあるんだよ!」と魅力を伝えることができてうれしかったです。写真集の撮影という仕事のひとつではあるけれど、そこに素直な楽しさを乗せて、関わってくれたみなさんの思い出にも残るような作品にしたいという思いもありました。

トルコでは景色を楽しむ余裕もなく…

――トルコはいつか訪れたいと思っていた憧れの場所だったそうですが、現地で印象に残っていることはありますか?
トルコでは結構バタバタしていて、日中撮影する予定だった場所に、急遽、夕陽狙いで行く…みたいに想定外なことも。陽が沈むまでの限られた時間での撮影だったので、私とフォトグラファーさんは景色を見る余裕が全くなく、しかも私は夕日を背負っていたのでカメラしか見ていなかったです(笑)。でも結果的にすごくきれいなロケーションで撮影ができて大満足。小さなトラブルも「面白かったね」と言い合えるチームだったこともありがたかったし、それも含めていい思い出になっています。トルコでは天候に恵まれて、気球に乗った日に見た美しい朝日も印象に残っています。

ファンクラブでは〝人間味あふれる〟井桁弘恵を見せたい

――昨年11月には、オフィシャルファンクラブを開設されましたね。
2013年のデビュー以来、この業界に身を置いていて、たくさんの才能があふれる人たちがいる中で、私のことを好いて応援してくれる人のパワーがすごく大きいなと感じていました。そういう存在を増やす努力をしなくてはいけないと思っていたし、ただ表に出ているだけでは、いつか何もなくなってしまう気もして…。以前お仕事でご一緒した俳優の方が、「SNSではいろんな声が飛び交うけれど、ファンクラブにはあったかい言葉がたくさん」とお話しされていて。その方の、エゴサもしないし、耳を傾けるのは自分を応援してくれる人の声…というスタンスに憧れを感じました。もちろんSNSも私にとって大切なコミュニケーションの場。でもそれとは別の場所があると落ち着けるかも――と思い、ファンクラブを開設することにしました。
――ファンクラブという場所で、ファンのみなさんとどんなふうに繋がっていきたいですか?
気張らずに人間味を出していきたい!と思っています。どうしてもメディアの中のイメージを持たれがちだけど、そうじゃない人間らしさを発信したい。そういう部分も隠さず見せて、すべてひっくるめて好きになってもらえるような関わり方が理想です。以前ライブ配信をした際に、「ファンクラブ開設日が自分の誕生日でした」というコメントをしてくれた方がいて。それに対してライブを視聴しているみんなが「おめでとう!」とメッセージを送っている様子を見ていて、あったかくて素敵だな、と感じました。私を介して心温まる繋がりやコミュニケーションが増えたらうれしいし、そういう場所を提供していきたいと思っています。
――よりファンのみなさんと身近に繋がれる場所になりそうですね。井桁さんにとって、応援してくれる方たちはどんな存在なのでしょうか。
安心感と原動力をくれる存在です。みなさんがいてくれないと成立しないお仕事ですし、全員で〝チーム井桁〟だと思っています! ドラマを見てくれたり、雑誌や写真集を買ってくれたり、それを共有してくれるのもすごく力になります。自分の演技や作品が誰かに届いているのを実感できた方が頑張れるし、より明確に仕事に向き合える。今後、どんな仕事をするうえでも…絶対に欠かせない、大切な存在です。

こちらの質問にひとつひとつ向き合いながら、嘘のない言葉でインタビューに答えてくださった井桁さん。聡明で大人っぽい雰囲気がありながら、福岡のエピソードや仲のいいスタッフの話をするときのあどけない笑顔が印象的でした。後編では、アラサー世代としてのキャリアや人生の悩み、結婚観まで伺います。

井桁弘恵写真集『つかのま』

モデル・女優として幅広く活躍する井桁弘恵の、5年ぶり2冊目の写真集が本人の誕生日である2025年2月3日に発売。今回の撮影地は、彼女の出身地である福岡と、いつか訪れてみたいと願っていた憧れの地・トルコ。地元・福岡では、思い出の地を巡ることで生まれたあどけない表情、自分の原点を振り返る中で垣間見えた少しセンチメンタルな感情が切り取られています。一方、トルコでは、好奇心いっぱいの彼女が新しい地にときめく瞬間や、ちょっと大人の雰囲気を感じさせる大胆なショットなど、様々な心揺さぶられる体験から芽生えた多彩な表情が収められています。

2025年2月3日発売
144ページ/29.7×21×1.3cm
¥3,850
撮影/遠藤優貴
小学館

【PROFILE】
いげた・ひろえ 1997年生まれ。福岡県出身。身長170cm。早稲田大学在学中より本格的に芸能活動を始め、俳優、MCと活躍。昨年秋にはファンクラブサイトを開設。28歳の誕生日である2 月3 日に写真集『つかのま』を発売。
igetahiroe.official-fc.app

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