自分では「たぶんこう読むだろう」と思っていても、意外と読み方を勘違いしている漢字は少なくないものです。
今回は、そんな“読めそうで読めない漢字”を厳選して4つピックアップ。
目指せ全問正解! ぜひチャレンジしてみてくださいね。
1.「親不知」
「親不孝」と漢字一文字違いで、どことなく字面が似ている「親不知」。しかし「親不知」とは親子関係に関する言葉ではありません。
「親不知」は「第三大臼歯」や「智歯(ちし)」とも呼ばれています。実際に「親不知」を抜いたという人もいるかもしれませんね。
そんな「親不知」の正しい読み方は……
「おやしらず」です。
ちなみに、新潟県糸魚川市の海岸には「親不知・子不知(おやしらず・こしらず)」という通行の難所があります。
“親子であっても、ここを通る時はお互いにいたわる余裕がないほど”だということから、この名前がついたそうです。
2.「憧憬」
「憧憬」には「あこがれること」や「あこがれの気持ち」といった意味があります。
「憧」の右側が「児童」の「童」なので「どうけい」と読み間違われやすい漢字です。
そんな「憧憬」の正しい読み方は……
「しょうけい」です。
また「憧憬」は読み方だけでなく書き方にも注意したい漢字です。特に「憬」を「景」と混同しないよう気を付けましょう。
3.「忌憚のない」
会議など話し合いの場で「忌憚のない意見を聞かせてほしい」と言われたことはありませんか?
「忌憚のない」には「率直な」「遠慮をしない」といった意味があります。とはいえ、言葉で聞いたことはあっても、意外と漢字表記になると読み方を迷ってしまう人も多いでしょう。
そんな「忌憚のない」の正しい読み方は……
「きたん(のない)」です。
もし「忌憚のない意見を聞かせてほしい」と言われたら、自分の素直な気持ちを正直に伝えるようにしましょう。
4.「漸く」
「漸く一歩進んだ」「漸く長年の願いが叶った」など、長い間なかなか実現しなかったことがついに現実になるさまを「漸く」といいます。
普段はひらがな表記で「○○○く」と書かれているので、漢字表記だとピンと来ない人もいるのではないでしょうか。
そんな「漸く」の正しい読み方は……
「ようやく」です。
よく「しばらく(暫く)」と間違われることが多い漢字ですので、しっかりと区別して覚えるようにしましょう。
今回、4つの読めそうで読めない漢字をご紹介しました。あなたはいくつ正しく読めたでしょうか?
正しい漢字の読み方は、覚えておいて損はありません。もし今回読み方が分からなかった漢字があれば、次こそは正しく読めるよう、しっかり覚えておきましょう。
参考文献
加納喜光『読めそうで読めない漢字2000』(講談社)
文/大内千明 画像/Shutterstock(Dmytro Khlystun、bbernard、Dean Drobot、Kite_rin)
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